少し前になりますが、春の終わり頃、だいぶんストレスの溜まる出来事がありました。
公の立場の人間が、己の小さな承認欲求のために、大変に失礼かつ間違った方針をゴリ押しし、我々は翻弄されることになったのでした。
相当に腹が立ち、すぐに帰宅する気持ちになれず、なぜかはわからないのですが、東京駅で途中下車しました。
丸の内口を出ると、日が長い季節なので、まだ周囲は明るい。
皇居に向かって広々とした空間があります。
あてもなく、その広い空間へ向かってどんどん歩きだしました。
しばらく行くと江戸城の石垣の残りがあります。
お堀もあって、かつてここには江戸城があったんだなあ、と思い起こさせる跡がたくさんあります。
そんな中を歩きながら、登城していくたくさんの人々が思われました。
あの頃の理不尽さは、まあこんなものではなかったんだろうな、とふと思い、
石垣を見ていると、だんだんに心が静かになって。。
血圧も下がったような気がしたものです。
そして東京駅へ戻ってくるとあたりはすっかり暗くなり、
駅の中央口の松も背景の明かりを前に黒々としていました。
何となく、江戸時代の江戸城にお勤めであった方達に慰められ、
ちょっと心が軽くなったような夕方でした。
腹が立って頭に血が昇ったら、散歩は効果的ですが、特に歴史的な場所はいいかもしれません。
「いい時代の贅沢な悩みですなあ」
なんて彼方の方に言われてるのかも、と思いました。
おっしゃる通りでございます〜
江戸時代の御城勤めの理不尽さに比べれば…というのはありますね。
下手したら切腹とか賜っちゃうかもですもん。それを実感できる皇居周りを散策できちゃう環境がいいですね。
なによりその想像力こそが身を助けてくれますね。