湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

久々のジムで懐かしい友人に

2012年07月19日 | ボルダリング
 そんなに積極的に自転車乗ったり走っているつもりはないのだけれども、下半身はかなり疲労がたまっている感じ。なので、こういうときこそボルダリングだと、昔の回数券がまだ余っている横浜のジムに、今夜久々に行ってきた。

 だいぶ時間があいたこともあって、どの壁もすっかり様変わり。以前取り組んだ課題はまったくなくなっていた。ついでに続きを読むのが楽しみだった休憩所のマンガも、ちょうどそのマンガだけなくなっていてちょっとがっかり。まぁマンガ読むために来たわけじゃないんですけどね。

 いつもの外壁以外の場所はかなり久々なので、おそるおそる初級の課題から手をつけてみたのだが、すでに思った以上に動作がぎこちない。これは相当まずいなと思う。ぎこちない動きでいくつか課題をこなし、買ってきたオレンジジュースを休憩所で飲んでひと呼吸つく。そして再び壁に戻ろうと顔をあげたところ、ちょうど休憩所に入ってきた人とぶつかりそうになった。そしてお互い顔を見合わせて驚く。学生時代の自転車部の後輩だった。

 彼と会うのは多分8年振り。結局1年間で挫折してしまったけれども、以前ボルダリングに取り組んでいた頃、何度かいつもの岩場で顔を合わせた。自転車部のほうは途中で退部し、その後クライミングに熱心に取り組んだ彼は、その頃すでに5.13くらいのルートをこなすようになっていて、僕には全然参考にならないような課題を何度も連続して繰り返していた。話を聞くと、今ではこのジムの準スタッフ的な存在になっていて、年に1回の壁の模様替え(って言うのかな?)は彼が手がけているらしい。いやいや、たいしたものだ。

 実は彼をクライミングに引き合わせたのは僕で、「あのとき誘ってもらわなかったら絶対にクライミングをやってなかったです」と今日も言ってくれたりして、それからすこしあの頃の仲間たちのちょっぴり切ない話になったりした。学生の頃僕は、クライミングに熱心だった探検部の連中と親しい付き合いをさせてもらっていて、家が近かったこともあって時々岩場に出かけて行ってビレイを手伝ったり、登らせてもらったりしていたのだ。壁にへばりついている仲間をときに励まし、ときにヤジりながら、青い空を見上げながら笑いあっていたあの時間をときどき懐かしく思い出すことがある。というのはその後、短い期間のあいだに何人かの仲間がこの世を去ったからだ。僕が一番親しくしていた友だちも、もういない。あまり得意とはいえないボルダリングを大事に思う気持ちが僕にあるのは、その友だちが僕に残してくれた置き土産のような気がしていたりもするからだ。その今はもういない友だちは、口は悪いがとても面倒見が良く、クライミングをやってみたいという何人かの後輩たちのために体験クライミングの機会をつくってくれた。そのときに参加したのが、その後輩だったのだ。

 再び壁にとりつく。今度はグレードをあげる。少し体がほぐれたのかさっきよりスムーズな動作。良かった。でもまだ前に来たときより、取り組んでいるグレードは低い。ある課題でどうしても次のホールドに手が届かなくて固まっていたら、「途中にホールドありますよ」と彼から声がかかる。なるほどと思いつつ、結局落ちる。でも次にクリア。その後も前腕の力がなくなりはじめてはいたけれども、休憩を入れつつ、しつこく続ける。結局以前と課題はかわっているけれど、同じグレードくらいまではクリアできた。良かった。そして嬉しかったのが、4~5回チャレンジして落とせなかった課題を、腕の力がかなりなくなった終盤に落とせたこと。自分的にはこういうのがすごく嬉しい。

 帰り間際、ほとんど角度のない壁の同じグレードの課題を試すも、どうしても落とせない。できそうでできないのが悔しい。余程友人に核心のムーヴを訊こうかと思ったけれども、やめておいた。できそうでできないだけに、自分の力でなんとかしたかった。次回の課題だな。しかし何でもそうなのかもしれないけれども、できそうでできないというのが一番燃えるのかもしれない。MTBなんかもこの冬、そういう課題で結構むきになったものな。

 帰り間際、彼が僕のところに走ってきて「まだ内々なんですが・・・」と嬉しい話を聞かせてくれた。おぉそれはすごい!とちょっと興奮。そうしたら僕ももっと熱心に取り組めるかもしれないし、もっとうまくなれるかもしれない。そのときがきたら連絡よろしくと携帯のアドレスを交換してジムを出た。

 ジムに寄る前になか卯で牛丼とうどんを食べていたにもかかわらず、帰路、超久々の環2家で遅い時間のラーメン。卵を入れるかどうかでちょっと悩んだのだけれどもやめておいた。でも席に着いたらサービスで卵か海苔かきくらげをつけるという。「卵」と即答しつつ、悩み損だったなぁと思う。歯止めがきかなくなったのか、帰宅後さらに冷凍庫に入っていたアイスをぺろり。そして倒れこむようにベッドに向かった。

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