自粛生活の折、昔の写真を振り返っています。
2008年5月
釜山にある金井山城(クムジョンサンソン)ハイキングコースを歩きました。ここは、韓国の万里の長城と呼ばれる城壁が長く続いており、休日の時には釜山市民の方がハイキングに訪れます。
金井山城の規模ハは、長さ17,337m、城壁の高さ1~3m、総面積は8213平方km。釜山市の4つの区、そしてお隣の梁山(ヤンサン)市にまたがる韓国最大の城壁で、
釜山を屏風のように取り囲んでいるとも言って良いでしょう。ここからは洛東江(ナクドンガン)、東莱(トンネ)をすっかりと見渡すことができます。
建てられた時期ははっきりしていませんが、城郭や門の模様から見て新羅時代に外敵から守るために初めて作られたと見られています。現在残っている山城は「文禄慶長の役」で
多くの被害を浴びた後に、避難と抗戦を目的に、無くなっていた城を再度建て始め、朝鮮時代に完成したと言われています。外敵からの防御を目的に建てられたこの山城ではありますが、
実際にここで戦いがあったという記録は見つからなかったそうです。その後、旧日本軍により破壊されてしまったものの、1972年に東門と南門、1973年に西門、1986年に北門を復元し、
現在も続けて復元作業が行われています。(釜山ナビより)
この金井山城へは、地下鉄温泉場駅から203番のバスに乗り、金剛公園(クムガンコンウォン)で下車。そこからケーブルカーで南門に向かうコースと私たちみたいに東門からスタートするコースがあります。本当は、南門まで行ってそれから歩きたかったのですが、このコースだと4時間もかかってしまいますので、東門からスタートしました。(時刻14:43)
韓国語がわからないのでバスの運転手さんにガイドブックを見せ、金剛公園に行きたいからその近くになったら教えてくれとジェスチャー交じりでお願いしました。
東門で少し休憩して北門に向かって歩きます。
天気も良く、松の木の間から差してくる日差しがとても気持ちがいいです。
ガイドさんもなく、我々夫婦だけで行くのは無謀かもしれませんが、私も家内もウォーキングを始めたばかりで面白くなってきています。
ガイドブックでこのコースを見つけた時、釜山に行ったら絶対行ってみようと思っていました。(注)僕らは、まだウォーキング歴10年ちょっとです)
釜山のウォーカーにカメラを向けるとVサインで応えてくれました。ウォーカーには国境はないですね。皆さんウォーキングを楽しまれています。
歩き始めて約1時間。山城が見えてきました。
山城付近には、所々につつじ?が咲いています。日本だったらミヤマキリシマだろうが、韓国では何というんでしょうか?
周りの景色が凄く、暫し立ち止まって見とれています。横たわる大きな岩、はてしなく続く城壁・・・・・・
山城では、アイスキャンディを売っていました。1本1000w(約100円)。
山城でのアイスキャンディ休憩のあと、北門に向かいます。振り返ると山城が遠くに見えます。あそこから歩いてきたんですね。
そういえば、あのアイスキャンディ屋さん、毎日キャンディを背負って山城迄来ているんでしょうか?何個売ったら採算がとれるのでしょうか?
そんなたわいな事を考えながら歩きます。
途中、左に折れる道と直進の道があり、標識がハングルなので読めません。
近くのウォーカーの人にメモ紙で「北門」と書いて道順を聞きます。一説によると韓国の人は漢字は使わないから漢字の読めない人もいるそうです。
この場は、漢字とジェスチャーで何とか通じました。あとで調べてみると左折は西門に行くそうです。
16時半北門到着。
北門は、4つの門の中で一番小さい門です。
これらの門は豊臣秀吉の文禄の役(韓国では壬辰倭乱)で多くの被害を被ったとのこと。
若し秀吉軍が、この城壁迄攻めたというのなら、昔の人の脚力は相当のものだったに違いない。
ガイドブックには、北門から梵魚寺(ポモサ)までは、2,5km(約30分)と書いてあります。
現在、4時半。5時ぐらいには梵魚寺に着くだろうと思いながら下っていきます。
最初は、なだらかな道、ところがだんだん歩くと道がない!岩の間を下っていく。どう表現したらいいのだろうか、川の岩のたくさんある所を下っていくといった方が分かり易いかな?
ひざ痛のため、下りは苦手。それも岩と岩の間をかき分けて進みます。持ってきたポールを使って一段一段ゆっくり下りていきます。こんな経験は初めてです。
写真を撮る余裕もありません。治りかけていた膝痛がまたぶり返してきます。
やっとの思いで梵魚寺に到着。(17:06)
この金井山(キムジョンサン)梵魚寺(ポモサ)は、韓国五大寺院にも数えられる由緒正しい寺として禅宗の総本山としての役割だけでなく、釜山の観光地の一つです。
梵魚寺の由来は、金井山の端に大きな石があり、その石の上には井戸があり、とても大きくいつも満たされていた。一匹の魚が五色雲に乗って空からおりてきて、その井戸で
遊んだことから、空の国の魚という意味を込めて、梵魚寺という名になった。(ガイドブックより)
注)「梵」という字を漢和辞典で調べると、「インドのバラモン教で、宇宙の最高原理、また、創造原理、宇宙創造の主。
境内には、お釈迦様誕生日(花まつり)(※日本は4/8ですが、韓国は旧暦を採用)のためか、提灯が飾られていました。
梵魚寺四大王
梵魚寺でのお詣りを済ませ、梵魚寺駅から地下鉄でホテルに戻ろうとしますが、寺から駅まで約2kmあります。
暗くなってきましたので、お店の人に地下鉄までの行き方を聞きながらどうにかホテルに戻れました。