ここ神宮寺の有る若狭地方は海の奈良と言われるほどに歴史の古いところで、古刹名刹も多く、僕の住む京都からも近く何度訪れても
又訪ねたくなる土地です。
このページは巨木の紹介ページなので詳しい歴史については触れることは避けておきますが・・・・・。
この神宮寺はその字でも解る様に若狭一の宮の神願寺として成立、縁起によれば元正天皇の勅命により和銅7年(714)に泰澄大師の弟子沙門滑元が創建したといわれ、七堂伽藍二十五坊を誇りましたが、豊臣時代に寺領を没収され、さらに明治初期の廃仏毀釈によって衰微したということです。
しかし古い歴史の片鱗は色濃く残されていて現在も神仏混在の寺院として、又奈良東大寺二月堂お水取りに使われる「お水送り」の寺としても広く知れわたっています。
若狭一の宮である若狭彦神社の前を走る県道35号線を少し山側に走ると道路右手に大きな二本のスダジイの巨木越に神宮寺の南大門が見える。
周りのロケーションもよく惚れ惚れとする景観の中に有るのですが木のデーター等はよく解りません、おおよそ目通り4.5mぐらいでしょうか??
この辺りからは寺そのものは見えないが、南大門奥に続く参道だけが長閑な里山風情の中に続いている。
神宮寺の境内には、ここからさらに100mほど県道を進み看板どおりに左折すると駐車場に着く。
境内はがらんとしていて中央には正面に注連縄を掛けた桧皮葺のこじんまりした本堂がある。
これは正しく僕の近くに有る、三重県甲賀の正月堂にうり二つの姿で、本堂内には神仏の像が並んでいた。
目指すスダジイの巨木は本堂左手、お水送りの水をくみ上げる「閼伽井」に対面するかの様に聳えています。
このスダジイは、根廻り15.27m、目通り6.17m、高さ17.50m、東西の枝張り22.80m、南北の枝張り21.00mと記されており、樹齢は約500年。
1000年以上も続くお水送りの行事を約500年間は見てきた事に成るが、この古い歴史の寺からすればまだまだ若いスダジイさんも知れない。
裏山に少し足を踏み入れるとそこには、おびただしい数のスダジイの老木が有って、かってこの寺はスダジイの林の中にあったのかと思える程でした。
ここは巨木もさる事ながら歴史の証人としての寺だという気が今更ながらにしています。
撮影2008.3.29