知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

教科書が分厚くなっていく理由~発展の構造を利用する。

2010年04月17日 | 自分の未来を組み立てる。
大学で一生懸命してきた人は、本屋に行って、
 大学時代に使っていた教科書
を見てみるとよいと思います。

たいてい分厚くなっています。

これが、今回のテーマ。

なぜか?

それは、時間の流れによる
 発展
です。


第1版では、300ページ
第2版では、306ページ
第3版では、310ページ・・・

必要がなくなって、切られることがあれば減りますが、
普通は、増えていく。

版を重ねるごとに、
 新たな出来事
を盛り込んで、説明しようとする部分が増えるからです。

法律の本でいえば、
 新たな判例
ができたり、
 法律が改正
される。
そのため、
 その情報を盛り込んで説明しようとする部分が増える。

経済の本でいえば、
 リーマンショック
など、衝撃的な出来事が起こる。
そのため、
 その情報を盛り込んで説明しようとする部分が増える。


時間の流れにより、情報が増えていき、
時代に合うような質の高い本にするためには、
 ページ数が増える
ということ。
これが、ポイントです。


これからの社会では、さらに情報が増えていきます。
前述の時間軸の情報の追加のみならず、
さらに場所的な情報の追加が加わるからです。

今までは、日本だけの情報でも、ある成果を上げることができました。
それが、今は、ITの発達で、
 世界中の情報が容易に手に入るようになった。

情報は、多ければ多いほど、それを考慮に入れ、取捨選択をすることで、
 質の高い作品ができる。

例えば、大学院生が研究論文を作ろう思った場合に、
 20年前に入手できたドイツの判例情報と
 現在入手できるドイツの判例情報
とではかなりの差があります。

本もアマゾンで容易に入手できるし、公開されているデータも多いからです。

これが場所的な情報の追加。


しかも、時間的な情報の追加として、
判例は積み重なり、本などは、どんどん分厚くなっている。

そのため、20年前よりも、膨大な情報があるため、
それをうまく利用できれば、より質の高い作品を作ることができる可能性がある。
そのためには、情報に対応する力が求められているわけです。


これは、ビジネスについてもいえます。

20年前のビジネスマンは、
 日本の消費者のみを対象に、
 その当時ある情報で対応すればよかった。

現在のビジネスマンは、
 世界中の消費者を対象に、
 その当時から格段に増えた情報を駆使して対応しなくてはならない。

営業マンなら、
 製品のラインナップの多さ、
 年々分厚くなるカタログへの対応が求められていることになります。

こういった情報の拡大への対応は、
 大変ですが、やり方によってはチャンスになる。

情報が増えるということは、
宝物が増えるということ。

 ある情報が、自分に富を与えてくれる
として、
 20年前には、その情報を入手できなかった人が
 現在は、入手できる可能性があるということ。


情報が積み重なって、質の高いものになっていく。
その発展の成果をうまく利用して、自分の富に換えていく。

教科書が分厚くなっていくように、
 自分のスキルも分厚くしていく。

時間とともに新しい出来事を吸収して、自分の考える材料に加えて、
 質の高い思考力を身につける。

本とともに、自分も発展していく。

そのためには、
 著者のように、発展の努力を続けるということ
です。


大学の教科書の中には、
 著者がすでに死亡していたり、引退していたりして
版が重ねてないものもあると思います。

そういう本を手に取り、
 自分は版を重ねることができているか
を考えてみるとモチベーションのアップにつながります。


あまり売れなかった本だと、
 絶版になっているかもしれません。

めざすべきところは、
 元気なうちは、現場でバリバリ仕事や研究をして、版を重ねていく。
 カーネギーの「道は開ける」のように、ずっと書店の棚に並ぶような不朽の名作を作るイメージで、質の高い人生を目指す
ということです。

改訂、改訂・・・
第30版・・・・
毎年、改訂版を出せるように、自分のスキルを上げていく。
お年寄りになっても、
 おっくうがらずに新しいものに関心をもつ。

IPADを使って、洋書をダウンロードして、
 最近老眼でね・・
と笑いながら、
 文字の大きさをタッチパネルで操作しながら読んで、
 あっこの学者のこの理論を使えば、20年前に悩んでいたあの問題は解決できそうだ
などと、考えているおじいさんがいたら、
 かなりクールだ
と思います。

さらに、
 同じように悩んでいる人の考えるヒントになれば
と考えて、それをブログで公開している。

それで、それを読んだ人が、
 自分なりに生かして、発展させて、発信して・・・

クールで、ちょっと温かい社会。



知というソースは、
 ソクラテスの時代からそうやって受け継がれてきて
 これからも受け継がれていくことになるはずです。

知は、一部の学者のものではなく、
 頑張って生きているすべての人のためのものである。

知は、
 すべての人が幸せに生きるために
役立たれなくてはならないものだからです。
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