今日、6月23日。
現行の日米安保条約が発効して60年目の日。
そして20数万の命を犠牲にした沖縄戦終結から75年。
1993年の秋、沖縄を初めて訪ねた母が残した歌をここに。当時、母70歳。
翌年発行の「反戦反核平和詩歌集第12集」に寄せた「沖縄戦跡に立つ」。
腰かがめ岩角つかみ濠に入る
負傷兵看護乙女ら終焉の跡
天皇を信じて果てし人々の
血を吸いし濠に我は今立つ
灯を消せば漆黒の闇 黄泉の国
ポツンと滴 地底にしたたる
見はるかす米軍基地なり
地をゆすり
嘉手納の空を破りて爆音
水底に魚影の透けるこの海よ
米艦黒く覆いしという
沖縄を想い、平和を想い、92歳で逝った母を想う。
2020年の6月23日。