白山麓は岐阜県側も福井石川県側もどちらを走っても、当たり前のように白山神社の多さには驚かされる。
この奥越巨樹の旅でどうしても見ておきたかった巨樹の一つにこの白山神社の大桂があります。
越前大野市街を抜けR158号線で一路越美北線の勝原駅を目指して九頭竜川の渓谷沿いに走り、やがて勝原駅の少し手前で県道173号線へと乗り換えるとすぐに可愛い小さな勝原駅前につく。
勝原駅は春真っ盛り
この辺りまで来るとやっぱり山が深く九頭竜川の源流域で、交通のアクセスも悪く、九頭竜線の愛称で呼ばれている越美北線は1日に五本程度のお粗末さとなる。
目指す下打波はこのまま九頭竜支流の打波川を約く5~6分程遡るとやがて見えてくる10軒程度の山間集落です。
この大桂はここまでくれば誰の目にも明らかに目立つ存在で、道路脇の下打波白山神社への粗末な参道と思しき処を一段上がった左側にどっしり腰を下ろしている。
ここでも巨樹の箸伝説があって白山開山の祖泰澄上人の挿した箸が育ってこの大桂になったと伝えられている。
樹齢 :1000年、幹周り:13.9m、 樹高 :28m、桂としては全国四位の巨木だといわれています。
下打波白山神社
この小さな集落の小さな小さな神社の大きな大きな桂の木はちょうど若葉の萌えだした時期で,小さなハート型の若葉が初夏の光をいっぱいに受けて躍動しているようでした。
1000年と言う樹齢を感じさせない若葉の萌え出しですが、樹姿全体の重量感や、迫力は決してその樹齢に引けを取ることなく、霊力さえ感じさせる何かが備わっているような気がしました。
ありがとう、素晴らしい命でした。
撮影2008.5.27