YS Journal アメリカからの雑感

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Rory McIlroy U. S. Open 優勝

2011-06-20 12:38:41 | ゴルフ
記録尽くめの U. S. Open になったが、なにより、Rory McIlroy が今年の Masters 最終日の悲劇を乗り越えて、メジャー初優勝した事が喜ばしい。

彼の時代の幕開けだと、ゴルフ解説者は一様にベタ褒めであった。体格の割に飛距離が出るし、唯一弱点とされていたパットも、Masters の後、パットの名手で有名な Dave Stockton をパッティングのコーチにしていたとの事で、もの凄く安定していた。(Dave Stockton は Phil Mickelson のパッティングコーチでもある)

肝心のスイングの方だが、昨年からメジャーでは必ず絡んでいる様に、非常に良い。若さにまかせたスイングのような気がするが、体が柔らかそうなので、このまま40歳位まで突っ走るとなると、タイガーの記録を脅かす可能性も出て来ると思う。なにせ未だ、22歳になったばかりだ。(唯一の欠点は、左腕、左手を柔らかく使っているので、何かのきっかけでフックが出るだろう。Masters の最終日10番は、これが出た。今回も二日目18番の2打目もラフからという事もあり、フックして池に入れていた。但し、最終日は、同じ位置からキッチリ、グリーン右につけていたのはさすが)

パッティングよりスイングより、なにより良いのは、頭であろう。Masters の最終日からキッチリ学んで、次のメジャーで勝つこと自体が素晴らしい。もう1つ、記者会見がリラックスしていて、正直で、ウイットがあり、ユーモアもある。

ヨーロッパの選手、特に英語の喋れる英国、アイルランド系のゴルファーで、アメリカに本拠地を移さないプロゴルファーは、キャラが立った人が多いのだが、Rory McIlroy は、自然体の上に、そう言う要素をキッチリ持っているので、今後のインタビューも楽しませてくれるであろう。

アメリカのプロゴルファーは、エージェントなどがしっかりついており、指導が厳しいのか、皆一様で、面白くない。人種問題などでも常に政治的に正しい事を言わなくてはならないので、尚更つまらなくなっている。タイガーにしても、いつも内容的には全く何も喋っていなかった。(ゴルフについてはそれなりだったが)

これで、メジャーは5大会連続で、アメリカ人以外が優勝している。タイガーの復活が絶望的(個人的な見解だが)で、フィルも年齢的に厳しくなっているので、早く20代のメジャー優勝者が出てこないと、暫く、ヨーロッパ、南アメリカ、オーストラリア勢にやられっ放しになりそうだ。

日本勢は、石川遼が最終日は追い上げたが、何と無く話題性も乏しかった気がする。まあ、ファッションからして、あのヨネックスの帽子は、Rickie Fowler(4分の1日本人の血が入っているとの事) の Puma のモロ真似だったので、ちょっと興ざめした。本当にメジャーに勝ちたいのなら、アメリカに主戦場を移すべきであろう。運転免許もある事だし。


追記:最終日を生放送で観られなかったので、夜中に再放送を観ていたら、青木功が最終組に付いていた。Rory McIlroy について、どんな事を言っていたのか聞いてみたかったなー。