会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

中国の鉄鋼業

2006-01-09 14:01:10 | 英語情報
中国が心配です。

日本版でいろいろ書かれていたので、Economist誌のサイトをのぞいてみると中国関連の記事がありました。目先の減速懸念についてではありませんでしたが、鉄鋼業について手際よくまとめられています。

Economist05年12月8日

中国の勃興目覚しく、まずは需要の増加が世界の鉄鋼業に影響を与えたと。
企業買収が進み集約が進みます。1億トンプレーヤーの時代とか。との1億トンという数字は覚えておきたいですね。

次に中国の生産力の増加です。中国の鉄鋼輸出は世界8位から3位に。
一位がロシアで、2位が日本だそうです。知りませんでしたね。

今や中国は世界の生産、消費の1/4を占めている。スゴイ。

Steel today is dominated by the economic explosion that is China. The country now produces and consumes more than a quarter of world steel output.

さて、Economist誌は、ここまでスゴイ中国を大きな脅威とは見ていないようです。なぜならば

・質が低い。インドより質に落ちるとか。よく指摘されてますね。鉄鉱石も出ないんですね。

China has little iron ore, and even that is of poor quality compared with Asia's other emerging steel giant, India.


・エネルギーが高く、輸送費が高く(これって日本も?),品質は多くのマーケットにフィットしない。なんかボロボロに書かれてますな。

High energy prices and weak infrastructure for moving steel are further handicaps. And the Chinese steel industry is also fragmented, despite government plans for consolidation. Mr Mittal junior, ・・・ reckons that Chinese producers are far from being truly competitive, with a lot of poor-quality output unfit for many markets.

・当局の政策も消極的な方向のようで。貿易摩擦をおそれ、優遇措置は廃止。

The government is wary of causing yet more trade friction in a world awash with Chinese manufactured goods. It has already started to reduce export tax credits for steel, and could even impose duties and quotas. Mr Marcus thinks the government would rather China's railways and ports were busy with other, higher-added-value exports.

・将来的には鉄鋼より、自動車の輸出攻勢の方が脅威になりうるかも。そんな気配が・・・。

Although few expect China's car industry to make much of an impact internationally for another decade, there are straws in the wind. Exports to Europe and America have started, and trade with small markets in South-East Asia and the Middle East allowed China this year, for the first time, to export more vehicles than it imported. Western fears about China's steel exports may fairly soon give way to another, deeper anxiety.

中国産の自動車ってどうなんですかね。



Businessweek:S&P 06年お勧め株式

2006-01-09 01:52:03 | 英語情報
businessweek05,年12月30日

年末になると、翌年の投資アドバイスについていろいろ記事がでますね。

年末に、損した株を売って税金対策をするのは米国も同じようです。

Tax-loss harvesting, とか tax sellingと呼ぶんですね。

Tax-loss harvesting, or tax selling, can help investors avoid taxes on some portfolio gains. Tax-loss harvesting is when an investor sells securities, usually at yearend, to realize portfolio losses, which are used to offset capital gains and lower tax liabilities.

横道にそれますが、CPAの試験勉強で習ったwash-sale のことが記事に出てきます。感動ですね。

The IRS has a wash-sale rule that prevents investors from taking a loss on stocks and then buying them back immediately.

And the U.S. government doesn't allow investors to claim a sale of a stock at a loss for tax purposes and then buy the same stock back within a 30-day window before or after the date the loss-sale occurred.

勉強したのは何年も前ですが、こんなルールでしたっけ。30-day window って、windowって何ですかね。レベル低くてスンません。

さて、年末に損した株を売って、上がりそうな株に買い換えることをこの記事は進めているわけですが、S&Pの五つ星株は、次の通り。

Here are the stocks that have 5-STARS rankings and are also members of S&P's Top Ten portfolio: Coach (COH ), Nabors Industries (NBR ), Wal-Mart (WMT ), PepsiCo (PEP ), Bank of America (BAC ), Covance (CVD ), St. Jude Medical (STJ ), Ingersoll-Rand (IR ), and Guitar Center (GTRC ). Any of these 5-STARS stocks could be candidates for purchase with funds raised from tax-loss selling.

コーチ、ネイバース(何の会社ですかね)、ウォルマート←これは去年も放置株として勧められてました,結局上がらないということでしょうか、ペプシ←これも去年勧められてたんですね。去年、このブログで紹介してますので参照してください。BOA,去年はシティでしたね、他。

まあ去年はS&Pの話ではなかったので比較しても意味ないかも知れませんが、お勧め株に2年連続で出てくるというのはウォルマートとペプシは長期低迷しているんですかね。


日本を滅ぼす経済学の錯覚

2006-01-09 01:09:50 | マクロ経済
『日本を滅ぼす経済学の錯覚』
堂免信義 光文社 050930初版 1刷

 実は6月に引越しをしまして忙しくて更新してませんでした。
おまけに職場も大きく変わり二重に大変で。

ようやく落ち着きました。落ちに落ちた読書量も復活させ
また少しずつ進めて行きたいと思います。

このブログもできて1年経ちました。
半年ブランクだったわけですが・・・。

さて、06年最初は、『経済学』。
なぜ、経済学か。

私は株を初めて2年になります。投資経験を積むにつれ、下げへの対処方法が最も大事だとの感じが強くなりました。ここ3ヶ月は誰でももうかる極端な上げ相場ですが、問題は下げに入ったときに、売るかホールドかの判断が難しい。売りタイミングが肝心。

これには,どうもマクロ状況がわかっていないとだめ。最近痛感しています。

もう一つの理由。

私は経済学部出身です。どちらかと言えば不真面目な。
サミュエルソンのテキストは買って読む位の熱心さを持ってましたが、
結局最後までよくわからず終いで。

そんなわけで、取り上げるのは本書。光文社。
これが、ペーパーバック仕様ではありますが中々読ませます。

 投資=貯蓄

この恒等式を経済学徒は最初に学ぶわけですが、
そこで大概は躓いてしまって先に進めません。
私がそうでした。

本書がスゴイのは、そこを徹底的に議論している点です。
いや、徹底的に議論しているというより、徹底的にこだわっている
と言い換えるべきですかね。

一読者として言わせてもらえば説明不足です。もっと徹底的に、もっといろんな角度から徹底して説明してほしいところです。

しかし、竹中大臣の昔の著書まで持ち出してきて、『著名な経済学者でも勘違いしている』などと書いているあたりは、本書の表題もそうですが、かなり野心的です。昔、小室直樹さんが、日本の経済学者はY=C+I が恒等式だという意味がわかっていないと著書で書かれてましたが、そういうことなんでしょうか。

ただ、著者は経済学の専門家ではなく素人だそうです。いいですね、この無謀とも言える構え。

説明不足と物足りなさを感じますが、まさにこんな本を待っていたという感じです。私は光文社のこのシリーズは喫茶店でお茶を飲んでいる間にさっさと読んでしまうことにしていますが、本書は数ヶ月たってもまだ前半でうろうろしています。

徹底的に付き合おうと思います。