大阪府の最北端,能勢の地は、京都の山城域に住む僕にとってはかなりなじみの薄い土地でした。
大阪の河内地域とは境を接する山城なのですが北摂はこちらから見ればちょっとした異郷の地に違いなく、何処をどう走って行こうが片道約1時間半はたっぷり懸かってしまう。
名神の茨木インターから、ひたすら、亀岡街道をひた走り豊能町の役場のある余野までたどり着く、そこから、能勢の妙見さんとして名高い山を一山越えると能勢町野間の里に入る。
野間に入れば、一目瞭然、この大きな樹が目に入らないわけもなく、又誰に聞いてもすぐに教えてくれるはず、妙見山より下ってきた道そのまま進めばこの大ケヤキの横を走ることになる。
8月の大ケヤキ
10月末の大ケヤキ
きれいに整備された駐車場も準備されていて、その奥には小さいながらもケヤキ資料館まで設置されていて、至れり尽くせり状態です。
さすがに大きい、ケヤキでは全国四位、西日本最大の巨木だと言われていて、樹齢1000年以上、樹高30m、目通り幹周14mと記されています。
この樹は、元々この地に有った「蟻無宮神社」の神木であったが、神社は明治45年に野間神社へ合祀され、この樹だけが残されたと伝えられている、因みに祭神は紀の貫之であったと言う。
昔はこの樹の芽吹きで作物の豊凶を占ったといわれ、また、この境内の砂を持ち帰り畑や屋敷に撒けば蟻が退散すると言われていました。
一時期、樹勢に衰弱が見られたが、最近ではすっかり元気を取り戻し大切に守られている事が誰の眼にも疑うことなく伝わって来る巨木です。
尚、この樹は新日本名木百選にも選ばれている。
撮影2006.9.18/10.21
国指定天然記念物 所在地:大阪府豊能郡能勢町野間稲地