クレマチス

　やっと厳寒の気候から開放されて、今日は日中気温が20度になる５月の陽気となりました。我が家のクレマチスは枯れたような細い茎から冬芽がほころび蕾が出てきました。ところが隣町のフェンスには原種的な白花のクレマチスが満開状態になっていました。
　クレマチスには「旅人の喜び」と言う花言葉があります。私の人生は旅のようなものでした。国家公務員となったお陰で、転勤の連続でした。弘前、仙台、酒田、札幌、東京、マレーシア、平塚、つくば、マレーシア、つくば、スリランカ、石垣島、津と転々とし、７年前に土浦に落ち着きました。給与をもらいながら旅をさせてもらったようなものです。
　人によっては転勤を嫌う人がおりますが、私は知らぬ土地を訪れることのできる転勤は楽しみでもありました。転勤により仕事の内容、生活環境ががらりと変わります。職種も行政、研究、教官を経験しました。未知の世界への挑戦に挑みました。旅人の喜びとは正に道の世界の経験ではないでしょうか。
　苦しい時も夢中で過ごしました。時はどんどん流れ、あっという間に今は過去に過ぎ去ります。振り返ればどんな苦しみも、時が経てば過去となり、振り返れば思い出になっています。そして今私はここにあります。よく現在無事にいるものだと不思議に思います。

見返れば　長き道のり　今は春