アナーキー小池の反体制日記

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#528 勤め人時代(5)都市計画課配属

2010年11月04日 | 勤め人時代
昭和49年4月1日に採用の辞令をもらいました。
たくさんの新採用者がいるので辞令交付も、はしょったものだったのだろうと思います。
ボクの名前が読み上げられ、配属は都市計画課公園緑地係とありました。
あれっと思いました。
独身寮の寮長からは、「お前は都市計画課下水道係だ」と言われていたのです。
何せ当時は下水道事業の創成期で、どの自治体もそのために大量の採用を図っていた時だったので当然です。
しかしボクは学生時代、上下水道を勉強したことがありませんでした。
あわてて書店で下水道に関する本を求め、読み始めていたところです。
大学の卒論は札幌の"大通公園について"でしたので、公園緑地係は抵抗の少なく感じる部署ではありました。

新任辞令書をもらって、迎えに来ていた都市計画課の職員に連れられて職場に行きました。
当時の都市計画課は都市計画係、下水道係そして公園緑地係です。
都市計画係は都市計画そのものと街路を担当し、下水道、公園緑地はその名のとおりそのものずばりを担当します。
公園緑地係は前年度に出来たばかりの新しい係で、係長と係員がボクを含めて3人でした。

初日だったものだからきちっと背広を着込み登庁していました。
その日は4月1日なのに、猛吹雪でした。
課の人や部の人に挨拶をし、自席で説明を受けていたときです。
係の人がボクに、緊急事態だから一緒に行こうといいました。
わけもわからず車に乗り、ついて行くとビニールハウスの前に着きました。

ビニールハウスは樹木の苗畑でした。
大きくして公園に植えるため、公園の隅にビニールハウスを作り苗木を育てていたのです。
季節はずれの猛吹雪に、ハウスは一部ビニールがはがれ、倒れそうになっていました。
ボクを含め3人の係員は猛吹雪の中、倒れないよう支柱を添えたり、ビニールを掛けなおしたりしました。
草花の苗もありましたので、雪をかぶると致命的です。

ボクは背広を着ていたのです。靴だって革靴です。
気にしないフリをしていたけど、本当は気になりました。
当日の夜には、ボク達新採用者の歓迎会を開いてくれるという事を聞いていたからです。

でも2人の係員は、苗を死なせてはならないと必死なのがボクに伝わりました。
初日から仕事とは厳しいものだと教えられました。

ようやく作業が終わり、職場に戻ったらもう終業時間です。
背広や靴についた泥を雑巾で拭いて、歓迎会の会場に向かいました。
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