駐車場から、土産物屋さんの建ち並ぶ長い石段を登ると中段、大きな朱塗りの大鳥居の頭上に拝殿らしき朱塗りの建物。
此処は熊野三山の中核をなす熊野那智大社と境内続きの西国33ヶ所第一番の那智山青岸渡寺が同居する熊野信仰の中心地。
山肌にしがみつくかの様な境内からは遥か熊野の下界を眺められ素晴らしい景観の中に有る。
境内の傍ら城壁のように詰まれた石垣の傍に天然記念物の大楠が大きく枝を広げて居るのが目立つ。
「那智の大楠」と呼ばれているこの楠は往古平重盛が此処に参詣した折に御手植えした物とと伝えられ、樹齢約850年、目通り約8.5m、樹高27mといわれています。
巨大な根元には人が通りぬけられる程の洞が有って、誰が考えたのか願掛けの護摩木と共にその洞をとおり抜けると願いが叶うと言われて居るようですが・・・・。
巨樹好きの僕の目から見るとなんと勝手な言い分なんだろうと思わずには居られない・・・気の毒な大楠です。
<青岸渡寺境内から振り向く熊野那智大社>
一方境内続きの那智山青岸渡寺の本堂の前には樹齢約700年、目通り約4.4mと言われるタブノキがある。
取り立て言うほどの巨木ではないが和歌山県の天然記念物指定、明治の廃仏稀釈の折には見なくてもいいものまで見てきたのだろうと・・・・・
撮影2008.12.6