【第93回天皇杯 4回戦 鹿島 vs 広島】レポート:広島がアウェイの地で完勝!5年ぶりの8強進出を決めただけでなく最終節にも繋がる勝利をあげる(13.11.17)
11月16日(土) 第93回天皇杯 4回戦
鹿島 1 - 3 広島 (15:05/カシマ/5,710人)
得点者:28' 高萩 洋次郎(広島)、41' 塩谷 司(広島)、45'+1 高萩 洋次郎(広島)、79' 伊東 幸敏(鹿島)
リーグ最終節と同カードの強豪対決は思わぬ大差が付く試合となった。前半で3得点を奪ったアウェイの広島が終始試合をコントロール。鹿島は後半に1点を返すのが精一杯で、広島が5年ぶりとなる8強進出を決めた。
鹿島は、大迫勇也が代表に選出されて不在。その穴を埋めるはずのダヴィが風邪を引き、出場も危ぶまれたがなんとか間に合い、風邪で先発を外れたのはジュニーニョだけに止めた布陣でスタートする。しかし、前回対戦時に攻撃をリードしたジュニーニョの不在が響いたのか、鹿島の左サイドがミキッチにいいように蹂躙されてしまう。加えて5人の選手が前線に並ぶ広島の攻め方に、4人のDFラインがうまく対応できない。佐藤寿人がDFを引きつける動きでラインを不揃いにすると、石原直樹が裏に抜け出す高い連携で鹿島の守備に揺さぶりをかけた。
先制点はその石原から。塩谷司から縦パスを引き出すと、寄せてきた山村和也をブロックしながらシュートを放つ。それは、距離を詰めてきたGKの曽ヶ端準に弾かれるも、こぼれ球を粘ると追ってきた高萩洋次郎がゴールに流し込み、28分に先手を奪う。
この失点で鹿島もエンジンがかかり、33分には中央でキープしたダヴィからゴール右前に走り込んだ土居聖真にスルーパスが出る。ファーサイドに狙い澄ましたシュートが飛ぶも、西川周作の代わりにゴールマウスに入った増田卓也が右足で枠外に弾き出しピンチを救う。
すると41分にセットプレーの流れから塩谷司が追加点。FWと見まがうようなターンでゴールに向き直り、広島が突き放しにかかる。
そして45+1分には鹿島のプレスをかいくぐって、再三いい突破を見せたミキッチに展開。一度は防がれたものの、2度目のクロスを佐藤がすらしたところに高萩が飛び込み3点目。アウェイチームの適確な試合運びに、カシマスタジアムも沈黙した。
後半、ジュニーニョ、野沢拓也、本山雅志を投入して攻勢に出た鹿島は、何度かチャンスを迎えたが得点が産まれたのは79分。ゴール前に走り込んだ伊東幸敏に、本山からパスが通る。千葉和彦がすばやく寄せたが、伊東も落ち着いて左に持ち替えるとファーサイドを巻く美しいシュートを放ち1点を返した。しかし反撃もここまで。終始、試合をコントロールされ、攻撃の流れが生まれる時間帯は少なかった。
鹿島唯一の得点を奪った伊東が、プロ初ゴールを喜ぶそぶりもみせず「ぜんぜん。どうでもいいです」と唇を噛む。守備がうまくハマらず、ボールの取り所が1試合通して定まらなかった。
対照的だったのが広島の選手たち。
「やっぱり同じ相手とすぐに2回やるのは難しいことだと思います。『次、やりたくないな』と思うような試合をしたかったので、今日はそういうこともできたと思う。次に繋がる一戦だったと思います」。
2得点した高萩は自信をにじませた。天皇杯準々決勝に駒を進めただけでなく、リーグ最終節にも繋がる勝利だった。
以上
2013.11.17 Reported by 田中滋
広島としては「リーグ最終節にも繋がる勝利」と締める田中氏のレポートである。
確かに大差の敗戦から、鹿島の良いところを見つけ出して列挙するようなことは出来まい。
しかしながら、ユキの公式戦初ゴール以外でも見所はあった。
特に野沢のプレイは観る者に勇気を与えたのではなかろうか。
終盤に入ってベンチ外も経験するなど、周囲を心配させた野沢であるが調子が良いことが伝わって来た。
天皇杯こそ敗退したが、リーグ戦へ向け、良い兆しと受け取って良かろう。
野沢や本山とチーム一丸となって勝利を目指して戦っていこうではないか。
期待しておる。
11月16日(土) 第93回天皇杯 4回戦
鹿島 1 - 3 広島 (15:05/カシマ/5,710人)
得点者:28' 高萩 洋次郎(広島)、41' 塩谷 司(広島)、45'+1 高萩 洋次郎(広島)、79' 伊東 幸敏(鹿島)
リーグ最終節と同カードの強豪対決は思わぬ大差が付く試合となった。前半で3得点を奪ったアウェイの広島が終始試合をコントロール。鹿島は後半に1点を返すのが精一杯で、広島が5年ぶりとなる8強進出を決めた。
鹿島は、大迫勇也が代表に選出されて不在。その穴を埋めるはずのダヴィが風邪を引き、出場も危ぶまれたがなんとか間に合い、風邪で先発を外れたのはジュニーニョだけに止めた布陣でスタートする。しかし、前回対戦時に攻撃をリードしたジュニーニョの不在が響いたのか、鹿島の左サイドがミキッチにいいように蹂躙されてしまう。加えて5人の選手が前線に並ぶ広島の攻め方に、4人のDFラインがうまく対応できない。佐藤寿人がDFを引きつける動きでラインを不揃いにすると、石原直樹が裏に抜け出す高い連携で鹿島の守備に揺さぶりをかけた。
先制点はその石原から。塩谷司から縦パスを引き出すと、寄せてきた山村和也をブロックしながらシュートを放つ。それは、距離を詰めてきたGKの曽ヶ端準に弾かれるも、こぼれ球を粘ると追ってきた高萩洋次郎がゴールに流し込み、28分に先手を奪う。
この失点で鹿島もエンジンがかかり、33分には中央でキープしたダヴィからゴール右前に走り込んだ土居聖真にスルーパスが出る。ファーサイドに狙い澄ましたシュートが飛ぶも、西川周作の代わりにゴールマウスに入った増田卓也が右足で枠外に弾き出しピンチを救う。
すると41分にセットプレーの流れから塩谷司が追加点。FWと見まがうようなターンでゴールに向き直り、広島が突き放しにかかる。
そして45+1分には鹿島のプレスをかいくぐって、再三いい突破を見せたミキッチに展開。一度は防がれたものの、2度目のクロスを佐藤がすらしたところに高萩が飛び込み3点目。アウェイチームの適確な試合運びに、カシマスタジアムも沈黙した。
後半、ジュニーニョ、野沢拓也、本山雅志を投入して攻勢に出た鹿島は、何度かチャンスを迎えたが得点が産まれたのは79分。ゴール前に走り込んだ伊東幸敏に、本山からパスが通る。千葉和彦がすばやく寄せたが、伊東も落ち着いて左に持ち替えるとファーサイドを巻く美しいシュートを放ち1点を返した。しかし反撃もここまで。終始、試合をコントロールされ、攻撃の流れが生まれる時間帯は少なかった。
鹿島唯一の得点を奪った伊東が、プロ初ゴールを喜ぶそぶりもみせず「ぜんぜん。どうでもいいです」と唇を噛む。守備がうまくハマらず、ボールの取り所が1試合通して定まらなかった。
対照的だったのが広島の選手たち。
「やっぱり同じ相手とすぐに2回やるのは難しいことだと思います。『次、やりたくないな』と思うような試合をしたかったので、今日はそういうこともできたと思う。次に繋がる一戦だったと思います」。
2得点した高萩は自信をにじませた。天皇杯準々決勝に駒を進めただけでなく、リーグ最終節にも繋がる勝利だった。
以上
2013.11.17 Reported by 田中滋
広島としては「リーグ最終節にも繋がる勝利」と締める田中氏のレポートである。
確かに大差の敗戦から、鹿島の良いところを見つけ出して列挙するようなことは出来まい。
しかしながら、ユキの公式戦初ゴール以外でも見所はあった。
特に野沢のプレイは観る者に勇気を与えたのではなかろうか。
終盤に入ってベンチ外も経験するなど、周囲を心配させた野沢であるが調子が良いことが伝わって来た。
天皇杯こそ敗退したが、リーグ戦へ向け、良い兆しと受け取って良かろう。
野沢や本山とチーム一丸となって勝利を目指して戦っていこうではないか。
期待しておる。
リーグ戦残り3試合は、全勝しましょう!
原理主義者様のおっしゃるとおり、伊東のゴールだけでなく、調子のよくなった野沢も見れましたし、悲観していても仕方ないですね。
残り3試合、一戦必勝で最後は優勝で終われると信じて応援します!!