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クリミア情勢で思うが

2014年03月17日 | 政治全般

 ウクライナのクリミア半島が、住民投票でロシアに編入することが確実な情勢になっていると報じられています。有権者の6割はロシア系住民とのことです。

 クリミア自治共和国となっていますが、紛れもないウクライナ領です。ややこしいのは1954年のソ連時代に、フルシチョフ第一書記がロシア領から編入しています。

 1853年クリミア半島をめぐっては、ロシアが黒海から地中海の出口を確保したい思惑がありトルコと戦争を仕掛けました。これに対しイギリスやフランスは、阻止することでトルコを支持し戦争になった場所です。

 この年はペリーが浦賀沖に来航した年でもあり、日本にとっても歴史上思い出深い年です。クリミア戦争を検索していると『ナイチンゲール』や『ノーベル』が出てきたり、改めてこの戦争が歴史に大きく名を刻んでいたことを痛感しました。

 ロシアがクリミアに進駐してから、わずか半月も経たずに選挙を強行した感があります。欧米各国は反発を強め、ロシアへの資産凍結や渡航禁止の対ロ制裁を発動し強める構えです。

 この報道に昔のような戦争にならないことを願うばかりです。なぜ拙速にクリミア住民はウクライナという国を捨て、ロシアになりたがるのだろうか。充分な議論をしたと言えるだろうか。

 民主主義の原理は数の力なのでしょうか。投票による結果がすべてを決めてしまうことは、果たして良いことなのだろうか。選挙はいつでもできることだから、数年から数十年後にまた元に戻りたいとなれば、その時はどうなるのだろうか。

 先進国の民主主義は少数の意見を大切にしながら、政策を推し進めてきたことで本当の意味での民主主義を確立してきたのだと思います。

 軍事力が強大で他国に侵攻し、選挙で正当性を主張し自国に編入するようなやり方はとても容認できません。一時の感情や国民の人気取りのための政治であってはならないと考えます。ロシアプーチン氏が下す判断は重大です。

 振り返れば我が岩沼市議会にも数の力による懲罰がありました。また、市長が震災被災者の少数意見を無視し、新たな集団移転希望者に耳を貸さなかった。そのことで苦しむ被災者がおり、岩沼を出ていった方もいます。

 首長の考え一つで、政治は大きく変わるんだよね。

コメント (3)
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