『MOTHER』と『それでも生きてゆく』に続く、坂元裕二脚本の『最高の離婚』がまたしても面白い。
素通りしない、何かがつかえるような台詞。シーン。ついつい観かえしてしまったり、頭の中で反芻してしまったりする。
気に入ってはいるものの、その気になれない年下の男からプロポーズをされて、狼狽しつつ、話をはぐらかしながらいかに自分ががさつな人間かをアピールする場面。川沿いの道を並んで歩きながら、「ベビースター食べるときは最後必ずガーってやるし」と袋の底に残るベビースターを口のなかに豪快に流し込む真似をする尾野真知子。呆れたような目で尾野真知子を見ながら、「(だから、なんなんですか?)それ、やらない人いないですよ」という男。
そんなしょうもない、でも個人的にはかなり好きな、たくさんの小さなおかしみとともに、しっかりつかえて残るものがある。すごいなぁと思う。
あまり小説を読まなくなっていたのだけれども、ここ最近やたら小説ばかり読んでいる。何かにつかえれば、そこにあるものをついつい確認したくなる。つまづき、転びながら、何につまづいたんだろうと振り返ってしまうように。不意に肩がぶつかったときに、相手の顔を見上げてしまうように。自分のなかに確かにあるもの、でもわかりにくいだけに、遠回りに刺激を与えたくなるのかもしれない。
素通りしない、何かがつかえるような台詞。シーン。ついつい観かえしてしまったり、頭の中で反芻してしまったりする。
気に入ってはいるものの、その気になれない年下の男からプロポーズをされて、狼狽しつつ、話をはぐらかしながらいかに自分ががさつな人間かをアピールする場面。川沿いの道を並んで歩きながら、「ベビースター食べるときは最後必ずガーってやるし」と袋の底に残るベビースターを口のなかに豪快に流し込む真似をする尾野真知子。呆れたような目で尾野真知子を見ながら、「(だから、なんなんですか?)それ、やらない人いないですよ」という男。
そんなしょうもない、でも個人的にはかなり好きな、たくさんの小さなおかしみとともに、しっかりつかえて残るものがある。すごいなぁと思う。
あまり小説を読まなくなっていたのだけれども、ここ最近やたら小説ばかり読んでいる。何かにつかえれば、そこにあるものをついつい確認したくなる。つまづき、転びながら、何につまづいたんだろうと振り返ってしまうように。不意に肩がぶつかったときに、相手の顔を見上げてしまうように。自分のなかに確かにあるもの、でもわかりにくいだけに、遠回りに刺激を与えたくなるのかもしれない。
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