4月28日紀伊國屋ホールで、井上ひさし作「小林一茶」をみた(演出:鵜山仁)。
江戸で起きた大金盗難事件。容疑者は俳諧師一茶。同心見習いの男はお吟味芝居を仕立て、自身が一茶を演じながら、彼をよく知る町の住人
たちの証言をつなぎ合わせていく。そこに浮かび上がってきたのは、俳諧を究めようともがき、一人の女性を命懸けで奪い合った一茶と
宿敵竹里(ちくり)の壮絶な生き様と事件の真相だった…。
一つの事件に焦点を当て、一茶の人と人生をあぶり出そうという一風変わった趣向の作品。
例によって歌と踊りが入るのには閉口した。
俳句が山盛りで楽しい。娯楽の少なかった江戸時代、何の道具もいらない俳句作りに多くの庶民が夢中になったというのも無理はない。
賭け事にまで発展した?というのには驚いた。
俳句についての作者の言葉がいい。「言葉はそのままではバラバラになっている。それを、5・7・5という決まりでもって重しを
かけて…」詩歌一般に言える表現だ。
お米役などの荘田由紀は今回紅一点。声が素晴らしい。所作もセリフ回しもさすがにうまい。
主役の和田正人はTVの朝ドラで人気急上昇の人らしいが、評者は初めてみた。その熱演ぶりと演技の確かさにびっくり。
竹里役の石井一孝はミュージカル畑の人だそうだが、この人もうまい。最近こういう器用な人が何人かいる。この人はその上色気がある。
江戸で起きた大金盗難事件。容疑者は俳諧師一茶。同心見習いの男はお吟味芝居を仕立て、自身が一茶を演じながら、彼をよく知る町の住人
たちの証言をつなぎ合わせていく。そこに浮かび上がってきたのは、俳諧を究めようともがき、一人の女性を命懸けで奪い合った一茶と
宿敵竹里(ちくり)の壮絶な生き様と事件の真相だった…。
一つの事件に焦点を当て、一茶の人と人生をあぶり出そうという一風変わった趣向の作品。
例によって歌と踊りが入るのには閉口した。
俳句が山盛りで楽しい。娯楽の少なかった江戸時代、何の道具もいらない俳句作りに多くの庶民が夢中になったというのも無理はない。
賭け事にまで発展した?というのには驚いた。
俳句についての作者の言葉がいい。「言葉はそのままではバラバラになっている。それを、5・7・5という決まりでもって重しを
かけて…」詩歌一般に言える表現だ。
お米役などの荘田由紀は今回紅一点。声が素晴らしい。所作もセリフ回しもさすがにうまい。
主役の和田正人はTVの朝ドラで人気急上昇の人らしいが、評者は初めてみた。その熱演ぶりと演技の確かさにびっくり。
竹里役の石井一孝はミュージカル畑の人だそうだが、この人もうまい。最近こういう器用な人が何人かいる。この人はその上色気がある。