4月9日赤坂REDシアターで、アーノルド・ウェスカー作「根っこ」をみた(地人会公演、演出:鵜山仁)。
英国北東部に住む夫婦(渡辺えり・金内喜久夫)のもとへ、ロンドンでウェイトレスをしている末娘ビーティ(占部房子)が
久しぶりに帰ってくる。まずは姉ジェニー夫婦(七瀬なつみ・宮川浩)の家へ。そして両親の家へ。二週間後には恋人ロニー
もこの地へやって来るらしい・・・。
作者は英国を代表する劇作家の一人で、2012年が生誕80年の年にあたり、英国では様々な公演が行われた由。
2011年秋からのナショナルシアターでの「調理場」は、連日超満員だったとか。
この作品は、その「調理場」を含む三部作の一作だという。
本が一冊もない家庭で育ったビーティはロンドンでロニーという青年に一目ぼれするが、彼は教養があり、共産主義者で、
彼女に圧倒的な影響を与える。彼女は久しぶりに帰郷したというのに、家族の前で、彼の口調で演説し続ける。
二週間後、いよいよ婚約者ロニーが来るという日、両親の家に一族が続々と集まって来る。ご馳走を並べ、ドレスアップ
した母。ところが帰宅した父は臨時雇いに降格されたとがっくりしている。それでも気を取り直してスーツに
着替える父。ところが・・・。
ヒロイン・ビーティが、恋人の言葉の受け売りで、穏やかな義兄につっかかってゆくさまは、実に見苦しく聞き苦しい。
その恋人の方はと言えば、彼女との付き合いに困難を感じていたのだった。
育った環境があまりに違うと、恋愛関係はやはり難しい、と陳腐な感慨を抱くしかない。
姉ジェニー役の七瀬なつみの田舎っぽいしゃべり方が、ほのぼのしていて感じがいい。
母役の渡辺えりも安定感のある的確な演技。主役の占部房子も熱演。
英国北東部に住む夫婦(渡辺えり・金内喜久夫)のもとへ、ロンドンでウェイトレスをしている末娘ビーティ(占部房子)が
久しぶりに帰ってくる。まずは姉ジェニー夫婦(七瀬なつみ・宮川浩)の家へ。そして両親の家へ。二週間後には恋人ロニー
もこの地へやって来るらしい・・・。
作者は英国を代表する劇作家の一人で、2012年が生誕80年の年にあたり、英国では様々な公演が行われた由。
2011年秋からのナショナルシアターでの「調理場」は、連日超満員だったとか。
この作品は、その「調理場」を含む三部作の一作だという。
本が一冊もない家庭で育ったビーティはロンドンでロニーという青年に一目ぼれするが、彼は教養があり、共産主義者で、
彼女に圧倒的な影響を与える。彼女は久しぶりに帰郷したというのに、家族の前で、彼の口調で演説し続ける。
二週間後、いよいよ婚約者ロニーが来るという日、両親の家に一族が続々と集まって来る。ご馳走を並べ、ドレスアップ
した母。ところが帰宅した父は臨時雇いに降格されたとがっくりしている。それでも気を取り直してスーツに
着替える父。ところが・・・。
ヒロイン・ビーティが、恋人の言葉の受け売りで、穏やかな義兄につっかかってゆくさまは、実に見苦しく聞き苦しい。
その恋人の方はと言えば、彼女との付き合いに困難を感じていたのだった。
育った環境があまりに違うと、恋愛関係はやはり難しい、と陳腐な感慨を抱くしかない。
姉ジェニー役の七瀬なつみの田舎っぽいしゃべり方が、ほのぼのしていて感じがいい。
母役の渡辺えりも安定感のある的確な演技。主役の占部房子も熱演。