こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

障害年金の不思議

2013-05-20 23:56:50 | 社会保障
実はずっと不思議に思っていた。

初診日から1年半後の「障害認定日」ということの意味。

3月に相談に来られた方の紹介で、4月に相談をお聞きした方の話。

申請に対して「却下決定通知書」をお持ちだった。理由は「障害認定日の状況がわかないから認定できない」ということ。
一方、その1週間前に「年金証書」を受け取り、現に今年1月からの年金がちゃんと通帳に振り込まれている。

「年金証書」と「却下決定通知」の発行日は1週間違い。

「この関係は?」と年金機構の事務所に本人が出向き窓口で聞くとすぐには回答がなく・・・
しばらく待たされて「今年1月分からの年金は支給するが、昨年以前の分は支給しない。18歳未満の子がいたときの子の加算も支給しない」ということ。

「却下決定通知」に「理由」の記載があるが「だから何を却下するのか」が書いてない。
障害のある本人が、わざわざ事務所まで出向いて、そこで説明を受ける。
そうしなければ「処分」の内容さえわからないという、ホントに不親切な話だった。

初診日は今から15年も前のこと。
それ以来、入院、通院を繰り返してきたが、本人は自分に障害年金の受給権があることを知らなかった。

それを知ったのは、最近たまたま入院したときに、入院患者のひとりから教えてもらって市役所に相談に行き、ようやく手続きができた。

しかし通院していた病院では「初診日から1年半後のカルテはない」ということだ。

この方に限らず、「知らずに申請できずにいる」障害者の方はたくさんおられることだろう。

年月がたって、「知ったとき」に申請して「初診日から1年半後の診断書がない」人だってたくさんおられることだろう。
そのとき、別の病気で入院していた。
そのとき、何かの理由で病院にも行けず、家でじっとしているしかなかった。
そのとき・・・。
治療を受けた医療機関がすでに廃業している。あっても、「カルテを保存していない」と言われた・・・。

この方の場合は、「1年半後」の診断書はないが、今から10年前の診断書はある。

それでも「今年の1月からしか支給しません。なぜなら、『障害認定日の初診から1年半後の診断書がない』から。」という厚生労働省の言い分。

「この処分に不服があれば60日以内に審査請求ができる」という規定に基づき、不服審査請求を提出した。

「理由」の欄に記入するお手伝いを少しさせていただいた。
「初診から1年半後の診断書はないが、初診日の状況、それから5年後の状況を証明する医師の診断はあり、その間の病状が不変であることも証明されている。」という趣旨を書いた。

そもそも「障害のために働けない」から年金を受け取る資格がある方に、こんな大変な思いをさせている。
コメント
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