多分フランドルの解説のときだったと思うのだけれども、栗村監督が「自転車選手は基本的にはMですからね」とコメントしていた。これはロードレースがとてもきつい競技で、そんなことを好き好んで職業にしている選手たちは基本的にはマゾ的傾向が強いというようなことを言いたかったのだと思う。そのとき僕は「でもいくらなんでもマゾというのはちょっと違うだろう」と思ったのだけれども、あらためて考えてみると自分のなかにもそうした傾向がもしかしたらあるのかもしれないと今日思った。
僕がそんなふうに思ったのは、何を隠そう(というほどのことではありませんが)今日またヤビツ峠に行ってきたからだ。僕はヤビツ峠が好きだけど嫌いだ。ヤビツ峠は当地神奈川の代表的なヒルクライムの練習コースで、僕もちょくちょく利用させてもらってるので感謝もしてるし、もちろん好意も感じている。しかし僕はほとんど毎回といっていいほどヤビツ峠で地獄の苦しみを味わう。体力的にも精神的にも。そういった意味ではヤビツ峠にたいしては愛憎半ばするところがかなりある。
そんなことを言うのであれば、ヤビツ峠なんかに行かなければいいじゃないかと言われる人もいるかもしれない。確かにそれはその通りだと思う。ヤビツ峠だって「愛憎半ばする」なんて言われてまで僕なんかに走りに来て欲しくないと思う。好き勝手に走りに行って、「好きだけど嫌いだ」なんていうのはヤビツ峠に失礼な気がする。
でも僕は毎回痛めつけられても、時々ヤビツに行かなくてはという気持ちになって走りに行ってしまう。それで冒頭の話題に戻るのだけれども、いろいろと考えると多分僕には「自分を痛めつけたい」とか「自分を罰したい」というような気持ちがどこかにあるのだと思う。もちろん速くなりたい、強くなりたい、という気持ちもあるからヤビツに行くわけだけれども、それだけではなんだか僕の気持ちは説明がつかないような気がする。汗や鼻水や涙なんかをだらだらと流して走りながら、今日僕は確かに自分にはM的要素があるのかもしれないとつくづく感じた。逆にいえば、今日(だけじゃないんだけど)のヤビツはそれだけきつかった。
今日は休みだったので、10時頃に部屋を出た。往路はずっと逆風だったけれども、あまりムキにならずに無理のないスピードで走ることを心掛けた。そして名古木からはいつも通りストップウォッチのボタンを押して峠を目指した。蓑毛まではやはりいつものように本当にきつい。汗がだらだら流れ、溶けた日焼け止めが目にしみる。しかし蓑毛からは前回と違ってそれなりに足がまわる。これは今日はもしかしたら案外良いタイムが出るのではないかと少し期待した。けれども菜の花台を過ぎたあたりから足が切れはじめる。ここからはまた我慢の走りだ。なんとか自分を励ましながら上る。
そうやって峠に着いたのは名古木から44分42秒後のことだった。これは僕にとっては悪くないタイムだ。でも目標タイムにはまだまだ開きがある。
僕はこれまでなるべく自転車から一歩ひいたところにいようと思う気持ちが強かった。自転車には学生時代に充分入れ込んだし、今はもっと他にやらなくてはならないことがあると思っていたからだ。けれどもやはり走るからには(ヤビツに関してです)、そうした曖昧な気持ちは排除しようと今日思った。ぼやきや言いわけのようなことをぶつぶつ言いながら、走るのはあまりにもみっともない。たとえそれがたいしたことのないタイムだとしても、毎回言いわけなしにベストを尽くすべきだ。僕は半ば自分に怒りながら、そんなことを思った。それで叩きのめされるのであれば、それはそれで構わない。とにかく、何にせよそうした姿勢の欠如が問題なのだ、と僕は思った。
いくらマゾ的傾向があるかもしれないからといって、毎回毎回痛めつけられて黙っているわけにはいかない。とにかく、もっと強い気持ちでヤビツと殴り合って、全身全霊で闘った者同士がお互いの健闘を称えあうような、そんな瞬間がヤビツと持てればいいなと感じたりしている。
それから一応断っておきますが、マゾ的傾向があるかもしれないと言っても、鞭で打たれたり、蝋燭やハイヒールで責められたいというような欲求はもちろんありませんよ。いや、経験ないからわかりませんが、多分・・・。
走行距離 80.23km
走行時間 3時間19分34秒
平均時速 24・1km
金目川沿い
菜の花台
僕がそんなふうに思ったのは、何を隠そう(というほどのことではありませんが)今日またヤビツ峠に行ってきたからだ。僕はヤビツ峠が好きだけど嫌いだ。ヤビツ峠は当地神奈川の代表的なヒルクライムの練習コースで、僕もちょくちょく利用させてもらってるので感謝もしてるし、もちろん好意も感じている。しかし僕はほとんど毎回といっていいほどヤビツ峠で地獄の苦しみを味わう。体力的にも精神的にも。そういった意味ではヤビツ峠にたいしては愛憎半ばするところがかなりある。
そんなことを言うのであれば、ヤビツ峠なんかに行かなければいいじゃないかと言われる人もいるかもしれない。確かにそれはその通りだと思う。ヤビツ峠だって「愛憎半ばする」なんて言われてまで僕なんかに走りに来て欲しくないと思う。好き勝手に走りに行って、「好きだけど嫌いだ」なんていうのはヤビツ峠に失礼な気がする。
でも僕は毎回痛めつけられても、時々ヤビツに行かなくてはという気持ちになって走りに行ってしまう。それで冒頭の話題に戻るのだけれども、いろいろと考えると多分僕には「自分を痛めつけたい」とか「自分を罰したい」というような気持ちがどこかにあるのだと思う。もちろん速くなりたい、強くなりたい、という気持ちもあるからヤビツに行くわけだけれども、それだけではなんだか僕の気持ちは説明がつかないような気がする。汗や鼻水や涙なんかをだらだらと流して走りながら、今日僕は確かに自分にはM的要素があるのかもしれないとつくづく感じた。逆にいえば、今日(だけじゃないんだけど)のヤビツはそれだけきつかった。
今日は休みだったので、10時頃に部屋を出た。往路はずっと逆風だったけれども、あまりムキにならずに無理のないスピードで走ることを心掛けた。そして名古木からはいつも通りストップウォッチのボタンを押して峠を目指した。蓑毛まではやはりいつものように本当にきつい。汗がだらだら流れ、溶けた日焼け止めが目にしみる。しかし蓑毛からは前回と違ってそれなりに足がまわる。これは今日はもしかしたら案外良いタイムが出るのではないかと少し期待した。けれども菜の花台を過ぎたあたりから足が切れはじめる。ここからはまた我慢の走りだ。なんとか自分を励ましながら上る。
そうやって峠に着いたのは名古木から44分42秒後のことだった。これは僕にとっては悪くないタイムだ。でも目標タイムにはまだまだ開きがある。
僕はこれまでなるべく自転車から一歩ひいたところにいようと思う気持ちが強かった。自転車には学生時代に充分入れ込んだし、今はもっと他にやらなくてはならないことがあると思っていたからだ。けれどもやはり走るからには(ヤビツに関してです)、そうした曖昧な気持ちは排除しようと今日思った。ぼやきや言いわけのようなことをぶつぶつ言いながら、走るのはあまりにもみっともない。たとえそれがたいしたことのないタイムだとしても、毎回言いわけなしにベストを尽くすべきだ。僕は半ば自分に怒りながら、そんなことを思った。それで叩きのめされるのであれば、それはそれで構わない。とにかく、何にせよそうした姿勢の欠如が問題なのだ、と僕は思った。
いくらマゾ的傾向があるかもしれないからといって、毎回毎回痛めつけられて黙っているわけにはいかない。とにかく、もっと強い気持ちでヤビツと殴り合って、全身全霊で闘った者同士がお互いの健闘を称えあうような、そんな瞬間がヤビツと持てればいいなと感じたりしている。
それから一応断っておきますが、マゾ的傾向があるかもしれないと言っても、鞭で打たれたり、蝋燭やハイヒールで責められたいというような欲求はもちろんありませんよ。いや、経験ないからわかりませんが、多分・・・。
走行距離 80.23km
走行時間 3時間19分34秒
平均時速 24・1km
金目川沿い
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