アナーキー小池の反体制日記

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#573 勤め人時代(38)2度目の公園②

2010年12月21日 | 勤め人時代
平成10年に担当となってから、工事が始まった事業もあります。
それまでの大規模公園ではなく、2.5haほどの小さめの公園です。
国鉄清算事業団から街中の土地を安く得て造成に入ったのですが、時代が不景気な時でしたので市議会から散々文句を言われました。
その前には10倍も20倍もの公園の造成に、ほとんど何ら異議を呈することがなかった市議会がです。
そんなものやめてしまえだとか、施設のパーツが高すぎるとか、議会のたびに不用論が飛び交っていました。

公共事業は一度始まったら止められないと言われますが、確かに途中に止めるのは難しいのです。
手続きとかは別にして、中途の現場を危険が無いようにどう手当てするか、受けた補助金をどうやって返すか等、かかる費用は大きなものになるのです。
ですから、公共事業を始めるときにきちんとその可否を検討することが必要です。
どんな事業でも、最初はあります。
市政のチェック役を負う議会は、事業の最初の段階で大いに議論をしなければなりません。

この公園は設計段階から地域住民によるワークショップを行いました。
このあたりからの公園設計はほとんどが住民参加型です。
どのような手法も一長一短がありますが、ワークショップを取り入れた公園はありきたりになりがちです。
参加者が多ければ多いほど、回数を多くしたら多くしたほど、最大公約数的にできるものは似たものになるのです。
限られた予算の中では限られた数の施設しか出来ません。

この公園は結構思い切った設計でした。
現状の斜面を利用した遊戯施設、噴水の中のモニュメント、ストーリー性のある平面配置など、今までにない芸術性に富んだものとなったと、ボクは思っています。
費用もかなり安く抑えたつもりが、市議会では毎回のように攻撃を受けました。
地元出身のアーチストによるモニュメントなどは目の敵で、kg当りの単価まで問われたことがあります。

この工事、当然会計検査が入りました。
実はこの時の検査対象工事、工事中に現場事務所にドロボーが入り、パソコンやらカメラが盗まれてしまっていたのです。
警察に被害届は出しましたが、犯人は見つかりません。
パソコンやカメラには工事の資料が全て入っていました。
埋め終わっていて再調査など出来ない資料が大半で、この工事だけは会計検査を免れたいと願っていたものです。
検査が始まって検査員から資料の提出を求められます。
ボクは「実はドロボーにやられて資料の多くがありません。」と言いました。
警察への被害届や写真を見せて、なんとか認めてくれたのですが、冷や汗ものでした。

この事業とか、河川緑地事業など平成16年でいっせいに終了しました。
平成16年にボクは建設課から都市計画課に異動になったのですが、公園事業が縮小されたためか継続して公園も担当することになりました。
年に一ヵ所だけ小さい公園を再整備する仕事です。次回に続きます。
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