鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

高崎戦コメント・報道

2009年10月12日 | Weblog
鹿島アントラーズ:オズワルド・オリヴェイラ監督
天皇杯は、J1のほかにJ2・JFL・社会人・大学といったチームが参戦してくるので相手のレベルがどうこうよりも心理・精神的な面で、競争意識だったりモチベーション、集中力、注意力を高めて臨むかが大切だった。気持ち、心理的な部分においてこの初戦は難しい試合でもあったので勝利できたことはよかった。ホームでの試合であったが相手が引いて守ってくることはJ1でも同じであったしわかっていたこと。1つのチャンスを狙っていくなかで得点できたことはよかった。あきらめずにいろんな工夫をして守備の注意力をしっかりとものにすることを徹底していた。いろんな工作をすること、攻撃パターンを変えながら相手の弱点を探っていたなかでの得点であったのでよかったと思っている。

【第89回天皇杯2回戦 鹿島 vs A高崎】オズワルド オリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント(09.10.11)
10月11日(日) 第89回天皇杯2回戦
鹿島 1 - 0 A高崎 (13:00/カシマ/5,040人)
得点者:79' マルキーニョス(鹿島)

●オズワルド オリヴェイラ監督(鹿島):

Q:予想通り、相手が守りから入ってきて鹿島が9割方攻めた試合になったわけですが、得点したのが1点で、時間も80分でした。うまく守られたという印象ですか、それとも鹿島の攻撃に問題があったと受け止めているでしょうか?

「うちのホームの試合は、リーグ戦でもこうした守備的な戦法をとってくる相手が多いわけで、もう慣れている状況です。天皇杯となれば、相手の力関係もあって、相手がひとつのチャンスを狙ってやっていくというのは当たり前のことですし、そのとおりになったと思います。問題は相手に引かれたところでいろんな工夫をして、いかにして崩すのか、あるいはボディブローをひとつずつ与えながら相手のミス、あるいは守備時の集中力が途切れてしまう一瞬を、しっかりものに出来るかどうかでした。それが開始5分で得点することもありえますし、80分になったことは別に問題と考えていません。いかにしていろんな策を講じるかが大事であって、いろいろと攻撃のパターンを変えてみて、下からいってダメなら上からいって、いろいろな部分を試すことで相手がどういう弱点を見せるのかを探っていった結果だと思います。試合としては、非常に良かったのではないかと思います」

Q:アルテ高崎の印象は?

「残念ながら力の差があるということでそうした判断をされたのかもしれませんが、9割方守備しかやっていなかったというのが、率直な感想です。ビデオを通して分析させていただいたのですけど、まったく別のチームになっていると思いました。ただ、守備時には、我々がサイド攻撃を得意としているわけなので、そこをしっかりと選手一人ひとりが規律を守り、練習のときから徹底された意識というものが見られました。サイドにボールが入ったときは、ひとり、ふたり、多いときには4人くらいで囲んで、サイドの攻撃を防ごうと徹底した部分がありました。ただ、こちらが得点したあとは、少し積極性が出た部分がありましたが、多くの時間は残念ながらそうした部分が出ていなかったので、残念ではありますが、どうしても力の差があるということでそうした判断をしたのだと思います。守備意識を継続していけばJFLでもいい結果が得られるのではないかと思います。カウンターの状況をつくろうという狙いをもってやったと思うのですが、前半はまったくそういう危険な状況はありませんでしたし、最後の失点したくらいにそれをやろうとした意図は見えましたけど、危険性を感じるほどのものではなかったのではないかと思います。守備時の規律と練習から植えつけられた徹底した意識は讃える部分であって、それを継続すればいい結果が得られるのではないかと思います」

Q:別の会場では浦和が負けたりしています。トーナメントの初戦で少し力が落ちる相手、普段やっていない相手と対戦する難しさのようなものはありますでしょうか?

「どうしてもレッズ、ガンバ、我々の選手など、J1の選手になってくれば同等のレベルであったり、そうした競争意識をもった戦いに慣れているので、どうしてもJ2やJFLや大学生、社会人のチームになってくると、サッカーというのは人の心理が加わってくるスポーツなので非常に難しい部分があります。今日の試合も、非常に難しい試合だと認識していました。それは相手のレベルがどうこうということよりも、やはり気持ちの部分が大きく作用します。監督としては、こうした試合を集中力、注意力、競争心、闘争心というものをいかにして高めて、多少低下したとしても一定のレベルに保てるような状況にもっていく作業を徹底しますが、やはり難しい部分があります。いくらこちらが『相手はレベルが下だ』というような発言をしなくても、映像を見れば多少力の差があることを感じて、『大丈夫ではないか』とモチベーションを低下させたり、あるいは集中力を欠いたりして試合前の心構えという部分で怠ってしまうことがあります。

そこで、そういった部分に対して重点的に注意をしましたし、昨年も同じ天皇杯で国士舘大学に2回リードされて追いつく展開になり、最後に勝った試合がありました。気の緩みというのが、危険な状況を生み出すのかというのがサッカーの要素ですし、その部分を強調して取り組むようにはしました。だから、去年のように引いて守られてカウンターが1本あればいいというやり方や、あるいは相手が前に出てきたときにミスをしたところで切り替え早く攻撃して、そのあと守るというのがレッズさんの試合だったと想像しています。そういう展開がこういう大会や初戦では多くなる状況です。気持ちと心理的な部分が大切になる割合が、初戦は大きく占めていると思います」


以上

【第89回天皇杯2回戦 鹿島 vs A高崎】試合終了後の各選手コメント(09.10.11)
●興梠慎三選手(鹿島):
「難しい、こういう試合は。3トップになってからサイドで起点をつくろうと思ってました」

●曽ヶ端準選手(鹿島):
「スペースもなかったし、どうしても崩しきれなくてこういう展開になってしまった。むこうは1本狙っているし、後ろは注意しないといけなかった。例え大学生であっても、90分のなかでは1回、2回チャンスがある。そのためにしっかりと準備をしていた」

Q:ハーフタイムの監督の指示は?
「サイドチェンジを有効に使っていけということだった。内容も大事だけど、勝たないと次に進めない。勝つことが大事でした」

Q:8月23日以来の勝利です。
「そんなに勝っていなかったんですか(笑)。ここからまったしっかりやっていきたいです」

●パク・チュホ選手(鹿島):
「スペースがなくて攻撃が難しかった。勝負するタイミングでも相手は枚数がいたし、クロスをあげても人数が足りなかった。後半からダニーロが入って起点が出来たので上がれるタイミングで上がろうと思っていました。リーグ戦と違って、大会が違うしトーナメントで難しかった。自分も久しぶりの先発だったし、いつもは夜だけど今日は13時からのキックオフということも難しかった」

●マルキーニョス選手(鹿島):
「得点シーンはうちのカウンターだったと思います。青木からいいボールが来たのであとは決めるだけでした。FWの役割は、前で冷静にチャンスを待ち、そのチャンスが来たときにものにすることだと思います。それで、あの場面ではチャンスが来たのであとは決めるだけでした。最後の時間まで冷静にプレーすることがFWには大事だと思います。
久しぶりの結果がチームの雰囲気を良くしてくれると思います。この勝利で上向きにしてくれると思う。でも、いままでも雰囲気は決して悪くはありませんでした。自分たちが良いチームなのはわかっているし、我慢していれば結果が出ると信じていました」

●青木剛選手(鹿島):
「いくら力の差があっても8人が引いて、ときにはほぼ9人が引いたなかで攻めるのは難しい。簡単には点が取れないと思ってやっていました。ほんとにスペースもないし、楔のパスも難しい。そんななかでも相手のカウンターはケアしながら、相手に狙いを定められないようにやることが大事でした」

Q:ハーフタイムの指示は?
「ダニーロが背負いながらパスを受けられるので、そこをうまく使いながらということだった。ゴールの場面では、マルキ(マルキーニョス)がうまくDFの間に入ってくれた。クロスもうまく相手のDFの一枚目の頭を越えてくれたと思う。サイドはフリーにさせてくれるところがあったので、狙ったところに蹴れた。マルキが上手く決めてくれたと思います。
レッズは負けたんですよね?天皇杯は、なにが起こるかわからない大会。そう簡単には点は取れない。1-0の試合でしたけど、次に進めることが大事だった」

Q:久々の勝利という意識はあります?
「はい。ほんとうに久々に勝ったと思う。Jリーグではまだ結果が出ていないので次はアウェイなのでしっかり準備をしたいです。ただ、引かれた相手に対する攻撃の質や精度をふだんの練習から高める必要があるかもしれない。結果がでなかったときは、先制されて相手に引かれるという展開が多かった。それを崩すためには相手に読まれない攻撃、守備のまとが絞りづらい攻撃が必要だと思う」


鹿島49日ぶり勝った…天皇杯
 ◆第89回天皇杯2回戦 鹿島1―0アルテ高崎(11日・カシマ) 鹿島は8月23日のリーグ戦・F東京戦以来、49日ぶりの公式戦勝利を挙げた。10人で守備を固めるアルテ高崎に手を焼いたが、後半34分、MF青木のクロスをFWマルキーニョスが頭で決めた。「トーナメントの初戦で(格下の)JFLのチームで難しい試合だった。でも、非常に良かった」とオリヴェイラ監督。青木は「久々に勝てたという気持ちが大きい」と話した。
(2009年10月12日06時01分 スポーツ報知)

天皇杯 鹿島冷や汗発進 高崎に1-0辛勝
2009/10/12(月) 本紙朝刊 スポーツ A版 6頁
 サッカーの第89回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK、茨城新聞社共催)は11日、各地でJリーグ勢が登場して2回戦24試合を行い、1部(J1)の鹿島は日本フットボールリーグ(JFL)アルテ高崎を1-0で下し、流通経大はJ1のG大阪に2-5で敗れた。
 鹿島はゴール前を固めるアルテ高崎の守りに苦しみ、得点を奪えない時間帯が続いた。それでも後半34分、速攻から青木の正確なクロスをマルキーニョスが頭で合わせ、貴重な決勝点を挙げた。流通経大は格上のG大阪相手に細貝、船山のゴールで前半は2-3と健闘。しかし、後半に2点を失い、最後は地力の差を見せつけられた。
 J1の浦和が松本山雅FC(長野)に0-2で敗れたほか、2部(J2)勢もリーグ戦首位のC大阪などが初戦で姿を消す波乱があった。松本山雅FCは前回大会でもJ2湘南を破っており、2大会連続の金星。C大阪は1-2で福島ユナイテッドFC(福島)に競り負け、徳島は1-3で鹿屋体大(鹿児島)に逆転負け。東京Vはホンダロック(宮崎)に0-1で敗れた。柏、大分、甲府はPK戦を制して3回戦に進出した。12日は千葉-ホンダFC(静岡)の2回戦の残り1試合を行う。


【写真説明】
鹿島-高崎 試合終了間際、追加点を狙う鹿島・マルキーニョス(左)=カシマスタジアム


格下相手に苦戦し、試合内容も褒められたものでは無いように思える。
しかしながら、サッカーという球技にはアップセットが存在する。
そして、トーナメントは一発勝負である。
フィールドプレイヤー8人、9人で守る相手を攻めあぐねるのは良くあること。
結果を手にしたことでチームも良い方向へ進んでいくと思われる。