湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

認知症とサイクリング

2006年07月24日 | 自転車生活
7月22日土曜日の日経の夕刊にこんな記事が載っていた。

ニューヨークでの最近の研究結果では、趣味の内容によって認知症発症のリスクが変わることが報告されていて、ある地域における認知症発症患者の趣味を調べたところもっとも多かったのがサイクリングであった。(要約)

でもって、この記事ではサイクリング以外で発症が多かった趣味は水泳で、発症が少なかった趣味はダンスとオセロだったと報告している。そしてこの調査の結果から考えると、サイクリングなどのようにひとりで黙々と行なう趣味は認知症発症のリスクが高く、複数の人とコミュニケーションを図りながら楽しむ趣味のほうが認知症の予防になるのでは、と提言している。

これってちょっとショックではありませんか?普段はサイクリングって様々な健康問題に有効だって紹介されることが多いし、僕なんかも自転車という趣味を通して健康を維持できることを喜ばしく思ったりしていただけに。

そしてこの記事の嫌らしいところは、「ひとりで黙々と」というサイクリングの暗い側面を無遠慮に指摘していたりするところだ。クラブランやペアランなどもあるけれども、確かにサイクリングって「ひとりで黙々と」という場合が多いものな。それに「ひとりで黙々と行なう」サイクリングって、もちろん楽しくないわけではないけれども、ときには苦痛だったり退屈だったりすることが確かにあるものな。ときにはそんな苦痛や退屈さを伴うサイクリングを僕がひとりで黙々とやってられるのは、もしかしたら脳細胞が破壊されたり脳の機能が衰えたりしているからなのかもしれない、と少々暗い気持ちになってしまった。

ただですね、だからといってサイクリングは認知症発症のリスクが高い趣味だと決めつけるのはどうなんだろうなって思いますよね。それも購読者数が決して少なくない日経の紙面で。この記事を読んで、だから俺は地味な運動は嫌いなんだよねぇ~と後ろ盾を得た気になった生活習慣病(予備軍)の方もいるのではなかろうか?

まぁ、確かにひとりで黙々と行なうことが多いサイクリングですけどね、そこにはきちんと楽しみも喜びもあるんですよ。充実した達成だって感じたりするし、黙々とペダルを漕ぎながら深く内省したりもするんですよ。そういうのは脳にとっても悪くないと思うんだけどなぁ。実際、有酸素運動は認知症予防に高い効果があるという報告もたくさんあるわけですしね。だから、そんなにサイクリングを悪者にしないでくださいな、とこの記事を読んで僕は思ったりしたのだった。ただそう思いながらも、これからはあまりボケッと自転車に乗るのはやめようと思ったりもしたわけですが。認知症って、大変な病気ですものね。

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4 コメント

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ダブル・ショック (hellcat)
2006-07-28 16:41:11
 こんにちは。通りすがりの者ですが、最近物忘れが激しいのを気にしていたので、思わず書き込んじゃいました。

 まさかアルミのリムのせいではないでしょうね(ブレーキ・シューで削れたのを毎日多少は吸い込んでるはず)と心配していたところ、さらに自転車の精神的な要因もあるのかと、ダブル・ショック。

 アルツハイマーの遺伝子があるのは身内の発症で確認済みだし、結構暗くなっちゃいました。

 だがしかし、自転車で相当ストレス解消している面もあるわけで、そもそも母数が明らかでないこんな統計、信じる必要ないですよね?ね?
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ちょっとショックですよね (yuzito70)
2006-07-28 21:52:08
□hellcatさん



はじめまして、こんばんは。



好きなことをポジティブにやることは脳や精神の健康には良いんじゃないかと僕も思うんですけどね。

僕は走り出す前はそんなに乗り気じゃないことも多いのですが、この記事読んであらためてもっと楽しんでサイクリングをしようと思ったりしました。
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決して黙々ではありません。 (チャリママ)
2010-06-07 12:18:18
私も、黙々とペダル踏んでなんかいません。四季折々の自然の変化を広範囲に感じる事ができるし、常に人や車や道のコンディションに気を遣いながら走ってるわけですから、頭フル回転、総合脳力フル動員です。
これが認知症予防にいいのは周知の事実。
そしてなにより、用を足して帰ってくると実にすがすがしい気持ちになっているのです。
これからも、自転車大好きまっしぐらです。
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懐かしいエントリーです (yuzito)
2010-06-07 21:50:46
□チャリママさん

はじめまして。こんな古いエントリーにコメント下さってありがとうございます!
そう、交通量の多い場所では人や車に気をつかわないといけないですし、山では周りの自然を感じ自分の体調を気にしながら走ります。まぁ黙々というときもありますが、全体的に見ればいろいろなことに注意や関心を払いながらペダルまわしてますよね。
いずれにせよ、好きなことをしっかり楽しんでいるときってなかなか呆けたりしないものだと思います。というわけで、これからもお互い末永く自転車を楽しんで行きたいものですね!
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