文部省は昨年11月、小・中・高校生向けの放射線に関する副読本~「放射線について考えてみよう」(小学生向け)」「知ることから始めよう放射線のいろいろ(中学生向け)~を編纂し、全国の学校に見本誌が送られた。
あまりマスコミなどでも話題にならなかったように思う。身近な学校の先生に聞いても「知らない」という答えばかりだった。
環境問題、原発・放射能などについて調べている中で、文科省のHPにアップされているものに目を通した。
「これは何!?」・・・驚いて、そして怒りが湧いた。
全国で「副読本は子どもたちに手渡さないで」という声があがっていることも知った。
泉大津の学校ではこの副読本を、使おうとしているのか、いないのか?
質問したところ「放射線についての理解、活用とともに、その危険性などを総合的に学ぶことが大切であると考えており、総合的な学習の時間や社会科、理科などの副読本として、必要な部分について活用してまいりたい」という答弁。
「副読本」の現物が、どんなものかを無視すれば、全く常識的な答弁だ。
しかし「・・理解、活用とともに、その危険性などを総合的に学ぶ」教材としては、全くふさわしくないのがこの副読本だ。
福島原発事故について「前書き」では触れているものの、本文中には、事故の原因も経過も全く書いていない。「放射線は自然界に存在するもの、医療や産業に活用している」という強調で、原発により日々作り出される放射性物質についても、一言の言及もない。内部被爆の危険性については、極めて過小評価した記述になっている。
「どうしてこれで総合的に学ぶことになるのか?」と再度、質問したところ、「放射線に関する危険性については、・・・記述が少ない感もございます。学校での指導にあたっては、そのような危険性などを踏まえながら、この副読本と共に、他の資料も活用するなど総合的な指導をしていくことが大切」との答弁だった。
つまり、文科省がお金をつぎこんで作った副読本の「不足」を認めたもの。
しかし、「危険性についての記述が少ない」のではなく、肝心なことは「記述がない」。
文科省は、この副読本を、中部電力顧問、東京電力社長などが名を連ねる日本原子力文化振興団に委託して作成した。3・11以降、文科省のHPから消えた「わくわく原子力ランド」には、「原発は普通の地面よりしっかりした地盤につくられ、放射性物質は外に漏れない。大地震では原子炉は自動的に停止する・・・」と書かれていた。
今回の副読本の執筆者と、露骨な「原発安全神話」の以前の副度本とは、一部重なっている。
子どもたちが自らの身を守るためにも、将来の国の政策に間違いのない選択をするためにも、きちんと本当のことを知らせなければならない。
この副読本は、活用しないこと。文科省に「もっとまともなものを作れ」と言うことを求めた。
昨日3月22日の毎日新聞に寄れば、文科省は「使うも使わないも自治体教委の自由だ。来年度も作ることになれば、寄せられた意見を踏まえて内容を充実させたい」と説明していると言う。
「内容の充実」というより、「抜本的な書き換え」を求めるべきだ。
「副読本」は、この期に及んで、尚、こんな形で「原発災害」から目をそらそうとする政府の本音をあらわしているのかもしれない。
あまりマスコミなどでも話題にならなかったように思う。身近な学校の先生に聞いても「知らない」という答えばかりだった。
環境問題、原発・放射能などについて調べている中で、文科省のHPにアップされているものに目を通した。
「これは何!?」・・・驚いて、そして怒りが湧いた。
全国で「副読本は子どもたちに手渡さないで」という声があがっていることも知った。
泉大津の学校ではこの副読本を、使おうとしているのか、いないのか?
質問したところ「放射線についての理解、活用とともに、その危険性などを総合的に学ぶことが大切であると考えており、総合的な学習の時間や社会科、理科などの副読本として、必要な部分について活用してまいりたい」という答弁。
「副読本」の現物が、どんなものかを無視すれば、全く常識的な答弁だ。
しかし「・・理解、活用とともに、その危険性などを総合的に学ぶ」教材としては、全くふさわしくないのがこの副読本だ。
福島原発事故について「前書き」では触れているものの、本文中には、事故の原因も経過も全く書いていない。「放射線は自然界に存在するもの、医療や産業に活用している」という強調で、原発により日々作り出される放射性物質についても、一言の言及もない。内部被爆の危険性については、極めて過小評価した記述になっている。
「どうしてこれで総合的に学ぶことになるのか?」と再度、質問したところ、「放射線に関する危険性については、・・・記述が少ない感もございます。学校での指導にあたっては、そのような危険性などを踏まえながら、この副読本と共に、他の資料も活用するなど総合的な指導をしていくことが大切」との答弁だった。
つまり、文科省がお金をつぎこんで作った副読本の「不足」を認めたもの。
しかし、「危険性についての記述が少ない」のではなく、肝心なことは「記述がない」。
文科省は、この副読本を、中部電力顧問、東京電力社長などが名を連ねる日本原子力文化振興団に委託して作成した。3・11以降、文科省のHPから消えた「わくわく原子力ランド」には、「原発は普通の地面よりしっかりした地盤につくられ、放射性物質は外に漏れない。大地震では原子炉は自動的に停止する・・・」と書かれていた。
今回の副読本の執筆者と、露骨な「原発安全神話」の以前の副度本とは、一部重なっている。
子どもたちが自らの身を守るためにも、将来の国の政策に間違いのない選択をするためにも、きちんと本当のことを知らせなければならない。
この副読本は、活用しないこと。文科省に「もっとまともなものを作れ」と言うことを求めた。
昨日3月22日の毎日新聞に寄れば、文科省は「使うも使わないも自治体教委の自由だ。来年度も作ることになれば、寄せられた意見を踏まえて内容を充実させたい」と説明していると言う。
「内容の充実」というより、「抜本的な書き換え」を求めるべきだ。
「副読本」は、この期に及んで、尚、こんな形で「原発災害」から目をそらそうとする政府の本音をあらわしているのかもしれない。