鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

名古屋戦プレビュー

2007年06月23日 | Weblog

【J1:第17節 鹿島 vs 名古屋 プレビュー】「常勝軍団」復活へ。鬼門のカシマスタジアムで戦う名古屋相手に、連勝して優勝争いへ本格参入したい鹿島 [ J's GOAL ]
6月24日(日)J1 第17節 鹿島 vs 名古屋(16:00KICK OFF/カシマ)
20日の前節・柏レイソル戦。終了間際にマルキーニョスが決勝弾を決めた瞬間、オズワルド オリヴェイラ監督がベンチを飛び出すほどの歓喜と興奮に包まれた。これでナビスコカップを含めて5月から10試合負けなし。かつて「常勝軍団」の称号をほしいままにした鹿島アントラーズらしい強さと老獪さを完全に取り戻したようだ。
 首位を走るガンバ大阪との勝点差も8まで縮まった。今季に入って最高にいいムードの中、彼らが明日24日、ホームに迎え撃つのは名古屋グランパスエイト。彼らは93年Jリーグ発足以来、一度もカシマスタジアムで勝ったことがない(スタジアム別通算勝敗表
http://www.j-league.or.jp/SS/jpn/team/20070100_000008_W0709_J.html )。「お得意様」をきっちり下して、優勝戦線への本格参入を果たしたい。
 
今季開幕から5試合も勝利がなく、一時は15位まで順位を下げていた鹿島。しかし5月3日のアウェー・FC東京戦からリーグ戦8試合無敗で、ナビスコカップを含めると10試合も負けていない。16節終了時点の戦績は7勝3敗6分の勝点27で3位。ついにタイトルも狙える位置までつけてきた。「こんなに好調なら自分が戻っても出る幕がない」と目下、リハビリ中で、6月30日のF東京戦(@カシマ)で復帰予定の中後雅喜も苦笑いしたほどだ。

一方、今回の対戦相手・名古屋は鹿島とは全く逆で、開幕4連勝からシーズンをスタートさせた。ところがその後は黒星が先行。現段階では7勝8敗1分の勝点22で、10位まで落ちてしまった。
勢いとチーム完成度では間違いなく分がある鹿島。しかも名古屋はカシマスタジアムを明らかに苦手としている。ここは無敗記録を伸ばす絶好のチャンスといえる。鹿島の方は出場停止も新たな負傷者もなし。「勝っている時はメンバーを変えない」という定石通り、オズワルド オリヴェイラ監督は柏戦と同じイレブンをピッチに送り出すだろう。
ここへきて何よりも心強いのは、2試合連続ゴールを挙げているマルキーニョスの存在だ。J1の4クラブを渡り歩き、通算50ゴールという実績を引っさげ今季、鹿島へやってきたものの、新天地への適応に苦しんだ。序盤戦は第3節のジェフユナイテッド千葉戦で2点を奪っただけで、7試合無得点とゴール欠乏症に苦しんだ。その後、負傷もあったが、第15節のサンフレッチェ広島戦で自らの復帰を祝うゴールを挙げ、完全に勢いに乗ったようだ。

彼に引っ張られるように、田代有三、興梠慎三、佐々木竜太といった若いFWたちが調子を上げているのも明るい材料である。柏戦の決勝ゴールも佐々木がお膳立てしている。6月30日のF東京戦には柳沢敦が戻ってくる可能性も見えてきただけに、FW陣の競争激化は必至。これもチームにとってはいい刺激となるはずだ。今回は再び田代が先発するだろうが、彼にもゴールという結果が求められる。
名古屋もヨンセンを筆頭に攻撃の優れたタレントを数多く揃えているものの、逆に守備の脆さという課題がある。マルキーニョスを軸にしながら本山雅志や野沢拓也ら中盤も流動的に動けば、必ず相手の守りにほころびが生じる。重要なのは、そこを確実に突いてゴールを奪えるか否かだ。早い時間帯にゴールを挙げられればそれほど難しい試合にはならない。とにかく先制点が重要なのだ。

守備陣も岩政大樹、大岩剛を軸に安定感を増している。名古屋封じのポイントはヨンセンを確実に消すこと。選手たちもそのことを十分に理解している。高さでは岩政も負けていないだけに、2人の勝負は見ごたえのあるものになるだろう。ヨンセンの周囲を衛星的に走る杉本恵太のスピードにも注意が必要である。今回の名古屋は金正友が出場停止というマイナス材料があるものの、藤田俊哉はJリーグ通算100得点に王手をかけている。どうしてもここカシマスタジアムで1 点を挙げたいという思いは強いはずだから気持ちで負けないこと。今の鹿島は調子がいいからこそ「勝ってかぶとの緒を締める」必要があるのだ。

明日のスタメンを予想すると、鹿島はGK曽ヶ端準、DF(右から)内田篤人、岩政、大岩、新井場徹、ボランチ・青木剛、右MF増田誓志、左MF本山、トップ下・野沢、FWマルキーニョス、田代の4-4-2か。内田はこの試合後、U-20ワールドカップのためカナダへ旅立つ。彼の不在はチームにとって痛いが、それでも内田自身のステップアップのためにこの大会は重要。名古屋戦で弾みをつけておきたいところだ。
対する名古屋は難しいが、GK楢崎正剛、DF(右から)大森征之、米山篤志、増川隆洋、阿部翔平、ボランチ・山口慶、藤田、右MF津田知宏、左MF本田圭佑、FWヨンセン、杉本の4-4-2か。ボランチに吉村圭司を入れ、山口を右MFに動かす可能性もあり、最終的にはフェルフォーセン監督の判断次第だろう。

24日の鹿嶋地方の天候は曇り時々晴れ、最高気温は28度まで上がる見込みで、先週の広島戦同様に眩しい日差しの中でのゲームになりそうだ。暑さに相応しい熱戦を期待したい。
以上

層が薄いと嘆いていたボランチのチューヤンに出る幕がない、結果が出ないと悲壮感に溢れたFW陣の競争激化、名古屋は聖地で勝ち点0と良い話を並べられ逆に怖くなる。
ただ、こう好調になったとしても一つ一つ勝利を積み重ねることだけなのである。
明日の勝利は一つの通過点だとしても、試合後の歓喜は確実に必要である。
気を引き締めて望みたい。
運良く吉宗が将軍の地位に昇れたとしても治世を預かる者としての重責は権力の誇示以上に重い。
何事も自由になることはあり得ないのである。