曽ケ端PK止めた鹿島3連勝/アジアCL
後半12分、曽ケ端はチアゴのPKを好セーブ(撮影・浅見桂子)
<アジアCL:鹿島1-0北京国安(中国)>◇1次リーグ◇F組◇9日◇カシマ
鹿島GK曽ケ端準(28)が「PKののろい」を解いた。MFダニーロが先制点を挙げた4分後の後半12分にPKを与えたが、右に飛んで好セーブ。勝利の立役者になった。3月のゼロックス杯広島戦ではキッカーが蹴るのよりも早く前に飛び出て、2度もセーブを無効にされた。だがこの日は「気にしていられない」と相手のモーションを見て、タイミングよく飛び出た。チームは攻撃でもリーグ戦で3本連続でPKを失敗中と運から見放されていただけに、守護神がトラウマを断ち切った。23日のアウェー北京国安戦に勝ち、3位のクルンタイバンクが引き分け以下なら1次リーグ突破が決まる。
[2008年4月10日8時18分 紙面から]
内田が腰を強打し途中交代/アジアCL
後半、楊璞(右)との接触で腰を痛めたDF内田(撮影・浅見桂子)
<アジアCL:鹿島1-0北京国安(中国)>◇1次リーグ◇F組◇9日◇カシマ
鹿島の日本代表DF内田篤人(20)がACL北京国安戦で腰部を負傷し、戦線離脱することが確実になった。後半30分に接触プレーで腰を強打し、同33分に負傷交代。試合後、鹿嶋市内の病院で検査を受け「腰椎(ようつい)横突起骨折」と診断された。今月中の復帰は微妙な状況で、13日の浦和戦から続く試合を欠場することになりそう。チームは1-0で勝利を収め、1次リーグ突破に王手をかけたが、代償は大きかった。
内田の腰がラフプレーによって打ち砕かれた。後半30分に右サイドで突破を仕掛けた際に相手選手のヒザが腰に直撃。その場にうずくまり、ピッチ外で回復を待ったが、続行不可能と判断され、同33分に交代した。試合後は「相手のヒザが入った」と顔をしかめながら状況を説明。スタッフの肩を借りながら歩き、車に乗るのもやっとの状態で、病院の検査に向かった。
クラブ関係者によると「腰の横突起が折れている」との診断結果だった。1カ月以上の重傷ではないが「1週間は安静にしなければいけないし、そこから調整すると今月中(の復帰)は難しいかもしれない」と今月いっぱいの戦線離脱を示唆した。13日には浦和戦、19日にはG大阪戦とリーグ優勝を占う勝負が続き、23日にはACL1次リーグ突破をかけたアウェー北京国安戦を控えるだけに、手痛い負傷となった。
MF野沢も右足甲の痛みでこの日の試合を欠場。中学時代から両足甲が痛む「ケーラー病」に悩まされており、回復に向かっているとはいえ慎重を期さなければならない。この日もMFダニーロの決勝ゴールで勝利を収め、公式戦8連勝と破竹の勢いの鹿島だが、内田、野沢と故障が相次ぐ緊急事態となった。【広重竜太郎】
[2008年4月10日8時17分 紙面から]
痛たた…鹿島、死闘制し3連勝も内田が右横突起骨折
苦悶の表情をうかべしゃがみ込む内田。まさか骨折だったとは…
相手PKに好セーブをみせた曽ケ端。チームを救うプレーだった(撮影・財満朝則)
アジア・チャンピオンズリーグ1次L第3節(9日、カシマスタジアム)F組のJ1鹿島は北京国安(中国)に1-0勝利で3連勝。勝ち点9として同組首位を守ったが、相手DFと接触で腰を痛めた日本代表DF内田篤人(20)が右横突起の骨折と診断された。1週間の安静が必要とみられ、13日の浦和戦(アウェー)の欠場が決定的になった。
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死闘を制した代償は、予想以上に大きかった。北京国安に勝ち、1次リーグ突破へ大きく前進した鹿島。勢いに乗って、13日の浦和とのリーグ戦に臨むはずだったが、内田の出場が絶望的であることが判明した。
後半33分にDF楊璞のひざが内田の腰をを直撃。担架でピッチから出されると、そのまま途中交代した。試合後、「相手のひざが入った。若いので大丈夫です」と笑顔を見せていたが、自力で車に乗り込めないほど。直行した病院で、右横突起の骨折と診断された。1週間程度の安静が必要とみられ、全治には数週間かかる可能性も。鹿島にとっては、大きな痛手だ。
それほど激しい試合だった。前半33分に、DF周挺が2度目の警告で退場。鹿島に有利な展開になるはずだったが、相手の固い守備に苦戦した。
さらに相手のラフプレーも増える。内田も出場した2月の東アジア選手権・中国戦(重慶)を彷彿させる展開だった。同代表DF徐雲龍らが所属する北京国安は退場した周挺を含め、計5枚のイエローカードをもらう。DF岩政は「思った以上に荒いチームだった」と振り返った。
そんな大一番で、鹿島に勝利を呼び込んだのがGK曽ケ端。1-0で迎えた後半12分。PKのピンチに好セーブ。2戦15発と爆発的な得点力を誇った攻撃陣がMFダニーロの1点だけしか奪えないなか、完封劇で勝利に導いた。
「前半で相手が1人少なくなって、数的優位になったけど、なかなか崩せなかった。そのなかで、最低限の勝ち点3をとれてよかった」。ゼロックス・スーパー杯で何度もやり直しを命じられた因縁のPK、気迫のプレーでチームを救った。
「ミスの多いゲームだった。もう少し改善できると思う。アジアのなかでもアントラーズの名前を残したい」と曽ケ端。浦和戦のあとは、19日にG大阪、23日は北京国安(アウェー)と強敵が続く。鹿島にとって、試練の連戦となる。
(峯岸弘行)
◆鹿島・オリベイラ監督
「最大の目標である勝ち点3を取れてよかった。北京国安は力があり、10人に減った後もそれなりの戦い方をした。鹿島は勝利を評価されるべきだと思う」
◆北京国安・李章洙監督
「後半にPKを失敗したことが大きかった。退場者を出したことは負けた言い訳にはならない。鹿島は非常に強いチームだったが、勝てる方法はあったと思う」
■鹿島の決勝T進出条件
次節23日の北京国安戦(アウェー)で勝ち、3位クルンタイ銀行が引き分け以下なら決勝トーナメント進出。クルンタイが勝った場合でも、鹿島が残り2試合で勝ち点1を奪えば1次リーグ突破が決まる。
■アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)
アジア最強クラブを決める大会。アジア・クラブ選手権、アジア・カップウイナーズ杯を統合して03年にスタート。各国のリーグ戦とカップ戦の王者が出場。1次リーグ、決勝トーナメントともにホーム&アウェー。1次リーグは28チームが4チームずつ7組に分かれ、各組1位が進出する決勝トーナメントは昨季王者の浦和を加えた計8チームで争われる。優勝チームはクラブW杯出場権を獲得する。
PK止めた!曽ケ端が奮闘で鹿島3連勝
<鹿島・北京国安>後半、北京国安のPKをとめた鹿島GK曽ケ端(中)は岩政(右)と抱き合って喜ぶ
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アジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグF組の鹿島は、ホームでグループ最大の難敵・北京国安(中国)に1―0と辛勝した。後半8分にMFダニーロ(28)が先制点を挙げ、同11分にGK曽ケ端準(28)が相手PKを止めて無傷の3連勝。アウェーで北京国安と対戦する23日にも予選突破が決まる。アウェーでメルボルン(オーストラリア)と対戦したG大阪は4―3で勝ち、G組首位に立った。
鹿島を救ったのはGK曽ケ端だった。1―0の後半11分。DF岩政がエリア内で相手FWチアゴを倒して与えたPKで、右に横っ跳び。一瞬タイミングをずらされたものの、足を懸命に伸ばして止めた。「勝ち点3を取ることが大事だった。その意味で大きなセーブだった」。大仕事をやってのけた寡黙な守護神は、納得の表情を浮かべた。
3月1日のゼロックススーパー杯・J2広島戦での屈辱を払しょくするセーブでもあった。PK戦で2度セーブしたにもかかわらず、動きだしが早かったと判断され、いずれも蹴り直しを命じられた。チームは結局負け。曽ケ端自身は「それで悩んだことはない」と話したが、悔しさは忘れていなかった。
今季、ここまで大きなケガがないことが好調の原因だ。昨季は開幕前に右足首を痛め、しばらくはテーピングをしての出場が続いた。その分、キックは足首に負担がかからないように工夫した。「チームの調子もいいし、僕自身も体調が良い」。PK以外にも鋭い出足で、何度となくチームのピンチを救った。
相手が退場者を出したにもかかわらず、ホームで予想外の苦戦。しかし、守護神の活躍で無傷の3連勝を飾った。23日のアウェー北京国安戦に勝ち、クルンタイ銀行(タイ)がナムディン(ベトナム)と引き分け以下なら予選突破が決まる。鹿島が悲願のアジア制覇に向け、また一歩前進した。 [ 2008年04月10日 ]
内田痛すぎる離脱…腰骨折で全治1カ月
<鹿島・北京国安>後半、腰を痛め途中交代した内田(中)
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鹿島の日本代表DF内田篤人(20)が、右第3腰つい横突起を骨折したことが分かった。ACL北京国安戦の後半33分に相手のひざが右腰に入り、途中交代。試合後は歩くのもやっとで、香取ドクターが「予想以上に痛がっているので骨に異常がないか検査する」と判断。鹿嶋市内の病院に直行した結果、骨折が判明した。
過去にはバーゼルのMF中田浩二(28)が00年9月8日、シドニー五輪の対ブラジル戦で同じ個所を骨折し、全治1カ月と診断された。同ドクターは「復帰にはそれほど日数はかからない」と話しており、約1カ月後には復帰できる見込みだ。それでも、鹿島は13日に浦和戦、19日にG大阪戦、23日にはACLのアウェー北京国安戦と大事な試合が続くだけに、大きい離脱となる。
[ 2008年04月10日 ]
ダニーロ千金弾を曽ケ端死守!鹿島3連勝…ACL第3戦
後半8分、鹿島・ダニーロ(左)が先制ゴールを決める(右は田代)
◆アジアCL1次リーグ第3戦 ▽F組 鹿島1―0北京国安(9日、鹿島) 鹿島が初の決勝トーナメント進出に王手をかけた。無敗対決はホームで北京国安(中国)を1―0で下し、3連勝でF組首位をキープ。1―0とリードした後半12分にはGK曽ケ端準(28)がPKを阻止。何度も決定機を防いだ守護神は、後半8分に挙げたMFダニーロ(28)の決勝点だけできっちり逃げ切った。
鹿島ゴールに守護神が仁王立ちした。後半12分、DF岩政が献上したPK。GK曽ケ端は相手キッカー、FWチアゴの助走に目をこらした。いつものように全体像を見ながら、狙われるコースを導き出す。右だ。両手でボールを弾き出した。値千金のPKセーブ。「落ち着いて、相手を見られた。甘いコースだった」同点の危機を乗り切ると雄たけびを上げ、両手でガッツポーズを作った。
苦戦を強いられた。前半33分に数的優位に立ったが、強固な北京国安の守備を崩せない。前半の決定機はゼロ。公式戦7連勝を支えていた、プレスからの攻撃が機能しなかった。後半8分、苦しんでもぎ取ったMFダニーロの先制点。虎の子の1点を守るべく、曽ケ端が立ちはだかった。「勝ち点3が大事な試合に、大きなセーブができた」
プロ11年目。意地がある。3月1日のゼロックススーパー杯広島戦(国立)。2―2で迎えたPK戦で、キッカーが蹴る前にゴールライン上から動き出したため、2回もやり直しを命じられた。1本はセーブ、1本はゴールの枠を外れたシュート。いつも同じタイミングで飛び、注意されたことのなかった動き出しだったが、厳密すぎる判定に泣いた。
その後、GKだけのミーティングで、ルイスGKコーチを中心に検討を重ねた。出した結論は「意識しすぎるのは良くない」。フォームをいじらない決意を固めた。また、ACLは動き出しに厳しくないことも、事前に頭に入っていた。チームは3連勝で首位をキープ。23日のアウェー北京国安戦で、決勝トーナメント進出が決まる可能性も出てきた。鹿島の最後の砦(とりで)が、クラブ史上初の偉業に押し上げる。
(2008年4月10日06時02分 スポーツ報知)
鹿島・内田、腰を骨折…ACL第3戦
◆アジアCL1次リーグ第3戦 ▽F組 鹿島1―0北京国安(9日、鹿島) 鹿島の日本代表DF内田篤人(20)が9日、ACL北京国安戦後に鹿嶋市内の病院でエックス線検査を受け、腰付近の右横突起骨折と診断された。同戦の後半33分、相手選手のひざが腰に入って途中交代。試合後、病院に直行した。
クラブ関係者によれば、全治には数週間かかる見込みで、チームドクターからは1週間の安静を命じられたという。リーグ浦和戦(13日・埼玉)、G大阪戦(19日・カシマ)の天王山2連戦の欠場は決定的。この日、MF野沢も右足甲の痛みで欠場するなど、公式戦8連勝中のチームに暗雲が漂い始めた。
(2008年4月10日06時01分 スポーツ報知)
O time do brasileiro venceu os chineses do Beijing Guoan por 1 a 0 e garantiu o primeiro lugar do grupo na Liga dos Campeões da Ásia
KASHIMA (Japão) - O ex-são-paulino Danilo marcou o gol da vitória do Kashima Antlers sobre o Beijing Guan nesta quarta, na Liga dos Campeões da Ásia. Este foi o terceiro triunfo do time consecutivo, comandando pelo brasileiro e também ex-são-paulino Oswaldo Oliveira, na competição.
Danilo comemora gol contra time de Pequim
O Kashina Antlers se aproveitou da desvantagem do time da China, que estava com um homem a menos em campo, para vencer. Aos oito minutos do segundo tempo, Danilo acertou o pé e marcou o gol que deu a vitória à equipe do Japão.
Com o resultado, o Antlers chegou a nove pontos e assumiu a liderança do Grupo F da competição, com três pontos a mais que o Beijing Guoan.
各紙、曽ケ端のPKセービングと篤人の負傷を報じておる。
確かにシュート自体少なく、最少得点の勝利であるので攻撃陣の報道は難しかったのやも知れぬ。
とはいえ、ダニーロの得点はゴールへのプロセスも含め美しいものであったし、マルキーニョスの獅子奮迅の働き、青木-新井場のホットライン確立など見所は満載であった。
もう一つ攻撃が噛み合えば、当てての鍵をこじ開けて大量得点の可能性もあったはず。
しかしながら、我等本来の美しき流れ・ウノ-ゼロ(1-0)で勝利したのは良い結果であった。
その一方、北京国安の汚いプレイで負傷退場した内田篤人は想像通り骨折の重傷であった。
怒りが収まらぬ。
ごしかし、ここは切り替えが重要なのである。
3日後には邪悪なるアウェイ浦和戦が控えておる。
心配する我等以上に篤人本人が最も悔しいのである。
その気持ちを胸に、好調なのは篤人一人ではなくチーム全体で維持してきたところを見せつけてやろうではないか。