よっちゃんのおててつないで

よっくんとカブの夫婦ウオーキングブログです。
2018年12月長崎出島~東京日本橋完歩。

松本清張「点と線」の舞台を歩く(福岡市東区香椎浜)

2014-09-29 21:31:54 | JR九州ウオーキング

9/28は、JR九州ウオーキングで千早駅~人工島を歩きました。この歩いたコースは、松本清張の「点と線」に出てくる香椎浜です。

松本清張の「点と線」は、昭和32年に発表されました。この本のあらすじは、

料亭「小雪」の女中2人と、東京駅の13番線プラットフォームで見送られていた機械工具商会を経営する安田辰郎。この3人は、向かいの15番線プラットフォームに、同じく「小雪」で働くお時が男性と夜行特急列車「あさかぜ」に乗り込むところを見つける。だが数日後、お時とその男・佐山は、香椎の海岸で情死体となって発見された。

一見ありふれた情死に見えたが、博多のベテラン刑事・鳥飼重太郎は、佐山が持っていた車内食堂の伝票から事件の裏の真相を探るため、一人、捜査をすることにする。

一方、佐山は現在社会をにぎわしている××省の汚職事件の関係者であった。この事件を追っていた本庁の刑事・三原紀一は、心中事件を追って九州へ向かい、鳥飼と出会う。

捜査の結果、二人は、東京駅で13番線プラットフォームから15番線プラットフォームが見えるのは、1日の中でわずか4分間しかないことを突き止め、安田を容疑者として追及しようとする。だが、安田には完璧なアリバイがあった

今まで映画やドラマ(最近では、ビートたけし主演のドラマが有名です)で放映され、時刻表のトリックに夢中になっていました。

この事件の舞台「香椎」は、次のように書かれています。

鹿児島本線で門司方面から行くと、博多につく三つ手前に香椎という小さな駅がある。この駅をおりて山の方に行くと、もとの官幣大社香椎宮、海の方に行くと博多湾を見わたす海岸に出る。 

前面には「海の中道」が帯のように伸びて、その端に志賀島の山が海に浮び、その左の方には残の島がかすむ眺望のきれいなところである。この海岸を香椎潟といった。

昔の「橿日の浦」である。太宰帥であった大伴旅人はここに遊んで、「いざ児ども香椎の潟に白妙の袖さへぬれて朝菜摘みてむ」(万葉集巻六)と詠んだ。…… 

彼らは、二十日の夜九時二十四分香椎駅着の上りで博多から来たのだ。すると博多駅は九時十分ごろに乗車したことになる。ここまでは十五分ぐらいで着くはずだからだ。 

佐山が女からの電話をうけて宿をとび出したのが、午後八時すぎとみて、博多駅から汽車に来るまでの約「時間、二人はどこで会い、何をしていたのだろう?この調査はたいへん困難で、

おそらく絶望である。広い博多の街では、空漠として当りようもない。・・・・・・

現在では、博多から香椎までには、旧国鉄操車場跡地に「千早」という駅が出来、犯行現場には、この千早駅の方が近くなっています。

またこの一帯は、開発が進み、福岡・東区を代表する住宅地になっています。

  

死体発見場所になった「香椎浜」は、あれから埋め立てられ、人工島などもできました。小説には、香椎浜から海ノ中道、能古島が見えると書いてますが、今はマンションが立ち並んでいます。

   

  

河口では、水上スキーを楽しむ若者がいました。

本日のGPSです。