鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

名古屋戦報道

2007年06月25日 | Weblog

代表ゼロの鹿島が3連勝V圏キープ/J1

先制ゴールを決め天を指さす鹿島MF増田。手前は倒れこむ名古屋GK楢崎
<J1:鹿島2-1名古屋>◇第17節◇24日◇カシマ
 アジア杯代表メンバーゼロの鹿島が名門のプライドを見せつけた。同代表2人を擁する名古屋との対戦で前半は苦しみながら無失点で折り返すと、後半に地力を発揮。MF増田とFWマルキーニョスのゴールで2-1と制した。カシマサッカースタジアムでの名古屋戦公式戦21連勝を収め、今季初の3連勝で3位をキープ。かつての代表常連クラブもオシムジャパンには縁遠いが、Jに専念で10冠へ突き進む。

 場内を1周する選手の深紅のユニホームが誇らしげだった。かつてのようなビッグネームもいない。オシムジャパンのジャパンブルーのユニホームに誰も袖を通していない。だが今の鹿島は間違いなく強い。MF本山は熱い思いを口にした。「代表に呼ばれていないからといって、弱いチームだとは思わない」

 強者のサッカーだった。前半は雨でぬれたピッチと相手の前線からの速いプレスにパスがつながらない。シュート数2対8。だがハーフタイムにスイッチが入った。ロッカー室での円陣で「ここで勝たないと(首位の)G大阪に離されるぞ!」と、自然に声が出た。

 後半は一変した。中盤のバランスを修正し、同20分にゴール右に飛び出したMF増田が日本代表GK楢崎のニアを破る先制弾。FWマルキーニョスの3戦連発直後に1失点したが、終盤はGK曽ケ端の好セーブで逃げ切った。名古屋戦不敗の地で21連勝目を飾った。

 地位も実績も関係ない。05年にサンパウロで世界クラブ選手権優勝メンバーだったDFファボンが故障を完治させても、オリベイラ監督は先発復帰させなかった。フロントが「チャンスを与えてもいいのでは?」と進言しても同監督は「勝っているのに変える必要はない」と信念を貫いた。

 後半30分からはファボンが復帰後5戦目にして初めて守備固めの役割を与えられた。「勝っていれば変えないのは当たり前だ。鹿島は選手のレベルが高いし、6~8人が代表に選ばれてもおかしくない」ファボン。93年J開幕以降、各連盟主催の公式大会で16大会連続で代表選手を輩出してきたが、アジア杯で途切れた。だが代表ゼロでも9戦不敗で3位。名門の自負は健在だ。【広重竜太郎】[2007年6月25日8時52分 紙面から]

鹿島、代表ゼロでも強い!3連勝で常勝軍団復活の予感

先制点の増田がサポーターにアピール(撮影・財満朝則)
 J1第17節最終日(24日、鹿島2-1名古屋、カシマスタジアム)鹿島がU-22日本代表MF増田誓志(22)のゴールなどで名古屋を2-1で下し3連勝。5月以降9試合負けなし(6勝3分け)で3位キープ。現役の日本代表がいないなかで快進撃だ。

 代表選手が多いから強いんじゃない。代表ゼロの鹿島が3連勝だ。

 増田の先制弾とFWマルキーニョスの3戦連発となる追加点で日本代表GK楢崎、MF本田圭を擁する名古屋に2-1勝利。5月以降9戦負けなし(6勝3分け)で、首位・G大阪と勝ち点8差の3位をキープした。

 「(代表に)呼ばれていないから弱いチームだとは思っていない。オシムさんの目指すサッカーにうちの選手が沿っていないということでしょう。一致団結して上を狙いたい」とMF本山が熱く語った。16位・千葉からFW巻ら5人が選出されている日本代表だが、鹿島からはゼロ。今季7アシストのMF野沢、DFとしてJタイ記録の4戦連発を決めた岩政も、アジア杯へ向けて、オシム監督から声がかからなかった。だが代表選手がいようがいまいが、いまの鹿島には関係ない。

 目指すは6年ぶり5度目の優勝、すなわち10冠だ。シーズン序盤こそつまずいた常勝軍団だが、後半戦にはこの勢いで臨む。
(千葉友寛)
★鹿島のU-22代表・増田が先制弾
 鹿島のU-22日本代表MF増田が背水の一戦で先制弾を決めた。後半20分、右足で今季2点目となるゴールを右隅に突き刺した。「来週から(負傷していた)中後さんが帰ってくるのは分かっていたし、最後というイメージで試合に臨みました」。バーゼルMF中田浩とメッシーナMF小笠原が復帰すればポジション争いはさらに激化するが、「2人が帰ってきても、自分が出られているときにアピールすることが大事」と語気を強めた。
★名古屋はカシマで21戦全敗
 名古屋は鹿島に敗れて3連敗。Jリーグが始まった93年から、カシマスタジアムで公式戦21戦全敗となった。日本代表GK楢崎は「個人的には半分くらいに絡んでいるから勝ちたかった」と肩を落とした。同MF本田圭は「チームは3連敗なのに(代表で)挽回するチャンスをもらえてうれしい」と前を向いた。

A代表ゼロでも…鹿島意地の3位浮上

<鹿島・名古屋>後半20分、先制ゴールを決め喜ぶ鹿島・増田
Photo By 共同

 【鹿島2―1名古屋】“A代表ゼロ軍団”の鹿島が粘りのサッカーで勝利をもぎ取った。後半20分にU―22日本代表MF増田が先制点を挙げると、5分後にはFWマルキーニョスの3戦連発となる芸術的なループシュートで追加点。相手の反撃をGK曽ケ端を中心に守って失点を1に抑え、今季初の3連勝を飾った。

 増田「全員に守備の意識が高くなり、チームにしぶとさが出てきた」と、チーム好調の要因を話す。5月以降、ナビスコ杯を含めて8勝3分けと11戦負けなし。開幕直後は下位に沈んだが、3位と優勝を狙える位置に浮上してきた。アジア杯の日本代表には1人も選ばれず、クラブ史上初めて国際大会に代表を派遣しない屈辱を味わった。だが、MF本山「(代表に)呼ばれないから弱いチームとは思っていない」と胸を張った。

 ≪鬼門カシマで21戦全敗≫2点を先制された名古屋は必死の反撃を試みたが、FWヨンセンのゴールで1点を返すのが精いっぱい。カシマスタジアムではJ創設の93年以来、カップ戦も含め21戦全敗で、またしても鬼門突破はならなかった。GK楢崎は「自分はその半分ぐらい絡んでいるので、そろそろ勝ちたかった」と悔しがったが、MF本田圭は「ばん回するチャンスをもらえてうれしい」と、25日に合流する日本代表合宿に切り替えていた。[ 2007年06月25日付 紙面記事 ]

カシマでオワリなし21連勝…J1第17節

後半20分、鹿島・増田(右)が先制ゴールを決める(左は山口、GKは楢崎)
 ◆J1第17節 鹿島2―1名古屋(24日、カシマ) 鹿島が名古屋に2―1で競り勝ち、今季初の3連勝を飾った。U―22日本代表の増田誓志(22)が後半20分、先制点を挙げ、同25分にはFWマルキーニョス(31)が3試合連発となるダメ押し弾。これで93年Jリーグ開幕以降、カシマスタジアムで行われた名古屋戦は21連勝。代表はゼロだが、9試合負けなしで3位をキープした。また、大宮は横浜Mに引き分けたが、降格圏を脱出した。

 たとえ内容が悪くても、たった2つの状況さえ整えば必ず白星がついてくる。「カシマスタジアム」の「名古屋戦」。MF本山「名古屋にはいつも苦しめられているイメージがある。その世代、世代でメンバーも違うからね。関係ないでしょう」と否定したが、それが21連勝となると単なる偶然とは思えない。この日も最終的には、過去と同じ結果に落ち着いた。

 主役はMF増田だ。後半20分、FW田代、MF野沢、FWマルキーニョスとダイレクトでつながれたボールで抜け出す。「勢いで打った。狙ってないけど、ニアは見えた」強烈な右足シュートで、日本代表GK楢崎が守る、狭いニアを抜いた。さらに、同25分にはFWマルキーニョスが追加点。前半は押し込まれたが、お得意様から確実に勝利をもぎ取った。

 増田はU―22日本代表で当落線上に位置する。08年北京五輪アジア最終予選(8月22日~)を前に「選ばれるか不安」が口癖。ホーム&アウェーで行われる同予選では、苦手の移動もある。飛行機移動は「香港までが限界」、学生時代の修学旅行も「移動が嫌だった」。だが、今は「何とかしないと」と奮起し、移動時の暇つぶしアイテム探しに着手し、移動恐怖症克服を目指している。

 チームは今季初の3連勝。5月から9試合6勝3分けと負けなしで3位をキープした。日本代表は一人もいないが、「代表に呼ばれないから弱いチームとは思わない。ただ、オシムさんの目指すサッカーにウチの選手が沿っていないだけ。これからも一致団結して上を狙っていく」本山は胸を張る。誇り高き常勝軍団の意地で、首位・G大阪の背中を追う。(2007年6月25日06時02分  スポーツ報知)

J1 鹿島耐え抜く 黄金期のしぶとさ戻る
2007/06/25(月) 本紙朝刊 スポーツ A版 8頁
 Jリーグ1部(J1)第17節最終日(24日・カシマスタジアムほか=2試合)鹿島は増田のゴールなどで2-1と名古屋を下して3連勝、勝ち点30で前節からの3位を守った。名古屋は3連敗で11位。
 大宮-横浜Mは0-0で引き分けた。横浜Mは3試合続けて引き分け。8戦連続負けなしの大宮は15位に順位を上げた。

鹿島2-1名古屋 増田が先制弾
 【評】鹿島は後半20分、ゴールキックからの速攻で増田が決めて先制。5分後にマルキーニョスのループシュートで追加点を奪うと、反撃を1点に抑えて逃げ切った。ヨンセンにボールを集めた名古屋の攻めはやや単調だった。

 今季初の3連勝は耐えて、耐えて、耐え抜いた末につかんだ勝利だった。試合内容では完全に名古屋に押され気味だったが、「悪い中でも、しぶとさが出てきた」増田内容で負けても、勝負には勝つ。黄金期の鹿島をほうふつとさせるような試合だった。
 試合前に降り出した雨の影響もあり、前半は名古屋のコンパクトなサッカーの前に完全に沈黙した鹿島。運動量も少なくパスもつながらない展開が続いたが、焦りはなかった。「相手が前掛かりにきていたので、後半はばてると思っていた。後半からと気持ちを切り替えていた」青木。内容が悪かった前半を耐えたことで、中盤のバランスを修正できた後半にチャンスが巡ってきた。
 後半20分にマルキーニョスがDFの裏へとつないだボールに飛び出したのは中盤の増田「DFの裏を狙う練習をしていて、その通りのいいボールが来た。ドリブルの勢いのまま、思い切りいった」。増田の右足が日本代表GKの楢崎の牙城を切り裂くと、その勢いのまま5分後には、マルキーニョスのループシュートで追加点を奪った。
 しかし、勝負強さを見せた一方で、悪い癖も抜け切れていなかった。2点目を奪ってから、わずか1分後に失点。「うちの課題なのだが、点を取った後の10 分ぐらいで失点してしまう。気を引き締めなくてはいけない時間帯だった」青木は振り返った。その後は、なんとか曽ケ端の好セーブもあり同点は許さなかったが、本山「悪い内容で勝ったことを自信にしてはいけない。一致団結して上を目指したい」と気を引き締めた。3位ターンだが、選手たちが見詰めるのは勝ち点8差で首位を行くG大阪。足踏みをしている暇はないのだから。

マルキ絶好調3試合連続弾
 ○…鹿島・FWマルキーニョス(31)の勢いが止まらない。右ハムストリングス肉離れで第13節から2試合欠場したが、復帰した広島戦からゴールラッシュ。この日の名古屋戦でも3戦連続ゴールとなる決勝点を奪い、チームを勝利に導いた。
 前半はシュート1本に抑えられていたが、後半に本領発揮。20分に増田の先制点をアシストすると、25分には自分で魅せた。岩政が競った後のこぼれ球をペナルティーエリア内左側のエンドライン際でキープすると、振り向いた瞬間に「(コースが)空いていたので打とうと思った」と技ありのループシュート。GKが一歩も動けないゴールに、「あれだけパーフェクトに打てるとは思わなかった」と本人もビックリ?

大手4紙は代表0を猛烈に報道しておる。
が、本山が代表監督が求める像が全てではないと一蹴である。
そう、チームの勝利が最重要なのである。
青木や曽ケ端の活躍が目立っておるが、本山の奔走には頭が下がる。
かつての熊谷浩二を彷彿させ、更に巧いのである。
昨季末から熟成された野沢との関係が蜜月となり、お互いの長所を打ち出せるようになったことが大きいのであろう。
まるで夫婦の関係である。
だが、夫婦の関係に不用意に侍女が口を挟んでは物語も醒める。
何故、晴信と三条夫人がお家の将来を話しておるところに侍女の萩乃風情がしたり顔でセリフを吐いてくるのか全く持って理解に苦しむ。


名古屋戦コメント

2007年06月25日 | Weblog

【J1:第17節】鹿島 vs 名古屋:オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島)記者会見コメント [ J's GOAL ]
6月24日(日) 2007 J1リーグ戦 第17節
鹿島 2 - 1 名古屋 (16:00/カシマ/14,317人)
得点者:'65 増田誓志(鹿島)、'70 マルキーニョス(鹿島)、'71 ヨンセン(名古屋)

●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):
Q:名古屋の監督が決定力が勝負を分けたと言っているが、どうか?
「決定力というか、チャンスをしっかり決めることが勝つか負けるかを左右する。こちらが決めることができ、失点しそうな場面で運が味方した。そのへんが勝負を分けた点だ。
前半は厳しいゲームプランだった。名古屋が違ったやり方をしてきて戸惑った。うちの長所を消してきてやられた面はあった。そこを辛抱強く0で抑えたからこそ、ハーフタイムに修正できた。ハーフタイムには相手の狙いがよく分かり、修正し、後半はいい戦いができたと思う。2点を取った後、3点目を取れる場面もあったが、逆に1失点した。それでも決定力の差が結果に現れたと思う」

Q:これでリーグ戦の半分が終わり、3位という結果だが、前半戦の戦いをどう見ているか? 就任当初に若手を使うと話していたが、その成果はどうか?
僕が待っていた質問をしてくれてありがとう。開幕から5試合未勝利だった時、この結果は鹿島の歴史にはなかったとかいわれたが、私はまだ5試合しかやっていない中で何をどう評価するのかと思っていた。何から始まってどう進んでどのような形で終わるのかということがわかって初めて評価できる。詳しい話をするに当たって、今は少しはチームのことを理解できるし、自分がこういう監督でこういうゲームプランで戦うことを選手も理解してくれただろう。選手たちは少しずつ私の魂を受け継いでピッチで出してくれている。これまでいろんな状況の中で試合をしてきた。1人少なかったり、逆に1人多かったり、ホームだったりアウェーだったり、気候の条件も含めてチームが試された。その中でチームは確実に強くなっている。

柳沢も徐々に回復し復帰間際だし、野沢もフィジカル面が戻ってきている。岩政も評価されるべきだし、曽ヶ端も文句の言いようのないセービングを見せている。まさに神業的だ。試合の運び方やゲームを読む力も上がり、いろんな状況を予想しながらイメージを持ちながらすぐに対応できるようになってきている。選手も考えられるようになってきた。1人1人の意識もよくなっているし、練習からが全てだと理解している。

もう1つ言いたいのはナビスコカップの決勝トーナメント進出だ。我々は一番勝率がいい思うし、他を上回っている(※実際は広島と同率)。チームは確実な成長を遂げている。サポーターの声援に応えられることを誇りに思う。批判されたことも糧にしなければいけない。みんなが待ち望んでいるタイトルを獲りに行くことが大事。そういうふうにコツコツとやれるように変化したと思う。

もう1つの質問についてだが、若い人を使うというのは就任当初から言っていたこと。日々の練習を見てもらえればどれだけ成長しているか感じてもらえると思う。サテライトのゲームも今はグループ1位だ。全大会で1位になることを目標にやっていこうと私は選手たちに言っている。サテライトのメンバーにしても、當間、後藤、小谷野、石神、船山、遠藤、田中、大道、佐々木、興梠といい選手がいる。若い人たちもチームの一員だ。私はトップとサテライトとか区別をしていないし、彼ら全員が今日の勝利に貢献している。練習で努力すれば、試合に出たいという気持ちを見せてくれれば、僕は使っていく。自分は世界一になっているし、自分の目に狂いはないと自信をもっている。気持ちを持って努力する者は評価されると思う。こういう世界は一度のチャンスをモノにするかどうかでサバイバルを生き抜く力が育っていく。彼らがレギュラーを脅かす危機感をもたらしてくれることがチームに化学反応を起こすことになる」
Q:内田がU20ワールドカップのためチームを離れるが、右サイドはどうするのか?
「内田が代表に行くということはすごく残念だが、彼の将来を考えると外国のチームと戦うことは大きな財産になる。彼は将来、日本を代表する選手の1人になる。楽しみな選手であり、人間だ。彼の年齢を考えると戦術的なミスがあってもおかしくないが、内田はそれがない。あの年齢ですぐに指示を消化して実行できるのが彼の実力だ。あとはフィジカル面を強化する必要がある。それは代表関係者と綿密に話している。彼の成長はクラブと代表の両方でやっていけると思う。

不在の間は練習でやっているように新井場を右にして、石神を左に置くことも考えられる。が、右サイドの當間も試合をやっているし、彼の起用の可能性も捨ててはいない。状況を見つつ考えたい。石神も試合をやるごとに成長している。将来は左を任せられる選手になると思う。内田には世界大会で結果を出し、優勝して、チームの優勝にも貢献してほしい。
 もう1つ付け加えると、名古屋の24番の本田はゲームを崩せる選手。内田はその相手に仕事をさせなかった。それは評価されるべき。しかも本田を途中交代に追い込んだのだからもっと評価されるべきだ」

以上

【J1:第17節】鹿島 vs 名古屋:試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]
●曽ヶ端 準選手(鹿島):
(スーパーセーブが2本続いた?)1本目の方が難しかった。中にヨンセンがいるのは分かっていたし、出ようかどうしようか迷ったけど、準備はできていた。技術的には難しくなかった。2本目は藤田さんだったけど、出られればよかったけど出れなかった。でも飛んできたシュートが正面だったんでよかった。ずっと体調もいいし、チームもよくなっている。でも1失点しているし、それをなくしてもっとよくしないと」
●増田誓志選手(鹿島):
「今日はゴール以外、ほとんど何も出来なかった。後半立ち上がりからみんないいイメージでやれた。チャンスを多く作れて乗りやすかった。ハーフタイムにはマークのズレを修正した。(マルキーニョスからパスが来ないと言っていた?)ミーティングでもその話が出たし、彼も意識してくれたのかな。マルキーのいいところは前を向いて勝負すること。それをやめておかしくなるのもよくないんで。でも今日はいいボールを出してくれた」
●本山雅志選手(鹿島):
「向こうがよかったし、コンパクトなサッカーをやってきたんで、かなりやられた。前半はパスミスも多かったけど辛抱強くやれた。(グランパスにはカシマで負けていない?)そのことは知ってけど、年代ごとにメンバーも変わっているし、いつも厳しいゲームで苦しめられるという印象だった。そのジンクスに関係なく勝とうと思った。勝負強さも出てきたけど、2点取った後、少し穴ができた。集中力の欠如もあるし、修正したい」
●マルキーニョス選手(鹿島):
「続けてゴール(3試合連続)できてとてもハッピー。同じように続けてしっかりチャンスを決められるように頑張りたい。今日の試合で目立ったのはパスミス。疲れも出た試合だった。でもそれを上回るほどの1人1人の勝負への貪欲さがあったからこそ。この結果につながった。ゴールを奪うには運も味方につけないといけない。この前も1つの運があったし、今日もそうだったから得点できた。どれだけ運を味方につけられるかどうかだ」

【J1:第17節 鹿島 vs 名古屋 レポート】名古屋にカシマスタジアムで21連勝。「常勝軍団」らしい強さでJ1前半戦を3位で折り返した鹿島 [ J's GOAL ]
6月24日(日) 2007 J1リーグ戦 第17節
鹿島 2 - 1 名古屋 (16:00/カシマ/14,317人)
得点者:'65 増田誓志(鹿島)、'70 マルキーニョス(鹿島)、'71 ヨンセン(名古屋)

 前半のシュート数は鹿島アントラーズの2本に対して名古屋グランパスエイトの8本。今季序盤戦の「勝てない鹿島」だったら、間違いなく失点していただろう。しかし5月からカップ戦を含めて10試合無敗の彼らは、「常勝軍団」といわれた頃を髣髴させる粘り強さと辛抱強さを備えていた。集中した守りで苦境を乗り切った後半、目の覚めるような攻撃で増田誓志とマルキーニョスが立て続けにゴールする。名古屋はヨンセン、藤田俊哉が前線で相次ぐ決定機を迎えるが、カシマスタジアムの神様を味方につけたGK曽ヶ端準のスーパーセーブに阻まれた。勝利の女神はどこまでも鹿島に味方し、試合は2-1で終了。名古屋のカシマスタジアムでの連敗記録は21に伸びることとなった。「6回ものチャンスのうちたった1回しか決められなかったら勝てない。それでも長い歴史の中で最も勝利に近づいた試合だった」フェルフォーセン監督も悔やしさをぶちまけた。彼らにとってカシマはどうしても打ち破れない「鬼門」のようだ。

 93年5月16日のJリーグ開幕戦で、ジーコ(現フェネルバフチェ監督)のハットトリックを含めて5-0と大勝してから13年。鹿島は本拠地で名古屋に勝ち続けている。名古屋にしてみれば早く不名誉な記録を途絶えさせなければいけない。フェルフォーセン監督は「特別な意識はない」と言うものの、選手たちの中には燃えるものがあっただろう。

 前節・柏レイソル戦と同じスタメンで、基本布陣の4-4-2も変更しなかった鹿島に対し、名古屋は大きくメンバー構成をいじってきた。システムは3-5-2をべースとしつつも3トップに近い形。増川隆洋の負傷離脱もあり、3バックには大森征之、米山篤志、阿部翔平が入る。中盤は山口慶、吉村圭司、藤田俊哉が3ボランチ気味になり、左サイドは本田圭祐。そして右のウイング的な位置に津田知宏、左ウイングに片山奨典、1トップにヨンセンだ。「杉本恵太がコンディション負傷で本来MFの片山をFWに起用した。右にも規律の守れる津田を持ってきた」と指揮官は新戦力起用の意図を説明した。

 この采配は的中する。前半の名古屋は勝利への激しい意欲を前面に押し出す。鹿島のマルキーニョス、田代有三らFW陣をマンマーク気味に見ながら守りを厚くし、相手に自由を与えない。タイトな守備から攻撃への切り替えもスピーディーで、津田と片山の両サイドも非常に利いていた。鹿島はボールを回せず苦しみ、タテに蹴り出すのがやっと。「相手にコンパクトなサッカーをやられてパスミスも多かった。前半はかなり苦しかった」本山雅志も苦笑いしたほどだ。

 苦しみながらも45分間を耐え切ったことは鹿島にとって大きかった。ハーフタイムにはマークのズレを修正し、彼ららしい連動性の高いサッカーができるようになる。そして迎えた20分、田代→野沢拓也→マルキーニョスとつながったボールを最後に受けた増田が思いきってペナルティエリアすれすれの位置から右足を振り抜く。次の瞬間、ゴールネットが揺れ、スタンドから大歓声が起きた。「今日の自分はシュート以外は何もできなかった」と反省した増田だが、名古屋の勢いを断ち切るには十分だった。その5分後には野沢のうき球のクロスを岩政大樹がヘッド。そのこぼれ球を拾ったマルキーニョスが難しい位置から追加点を奪った。「得点を奪うには運も味方につけないといけない。今日もそれがあったからゴールできた」と満面の笑みを浮かべたエースの3試合連続得点で、鹿島は勝ち点3へまた一歩近づいた。

 フェルフォーセン監督にとって痛かったのはこの2点目が杉本、渡邉圭二の2人を交代させようと送り出した矢先の時だったこと。決定力が勝負の明暗を分けるのはもちろんだが、こうした決断も大きな要素なのだ。それでも直後に杉本のクロスからヨンセンが1点を返し、反撃ののろしを挙げる。35分にはヨンセン、37分には藤田と立て続けにゴール前へ飛び込んでフリーになる決定機を迎える。普通なら必ず入っていそうなシュートシーンだったが、どちらも守護神・曽ヶ端の正面。「藤田さんの時はクロスに対して出られなかったけど、飛んできたシュートが正面でラッキーだった」と彼も言うほど、鹿島には運が味方した。J通算100ゴール達成をフイにした藤田は悔しさをむき出しにした。

 終わってみれば2-1で鹿島が勝利していた。シュート数は12対17と名古屋が上回ったが、相手を跳ね返し続ける堅守と老獪な試合運びが光った。途中出場のファボンや船山祐二、石神直哉らもいい仕事を見せ、選手層の厚さも感じさせたゲームだった。

 これでJ1は前半戦を終了。鹿島は首位・ガンバ大阪と勝ち点8差の3位で折り返した。開幕5試合勝利なしという最悪の出だしを見事に巻き返し、チーム完成度も高まってきた。「私がどんな監督で何をするのかを選手たちも理解した。私の魂を受け継いでピッチで表現してくれている」とオズワルドオリヴェイラ監督も自信を深めている。この勢いで上位2チームを追走し、悲願の10冠を現実のものとしたい。

 対する名古屋はこれで3連敗。順位を11位まで落とした。この日も内容はよかったが、指揮官も嘆くように肝心なところで1点が奪えないでいる。何とか開幕4連勝していた頃の勢いと自信を取り戻し、再浮上のきっかけをつかみたいところだ。
以上
2007.06.25 Reported by 元川悦子

監督コメントについてコメントさせて頂こう。
>それでも長い歴史の中で最も勝利に近づいた試合だった
名古屋のフォールセン監督が今回の試合でかなり脅かしたことは認めるが、もっと危険な試合があったことを記憶している。
例えば、2003年Jリーグ2ndステージ第1節などは雨の中のFK1発に助けられただけの試合であった。
この時は三日前のナビスコ杯準々決勝第一試合で5-1と大差を付けた同じカード・同じスタジアムということで慢心があったのやも知れぬ。
結果だけは勝利であるが、苦戦したことだけが心に残っておる。
最近では2005年Jリーグ第28節も本山の一発以外に何も得るもののない試合であった、更に申せば今季のナビスコ杯予選リーグも内容は酷いものであった。
が、結果を残し歴史に1頁を刻んだことは事実である。
まあ、フェルフォーセン監督なりの強がりと解釈出来ぬ事もない。
それを吐かせたことは勝利以上に満足である。

そして我等がオリヴェイラ監督である。
問いに答える形が浸透し、弁舌が軽やかになっていることが伝わってくる。
開幕当初の不振が幻であったかのように快進撃が続き、順位がみるみる上がって来たことを問われれば誰しも喜びを隠すことは出来ぬであろう。
オリヴェイラ監督はサテライトの試合にも顔を出し選手のチェックに余念がない。
篤人が抜けただけで一ヶ月間の公式戦を無駄にするような愚行は無いものと心得る。
>右サイドの當間も試合をやっているし、彼の起用の可能性も捨ててはいない。
若手抜擢で勢いを見せるのか定番の新井場と石神で乗り切るのか、次の3試合に否が応でも胸が高まる。
起用法には心に決めた法則が存在し得よう。
その決まり事には自らも沿うよう行動せねばならぬ「非情の掟」なのである。