鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

Fマリノス戦コメント

2014年03月29日 | Weblog
2014Jリーグ ディビジョン1 第5節




鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・(記者に対して)勝ったので、ましては逆転なので、大喜びしている。何でも聞いてください。

・僕にとっては、横浜FMとの対戦はダービーに値する試合ではないかなと思う。特に、彼らが抱えている選手個人の能力は高いし、昨シーズンのパフォーマンスを見れば、非常にタフな、厳しい試合になるだろうと思っていた。非常に見応えのある、ダービーのような形になるのではないかと。対戦相手には、試合中にいろいろなポジションチェンジをできる、高い能力を持った選手がいる。セットプレーの質と精度は非常に高いものを持っている。彼(中村選手)と10人、質の高い選手が共に戦っている。

・立ち上がりの15分、20分の中で、我々が慌てずに3本、4本のパス交換をしたところで、必ず相手のゴール前までたどり着ける、あるいは危険な状況を作ることができていた。そこから、どのような理由かわからないが、自陣深くにチーム全体が下がってしまって、クリアしたボールのセカンドボールを拾えなくなって、彼らのリズムになっていった。その状況を自分たちから作り出してしまった。

・サッカーというのは面白いもの。試合に臨むにあたってリハーサルをするが、セットプレーの守備の部分で、すばらしい中村選手というプレースキッカーがいるので、質は違うとはいえ、イメージを体で覚えるために48本くらい(練習を)やった。そういった練習に取り組んで、この試合に向かっていった。ハーフタイムで最も強く感じたことは、自分たちから試合を放棄しているということ。サッカーをする、自分たちの能力を一生懸命、積極的に出す、という姿勢が低下しているということ。僕が言ったのは、運動量には文句がないが、ボールを持った時に積極的にやるということ。自分たちのサッカーをしっかりやるという部分を要求した。そして(後半は)チームの姿勢が変わった。

・長いシーズンの中で、90分間を戦ううえで、積極性は非常に重要。時にはリスクを負わないといけない。例えば、ドリブルはリスクを負うものだが、失敗を恐れてネガティブな考えになってしまったら、何も生まれない。トライすることに関しては問題ないという考えを持っている。長いシーズンの中で、怖がったり、消極的になってはいけない。

・前半は自分たちのサッカーをしていなかった。それは認めるし、後半はアントラーズがしっかりとサッカーをやったということを、記者の皆さんも言えるのではないかと思う。ディフェンス陣に対しては、セットプレーでのタイトなマークを要求した。前半は、センターバックがボールを持てる状況になっていたところで、慌ててしまったり、急いでしまったり、ボールを受けないようなポジショニングを取っていたので、それだけは改善してほしい、許せないと言った。(後半は)選手たちが一生懸命やったというところが、感じ取れたのではないかと思う。

・あとは、停滞したところでスピードアップをしたいというところもあった。最初の交代は、遠藤選手がイエローカードをもらったということもあり、相手の左サイドバックがかなり攻撃的に出ていったので、そこを抑えると同時に、その背後にスペースができるので、野沢選手を入れて、そこで起点を作ろうと。当然ながら、野沢選手の能力、視野の広さ、技術、サッカーの質やセンスというものを発揮してほしいという部分があった。ただ、野沢選手がもっと理解しなければいけないのは、昔は彼1人が攻撃だけに専念していても、問題はなかった。その分、他の選手がカバーできていた。今のアントラーズは、全員がチームのために走り続けなければいけない。守備をしなければいけない。自分の最大の能力を発揮するためには、守備をおろそかにすると、残りの10人に負担がかかる。体力、筋力を身につけて、長い時間、あの高い能力を発揮してもらえればと思う。

・あとは反対側の左サイドハーフにカイオ選手を入れて、非常に良い試合への入り方をした。イエローカードが相手の右サイドバックの選手に出ていたあったので、何らかの形で仕掛けることを願っていたし、守から攻への切り替えの時にスピードを活かせればという狙いがあった。ビルドアップ、ボール保持をした時に、技術の高い野沢選手とスピードのあるカイオ選手を入れて、前の方でボールを収めたいと思っていた。また、柴崎選手を(1列前に)入れた。彼は非常に状態が良いので、うまく活用する方法を考えて、やっていた。彼は能力とセンスが非常に高い。テンポが遅いという一般的な見方もあるが、彼にしかない間がある。早くする、ワンタッチ、ツータッチ、ターンを入れる、といった彼独特の間があって、言葉では表現しにくいが。攻撃の時に前線でタメを作るという表現をするが、彼の場合は中盤のところでも、あるいは1.5列目のところでもタメを作って、FWが動き直したりとか、飛び出したりといったタイミングを作ってくれる。非常に良かったと思う。

・小笠原選手は、毎回彼のプレーを見るのが楽しくなってくるくらいのすばらしい試合を見せてくれた。チーム全体として、1点ビハインドの状況から、同点に追いつき、逆転できたことは、率直に言ってうれしい。選手たちを称えたい。

・チームとしても非常に良かったが、前半で(横浜FMの)中村選手がボールに20回触れたとしたら、後半はその頻度が減ったので、多少そういった部分、相手が前半で飛ばした部分が後半に負担になって、我々のやり方がうまくいったというところもある。ただ、中村選手の視野の広さ、能力の高さは非常に、非常に高いものであって、今後も日本サッカーにいろいろな意味で貢献できる選手だと思う。絶賛したい。

・ピッチの中に入ったら、若いから叱らなければいけない、若いからベテランには言ってはいけない、というようなことはスポーツの世界には存在しない。全員がアントラーズの代表としてピッチに立っている以上、クラブが掲げる目的があり、チームも各試合で目的と戦法がある。任務を果たすために、全員がやらなければいけない。選手が若いかベテランどうかで、やることに線引きがされてはいけないと思う。この人をリーダーにしようと思って育てようとしても、それはできない。選手の人間として成長、成熟度の中でできるようになる。もう少し時間がかかると思うが、11人がリーダーシップを取れる選手になってくれればという思いでいる。昨シーズンに比べると平均年齢がかなり下がった。ベテランの経験やリーダーシップがかなり重要な時期にある。もし梅鉢選手と植田選手を入れたら、おそらく平均年齢が20歳か21歳くらいになる。そうなると、なおさらリーダーシップが必要になってくる。チームが最も強くなるのは、フロントや監督、スタッフが厳しい要求をする時ではなく、選手同士で言い合える仲、良い意味での敬意を持ったうえでの言い合いができるようになった
時。それができない時は、まだ未熟だということ。文句を言えば良いのではなく、建設的な言い方ができれば良いので、それができればという思いで、日々取り組んでいる。

・皆さんも選手と接することがあると思うが、高校生や大学生がプロに入ってきたら、彼らはずっと話さないと思う。ジェスチャーで話さなければいけないのか、と思うくらいに。去年からそうだが、若手のロッカーでシャワーを浴びたりしている。我々は緊迫した状況の中でやらなければいけない。時にはリラックスすることも大事。彼らが少しでも慣れる環境を作るために、片言の日本語も織り交ぜながら、僕や周りとコミュニケーションを取れるように、そんな環境作りをしている。時には、僕の一方的な冗談もあるが、彼らが笑顔で、気楽に練習に取り組めるような環境を作っている。





【土居 聖真】
常に試合が終わった後、自分に何が足りなかったのかを考えている。最近はバックパスやショートパスばかりで、良さが出ていなかった。今日は前を向いたらドリブルで仕掛けようと単純なプレーをしたのが良かったと思う。(ゴールシーンは)一人抜ければ良いと思ったが、ワンタッチで良いところに置けたので、2人を置き去りに出来た。打つ瞬間、GKは見えていた。

【野沢 拓也】
彼(柴崎選手)が持っているものを皆さんも知っていると思う。良く見ていたと思う。シュートは、イメージ通り。中澤選手の後ろはGKしかいなかった。フリーだったので、決めるだけの普通のシュート。負けている状態で入ったので、勝ちに行くと言われて入った。攻撃的な選手なので、チームを活性化しようと思っていた。

【柴崎 岳】
(アシストの場面は)ロングシュートを狙おうと思ったが、タイミングが合わなかったのと望みが薄いと感じたのでやめた。タクさんが抜けだしているのが見えていたので、そこにパスを出した。彼らしいゴールだったと思う。(ゴールは)中澤さんの右に抜けようと思ったが、相手の間に抜けた方がオフサイドになりぬくいと思った。そこにカイオが上手くボールを出してくれた。コースは肌で感じたプレーで、頭で考えてはいなかった。ボランチでも抜け出すプレーはしているが、トップ下になってやりやすくなった。

2014年03月29日(土)

本日行われたJ1第5節横浜FM戦は3-1で勝利しました。

【J1:第5節 横浜FM vs 鹿島】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(14.03.29)
3月29日(土) 2014 J1リーグ戦 第5節
横浜FM 1 - 3 鹿島 (14:04/日産ス/27,764人)
得点者:42' 栗原勇蔵(横浜FM)、54' 土居聖真(鹿島)、80' 野沢拓也(鹿島)、87' 柴崎岳(鹿島)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
「今日は、ちょっとまだ興奮しています。相手チームがいるにもかかわらず、喜びすぎてしまい、失礼しました。
今日は逆転勝ちなので大喜びしていますから、何を聞いても大丈夫ですよ(笑)。
F・マリノスさんとの試合は、ダービーに値すると考えています。彼らが持っている個人の能力も高いものですし、また昨年度の成績、パフォーマンスを見れば、タフな、厳しいゲーム、そして見ごたえのあるダービーのような試合になると思っていました。
F・マリノスには、試合の中でいろいろなポジションをこなせる選手が何人もいます、そしてセットプレーの質や精度も非常に高い。
立ち上がりの15分、20分の中で、我々が慌てずに3本4本のパス交換から相手のゴール前まで持ち込むこと、あるいは相手にとって危険な状況をつくり出すことができていました。
そこから、どういう理由か分からないのですが、自陣深くにライン、チーム全体が下がってしまいました。そこからディフェンスがクリアしたボールのセカンドボールが拾えなくなってしまい、徐々に相手のリズムになってしまいました。つまり、そういう状況を自分たちからつくりだしてしまったようです。
この試合をするにあたり、相手には中村という素晴らしいプレースキッカーがいるので、我々はセットプレーの守備のシーンを、かなり多くの時間を割いてやってきました。それにもかかわらず、中村選手のセットプレーから失点してしまったのは、サッカーの難しさというものかもしれません。

ハーフタイムで、自分たちの能力を積極的に出す姿勢が見られないと言いました。選手たちには、走る・運動量という部分については問題ない。ただボールを持った時に思い切ってやる、積極的にやるということだけはしっかりやってほしいと要求しました。すると後半、チーム全体の姿勢が変わりました。
最初の交代は、遠藤がカードを1枚もらっていたことと、相手の左サイドバックがかなり攻撃的に出て来たので、そこを抑えると同時に、彼の背後のスペースを使うという狙いでした。
また逆サイドにカイオを入れました。彼は非常に良い入り方をしたと思う。相手の13番(小林)にカードが出ていたので、そこを何らかの形で突きたかったし、守から攻に移った時にスピードを生かす狙いもありました。
チーム全体として、ビハインドの状況から同点に追いついて、逆転をすることができたということは、率直に言って嬉しいし、選手たちを称えたいと思う」

Q:今のアントラーズにおいて、リーダーシップを取れる選手は誰でしょうか?小笠原選手は、どうでしょうか?
「彼は、もともと、そういうリーダーシップは持っている選手です。ただ一つ問題があるとすれば、若い選手に対してはしっかりと叱咤激励はするのだが、同期やベテランに対しては遠慮しているように映る。ピッチの中に入ったら若いからベテランに言ってはいけないというのは、存在してはならない。全員がアントラーズを代表してピッチに立つ以上、クラブが掲げる目的・目標があり、チームも各試合で目的と成功があり、それを達成するために、任務を果たすために、全員が走って戦い、やらなくてはならないプレーをしなくてはならない。選手が若いかベテランかの線引きをしてはいけない」

以上

【J1:第5節 横浜FM vs 鹿島】試合終了後の各選手コメント(14.03.29)
●柴崎 岳選手(鹿島):
「アシストのシーンは、ロングシュートを打とうかなと思っていたんですけど、ちょっとタイミングが合わなかったし、打っても望みが薄いなと思った。判断を変えてやめた時に、(野沢)拓さんが上手く走っていたので、あとは走るコースにパスを出すだけでした。まあ、ゴールがあってのアシストなので、彼らしいゴールを決めてくれたのが一番嬉しい。僕も感謝したいです。ゴロでボールを出したら、中澤さんも(コース)を読んでいる可能性があったので、ちょうど、読まれていても通るボールというか、足の出しづらいところに出そうかなと思いました。試合中、必ずどこかに穴が開いてくると思っていた。相手の集中力が切れたところを、上手くパスを通すことができました。それが大きかったです。自分の得点場面は、カイオが上手く出してくれた。自分は、あんまり考えずに動けていました。(走る)コースを肌で感じながら走れたというか、あまり頭で考えていなかったというのはありますね」

●カイオ選手(鹿島):
「初アシストはすごいうれしかったですね(笑)。あそこにパスを出したら絶対に決めてくれると思っていました。(柴崎選手は)うまいから。あそこはちょっと狭かったので、パスを出した方がいいかなと思いました。でも、本当は打ちたかったです(苦笑)」

●小笠原満男選手(鹿島):
「点数がいっぱい入ればいいわけではない。勘違いしてはいけないし、僕らはチャンピオンでも何でもないので。やるべきことをしっかりやっていかないといけない。俺らがよかったわけではない。相手がバランスを崩しただけ。しっかり整ったところを崩したわけではない」

●野沢拓也選手(鹿島):
「(ゴールについては?)フリーだったので…。中澤選手の後ろはキーパーしかいなかったので、そこを上手く突けたかなという感じでしたけど。負けている状況で出場したので、本当に勝ちにいくと言われていたし、もうそれだけを考えていました」

[ J1:第5節 横浜FM vs 鹿島 ]

リードを許した鹿島は54分、鋭いパス交換から土居聖真(写真奥/#28)がワンタッチで横浜FM守備陣を抜き去り豪快に同点ゴールを蹴り込んだ。写真は、会心のゴールに喜び雄叫びをあげダヴィに抱き着く土居聖真。

[ J1:第5節 横浜FM vs 鹿島 ]

同点のまま迎えた80分、鹿島は相手ゴール前での攻防から、こぼれたボールを柴崎岳が披露と、フワリと浮かしたパスに反応した野沢拓也(写真/#35)が、後ろから来たボールをダイレクトボレーで合わせ逆転ゴールを奪った。

[ J1:第5節 横浜FM vs 鹿島 ]

鹿島は87分、柴崎岳のゴールが決まり横浜FMを突き放した。写真はゴールを決め喜ぶ柴崎。


鮮やか3発で首位堅持、鹿島が横浜FMから逆転勝利
14/3/29 16:04

[3.29 J1第5節 横浜FM1-3鹿島 日産]



 J1第5節が29日に行われ、日産スタジアムでは3位横浜F・マリノスが首位鹿島アントラーズをホームに迎えた。試合は前半終了間際の42分にDF栗原勇蔵の得点で先制を許した鹿島が、後半に入ると猛反撃を見せる。FW土居聖真、MF野沢拓也、MF柴崎岳が次々とゴールネットを揺らし、鮮やかな逆転勝利を飾った。

 ともに負傷者の影響で前節からメンバーを1人入れ替えて、上位対決に挑んだ。ホームの横浜FMはMF齋藤学に代えてMF藤本淳吾がスタメンに名を連ね、アウェーの鹿島はFW豊川雄太に代わってMF中村充孝が今季初先発を飾った。横浜FMはACLメルボルン・ビクトリー戦、前節甲府戦、鹿島はナビスコカップF東京戦、前節C大阪戦とともに公式戦連敗を喫しており、復調のためにも勝ち点3がほしい試合となった。

 前半開始直後の1分にMF中町公祐がいきなりファーストシュートを放つことになったが、その後は中盤でのせめぎ合いが続く展開に。横浜FMはDFラインを高い位置に設定して鹿島からボール奪取を狙いに行く。精力的な動きを見せていた中町がボールを強奪する場面もあったが、チャンスを創出するには至らない。足下でつなぐだけでなく、DFラインの裏を狙ったロングボールを放り込むがほとんどの場面で鹿島のオフサイドトラップにかかってしまった。

 対する鹿島は守備ブロックを作り、ブロック内に入ってくる相手をきっちりとつぶす。ボランチのMF小笠原満男や柴崎の寄せは素早く、横浜FMの選手に簡単には前を向かせなかった。攻撃に移ると縦に速く、特に土居の滑らかなドリブルは相手の脅威となり、何度かボールを敵陣深くまで持ち込むことに成功している。

 だが、お互いに前半の決定機は少なかった。前半19分、DF小林祐三のグラウンダーのクロスに走り込んだMF藤本淳吾のシュートは枠を捉えず、同34分にFWダヴィがミドルレンジから狙ったシュートはDFのブロックに遭ったように、ともに相手GKを脅かすような場面を作り出せない。しかし、スコアが動かないまま前半終了を迎えようかという前半42分、横浜FMがセットプレーから先制点を奪う。MF中村俊輔の左CKを栗原が完璧なタイミングで合わせて、ゴールネットを揺らした。

 しかし、追い付きたい鹿島が後半開始早々に同点ゴールを奪う。後半9分、GK曽ヶ端準からボールを受けたDF青木剛が柴崎に預けると、そこからMF遠藤康、DF伊東幸敏がダイレクトでつなぎ、最後は軽やかなステップでDF中澤佑二と栗原をかわした土居が落ち着いて流し込んだ。曽ヶ端からのボールを横浜FMに触れさせることなく、鮮やかな連係で奪ったファインゴールとなった。

 攻勢を強めたい鹿島は直後の後半12分にMF遠藤康がミドルレンジからシュートを放つも枠を捉えず。さらにトニーニョ・セレーゾ監督が動く。同14分に遠藤に代えてMF野沢拓也、同25分にはMF中村充孝に代えてFWカイオを投入して逆転ゴールを狙いに行く。対する横浜FMも同32分にMF佐藤優平を投入して、どうにかしてホームで勝ち点3を獲得しようと試みる。

 すると、後半35分に鹿島が逆転に成功する。途中出場したカイオが縦への推進力を生んでゴール前に持ち込むと、そのこぼれ球を柴崎がループパスで最終ラインの裏へ送る。反応したのは途中出場した野沢。中澤の裏に素早く走り込むと、ダイレクトで右足で合わせて豪快に叩き込んだ。勢いに乗る鹿島はその後も横浜FMゴールを強襲し続け、同41分にはカイオのスルーパスから抜け出した柴崎が冷静に流しんでダメ押しゴールを奪った。

 最後まで勝利をあきらめない横浜FMに終盤は押し込まれる時間帯が続いたが、得点を許さずに逃げ切った。公式戦の連敗を2で止めた鹿島はリーグ戦首位をキープ。逆に横浜FMは開幕3連勝を飾りながらも、リーグ戦2連敗を喫してしまった。

(取材・文 折戸岳彦)

実力者を置き去りにした鹿島FW土居「自分が点を取れば勝てる」
14/3/29 18:42

[3.29 J1第5節 横浜FM1-3鹿島 日産]



 日本を代表する2人のCBを一瞬で抜き去った。貴重な同点ゴールを奪った鹿島アントラーズのFW土居聖真はボールを受ける直前、いや試合前から『仕掛ける』ことを意識していた。

「僕は常に試合が終わった後に自分に何が足りなかったかを考えます。ここ最近はバックパスやショートパスばかりでボールを大事にしようとし過ぎて、自分の良さが出ていないんじゃないかと考えていました」とこれまでの試合から見えた自身の課題を語ると、「だからこそ、前を向いてドリブルを仕掛けようという気持ちで試合に入りました」とこの一戦で自分の良さを出そうと決めていた。

 前半から滑らかながらもキレのあるドリブルで見せ場を作った。短い距離だけでなく、長い距離のドリブルで敵陣深くまでボールを運ぶなど、積極的な仕掛けで突破口を開こうとしていた。横浜FMに1点を先行されて迎えた後半9分、その姿勢が結果に結び付く。

 最後方のGK曽ヶ端準からテンポ良くつながれたパスは右SBのDF伊東幸敏へと渡る。そして、伊東の鋭い縦パスに反応したのが土居だった。眼前にはDF中澤佑二、左にはDF栗原勇蔵と日本を代表するDFに行く手を阻まれそうになるが、軽やかなボールタッチで2人を置き去りにすると、GKとの1対1を制して落ち着いて同点ゴールを流し込んだ。

「名前も実力も知られている2人(中澤と栗原)が相手だったので、もちろんリスペクトはしていますが、あまりビビり過ぎてもいけないと思っていました。チャレンジ精神を持ってぶつかろうと思った」と語ったように、物怖じしない姿勢がゴールへを生み出した。自身の今季2点目には「打つ瞬間にゴールが見れたので意外と冷静だったのかな」と振り返ったが、この得点が鹿島攻撃陣の導火線に火を付けて、逆転勝利へと導いたのは間違いない。

 昨季終盤に先発に定着したプロ4年目の21歳は、今季開幕から全試合先発出場を続けている。そして、今日のゴールがさらに自信となりそうだと話した。「僕のは同点ゴールでその後に勝ち越しゴールを取ってくれたから逆転できましたが、自分が点を取れば勝てるんだという意識にもつながってくると思う。これをきっかけにもっとゴールを奪いたい」とさらなる爆発を誓った。

(取材・文 折戸岳彦)

全得点に絡む活躍を見せた鹿島MF柴崎「未来の良い材料になる」
14/3/29 19:57

[3.29 J1第5節 横浜FM1-3鹿島 日産]



 全得点に絡む活躍を見せた21歳は充実の表情を見せていた。鹿島アントラーズのMF柴崎岳はボランチの位置で攻撃を巧みに操り2得点を演出すると、試合終盤にはトップ下にポジションを上げてダメ押しゴールを叩き込んだ。逆転勝利へと導いた立役者は「いつも以上にしゃべり過ぎたかな」と笑いながら、ミックスゾーン(取材エリア)を後にした。

 1点を先行された鹿島は流麗なパスワークで同点に追い付く。そして、その攻撃のスイッチを入れたのが柴崎だった。DF青木剛からパスを呼び込むと、瞬時にその視線を前へ向ける。「横、横の展開となっていたので縦を意識した。相手守備にもどこかで必ず穴が開いてくると思っていたのでパスが通せて良かった」と振り返る鋭い縦パスはMF遠藤康へと渡り、最後はFW土居聖真が流し込んだ。同期の土居のゴールに柴崎は「うれしかったし、チームが前に行く勇気を与えてくれた」と語った。

 すると、後半35分には自らの右足でMF野沢拓也の得点をアシストする。MFカイオのPA内での仕掛けは相手DFに阻まれるも、そのこぼれ球が柴崎の足下へと向かってくる。ミドルシュートという選択肢もあったが、鮮やかなループパスを野沢へと通した。「自分が打つにはタイミングが合わなかったし、野沢さんの動き出しが見えたので判断を変えた。ゴロだと相手に読まれる可能性があったので浮き球で通した」。野沢がダイレクトで叩き込み、アシストを記録したが、「ゴールがあってこその結果です。難しいボールだったけど野沢さんらしいゴールを決めてくれたのが一番うれしい」と、チームメイトへの賛辞を惜しまなかった。

 そして、ダメ押し点は柴崎の左足から生まれる。後半42分、カイオが前を向いてボールを受けると、トップ下へとポジションを移していた背番号20は前線へと走り出す。「中澤選手の右側に抜けようと思ったけど空いてなかったので、DF2人の間を抜けようとした」と絶妙な動き出しでボールを受けると、「あまり頭で考えていなかった。コースを肌で感じられた」と左足で落ち着いてゴールに流し込んだ。

 リードを許す苦しい展開となったが「追加点を与えなけらばチャンスはあると思っていた。1点取られても焦らずにできた」と冷静に試合を運べたと振り返っている。さらに今季、若手が結果を出し続けている現状を、「シーズンは始まったばかりだし、チームとして成長できる見込みがある。今年だけでなく鹿島が強くあり続ける、未来の良い材料になっていくと思う」と語ったように、若手の成長こそがチームに明るい未来をもたらすことを信じている。

(取材・文 折戸岳彦)

勝利を手繰り寄せる圧巻の一撃、鹿島MF野沢「若いっていいな」
14/3/29 20:48

[3.29 J1第5節 横浜FM1-3鹿島 日産]



 ベテランの右足がチームを勝利へと導いた。前半に横浜FMに先制を許した鹿島アントラーズは後半9分に同点に追い付くと、さらに攻勢を強めようとMF野沢拓也を同14分にピッチへと送り出す。トニーニョ・セレーゾ監督の期待を背負った32歳は、最高の結果でその期待に応えた。

 後半35分、MF柴崎岳が予想外のループパスを横浜FMのDFラインの裏へと通す。しかし、野沢は柴崎がボールを持った瞬間にゴールへ向かって走り出していた。「彼(柴崎)が持っている能力は誰しもが知っているとおりだと思う。普通ならシュートを打つ場面だったと思ったけど、よく見ててくれたなと思います」。柴崎からのパスを右足でダイレクトで合わせ、豪快な同点ゴールを叩き込んだ。「シュートはイメージ通りでしたよ。でもフリーだったので決めるだけでした。僕の前にはGKしかいなかったので」と柴崎のパスがあったからこそのゴールだと強調した。

 野沢はここまでの4試合で2試合に出場しているが、わずか19分間の出場にとどまっていた。コンディション調整の難しさもあるのではないかと思われるが、「ベテランなんで」と一笑した。たとえ先発で出場できなくても「(先発で出る)11人がすべてではありません。セレーゾが言うようにベンチの選手も、今日ここに来れなかった選手も全員が力を合わせて勝つのが大事。今は本当にチームが一丸になれている」とチームの結束力の高さを語っている。

 出場機会を増やす若手に対しても「良い刺激になります。僕も若いときはいろんな選手を見ていたし、鹿島には良いお手本がたくさんいるので成長してほしい。そうやってチームができると思うし、それが鹿島だと思う」とライバルの成長を歓迎している。「若いっていいな」と冗談めかして話した32歳は、「メディアの皆さんは僕のことをベテランだって騒いでいますが、気持ちはまだまだ若いですよ」と笑った。

(取材・文 折戸岳彦)

注目の上位対決は鹿島が制し、首位堅持


1点ビハインドで後半を迎えた首位鹿島は、攻勢を強めて3得点を奪い、3-1の逆転勝利で3位の横浜FMを撃破。勝点を12に伸ばして首位の座を堅持した。写真奥は54分に同点ゴールを決めたFW土居 聖真選手。


「常に試合が終わった後に自分に何が足りなかったかを考えます」と口にする聖真である。
この向上心が同点ゴールを産み、逆転へと繋がっていったと言えよう。
トップ下という攻撃に於いて非常に重要なポジションを担っており、結果を出した。
これは非常に嬉しいこと。
鹿島が躍進するには聖真が更にスケールアップしていくことが必要であろう。
向上心を持ち続け、成長する聖真に鹿島の未来を託したい。
期待しておる。

シャルケ・篤人、まずはシャルケで復帰して貢献したい

2014年03月29日 | Weblog
リハビリ中の内田:「早く治して復帰したい」
14/3/29 17:59

目標は今シーズン中の復帰



 シャルケは28日、ブンデスリーガ第28節のヘルタ・ベルリン戦にホームで2-0の勝利を収め、暫定ながら2位に浮上した。負傷のため欠場中のDF内田篤人はこの試合を観戦し、「早くケガを治して復帰したい」と現在の心境を語った。

 バイエルンの史上最速での優勝が決まったブンデスリーガだが、チャンピオンズリーグ出場権をめぐる争いはまだ残っている。ヘルタをホームに迎えたシャルケは16分に幸先よく先制すると、後半立ち上がりの46分にはFWクラース・ヤン・フンテラールがシャルケでの通算90点目のゴールを記録。2-0の快勝で暫定2位に浮上した。

 2月9日のハノーファー戦で右ももの筋肉を負傷して以来離脱中の内田は、スタジアムでこの試合を観戦。本拠地について「ここはいつも雰囲気が良いね。(サポーターの)反応がちゃんと返ってくる」と試合を楽しんだようだ。

 現在の状況については「リハビリをトレーナーと一緒にやる感じ」と話し、復帰時期はまだ明確にできない様子。「日本とも連絡を取りながらやっている」と、信頼を置く日本のドクターからも助言を受けつつ念入りにリハビリを行っていることをうかがわせた。

 焦りはないものの、「やはり今シーズンというか、なるべく早くケガは治して復帰したい」と早期復帰への思いも。「シャルケでリハビリしている。シャルケがOKしてくれたから日本にも帰れた」とチームに感謝を示し、ブラジル・ワールドカップ出場よりも、まずはシャルケで復帰して貢献したいという目標を語った。


「早くケガを治して復帰したい」と心境を吐露したシャルケの篤人である。
復帰時期が明確に出来ず辛い思いをしておる模様。
ここは焦らずじっくり治癒に集中するところ。
篤人の姿を見たいのは本人も含めて多くの者の希望であろう。
完全状態で躍動する篤人を待っておる。

宮内、U-22選抜招集

2014年03月29日 | Weblog
Jリーグ・アンダー22選抜 第4節 vs.ブラウブリッツ秋田 招集選手決定
2014年3月29日(土)

【日時】2014年3月30日(日)13:00キックオフ
【対戦カード】ブラウブリッツ秋田 vs Jリーグ・U-22選抜
【試合会場】秋田市八橋運動公園球技場

【Jリーグ・アンダー22選抜 第4節 vs.ブラウブリッツ秋田 招集選手】

Pos 背番号 名前 Name 所属 生年月日 身長 体重 招集
回数
GK 1 吉丸 絢梓 Kenshin YOSHIMARU 神戸 1996.03.27 183cm 72kg 2
16 田尻 健 Ken TAJIRI G大阪 1993.06.11 182cm 76kg 1
DF 6 佐藤 和樹 Kazuki SATO 名古屋 1993.05.18 175cm 66kg 1
2 鈴木 翼 Tsubasa SUZUKI 山形 1994.04.26 171cm 71kg 2
3 三浦 弦太 Genta MIURA 清水 1995.03.01 182cm 77kg 2
4 内山 裕貴 Yuki UCHIYAMA 札幌 1995.05.07 183cm 69kg 2
5 中谷 進之介 Shinnosuke NAKATANI 柏 1996.03.24 182cm 75kg 1
MF 15 金子 翔太 Shota KANEKO 清水 1995.05.02 162cm 58kg 1
12 藤村 慶太 Keita FUJIMURA 仙台 1993.09.02 180cm 65kg 1
14 小川 直毅 Naoki OGAWA G大阪 1995.07.03 168cm 62kg 3
7 秋野 央樹 Hiroki AKINO 柏 1994.10.08 176cm 65kg 3
8 青木 亮太 Ryota AOKI 名古屋 1996.03.06 170cm 58kg 2
9 宮内 龍汰 Ryuta MIYAUCHI 鹿島 1994.03.02 170cm 67kg 1
FW 10 石田 雅俊 Masatoshi ISHIDA 京都 1995.05.04 178cm 69kg 1
11 加賀美 翔 Sho KAGAMI 清水 1994.04.22 173cm 67kg 1
13 宮市 剛 Tsuyoshi MIYAICHI 湘南 1995.06.01 185cm 67kg 2
※メンバーは変更になる可能性があります。
スタッフ
監督 高畠 勉 Tsutomu TAKAHATA 公益財団法人日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ
コーチ 内山 篤 Atsushi UCHIYAMA 公益財団法人 日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ
GKコーチ 浜野 征哉 Yukiya HAMANO 公益財団法人 日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ
テクニカルスタッフ 寺門 大輔 Daisuke TERAKADO 独立行政法人日本スポーツ振興センター マルチサポート事業
ドクター 山本 祐司 Yuji YAMAMOTO 弘前大学医学部附属病院
アスレティックトレーナー 秋山 良範 Yoshinori AKIYAMA 公益財団法人日本サッカー協会/コンディショニングルームAKI
総務 池辺 友和 Tomokazu IKEBE 公益財団法人日本サッカー協会 代表チーム部
運営/広報担当 早藤 正規 Masaki HAYAFUJI 公益社団法人日本プロサッカーリーグ


J3のU-22選抜に招集された宮内である。
これは嬉しい。
鹿島で鍛えられたユース出身の3年目がどれだけ活躍するのか楽しみにである。
宮内の躍動に期待である。