今日は、昨年の観劇のまとめをしたいと思います。
2023年には31コの芝居を見ました。
その中から厳選に厳選して、11コにまで絞り込んだのが以下のものです。
例年通り、見た順に挙げていきます。
カッコ内は、特に光っていた役者さんです。
「対話」 D. ウィリアムソン作 俳優座公演 演出:森一 俳優座スタジオ
※ 文化圏の違いを強く感じさせる戯曲。何より言葉への信頼が厚い。加害者側も被害者側も、みな実に辛抱強く会話する。
その結果、新しい視座が開け、全員が、立場は違うが後悔と痛みを抱えていることが判明。それによって、忌まわしい事件による
各自の心の痛みが少しずつ癒されてゆく!役者が皆さん素晴らしい。やはり俳優座のレベルは高い。
「聖なる炎」 S. モーム作 演出:小笠原響 俳優座劇場
※ 非常によくできた戯曲。謎解きの要素もある。役者がみなうまいので、気持ち良くもらい泣きできた。
「ペリクリーズ」 シェイクスピア作 演劇集団円公演 演出:中屋敷法仁 シアターχ 翻訳:安西徹雄
※ 演出には違和感があったが、役者たちがみなうまい!さすが演劇集団円。
「金閣炎上」 水上勉作 劇団青年座公演 演出:宮田慶子 紀伊國屋ホール (魏涼子・石井淳・横堀悦夫)
※ 演出、役者陣、音楽、すべてよかった。三島由紀夫の「金閣寺」とはまた違った描き方が非常に興味深い。
「新ハムレット」 太宰治作 演出:五戸真理恵 パルコ劇場 (池田成志・木村達成)
※ 実に面白い。以前読んだ時はシェイクスピアの傑作を妊娠小説に変えたのを苦々しく思ったが、今回、太宰治を見直すきっかけを作ってくれた。
「桜の園」 チェーホフ作 ショーン・ホームズ演出 パルコ劇場 (八嶋智人・松尾貴史)
※ 評判通り、斬新な演出だった。ロパーヒン役の八嶋智人が、お得意の軽い身のこなしで意外と好演。
「三人姉妹」 チェーホフ作 大河内直子演出 自由劇場 (上演台本:広田敦郎) (保坂知寿・霧矢大夢・平体まひろ)
※ 実力派女優3人の競演は、期待通り素晴らしかった。これが決定版かも。
「My Boy Jack 」 デイヴィッド・ヘイグ作(原作:キップリング) 上村聡史演出 紀伊國屋サザンシアター (倉科カナ)
※ 忘れ難い舞台。役者がみな熱演。
「金夢島」 太陽劇団作 ムヌーシュキン演出 芸術劇場プレイハウス
※ フランス人ムヌーシュキンの主宰する劇団は、日本への愛、世界の文化への敬愛を伝えてくれる。観劇の喜びも、改めて感じさせる。
「検察側の証人」 アガサ・クリスティ作 高橋正徳演出 俳優座劇場 (采澤靖起)
※ 文句なしの最高傑作。だが、あと20年位、見ない方がいいかも。筋を忘れた頃に、また驚きたい。
だまされるのがこれほど快感だとは!人間って不思議なものだとつくづく思う。
「終わりよければすべてよし」 シェイクスピア作 鵜山仁演出 新国立劇場中劇場 (中嶋朋子・亀田佳明・岡本健一)
※ マイナーな戯曲が意外と面白いことがわかった。
*** *** ***
最優秀女優賞:倉科カナ(「My Boy Jack」 のエルシー役)
最優秀男優賞:池田成志(「新ハムレット」のポローニアス役)、采澤靖起(「検察側の証人」のレナード役)
昨年は、この他にも大勢の魅力的な役者さんたちと出会うことができました。
つたない文章を読んで下さった皆様にも、深く感謝申し上げます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
2023年には31コの芝居を見ました。
その中から厳選に厳選して、11コにまで絞り込んだのが以下のものです。
例年通り、見た順に挙げていきます。
カッコ内は、特に光っていた役者さんです。
「対話」 D. ウィリアムソン作 俳優座公演 演出:森一 俳優座スタジオ
※ 文化圏の違いを強く感じさせる戯曲。何より言葉への信頼が厚い。加害者側も被害者側も、みな実に辛抱強く会話する。
その結果、新しい視座が開け、全員が、立場は違うが後悔と痛みを抱えていることが判明。それによって、忌まわしい事件による
各自の心の痛みが少しずつ癒されてゆく!役者が皆さん素晴らしい。やはり俳優座のレベルは高い。
「聖なる炎」 S. モーム作 演出:小笠原響 俳優座劇場
※ 非常によくできた戯曲。謎解きの要素もある。役者がみなうまいので、気持ち良くもらい泣きできた。
「ペリクリーズ」 シェイクスピア作 演劇集団円公演 演出:中屋敷法仁 シアターχ 翻訳:安西徹雄
※ 演出には違和感があったが、役者たちがみなうまい!さすが演劇集団円。
「金閣炎上」 水上勉作 劇団青年座公演 演出:宮田慶子 紀伊國屋ホール (魏涼子・石井淳・横堀悦夫)
※ 演出、役者陣、音楽、すべてよかった。三島由紀夫の「金閣寺」とはまた違った描き方が非常に興味深い。
「新ハムレット」 太宰治作 演出:五戸真理恵 パルコ劇場 (池田成志・木村達成)
※ 実に面白い。以前読んだ時はシェイクスピアの傑作を妊娠小説に変えたのを苦々しく思ったが、今回、太宰治を見直すきっかけを作ってくれた。
「桜の園」 チェーホフ作 ショーン・ホームズ演出 パルコ劇場 (八嶋智人・松尾貴史)
※ 評判通り、斬新な演出だった。ロパーヒン役の八嶋智人が、お得意の軽い身のこなしで意外と好演。
「三人姉妹」 チェーホフ作 大河内直子演出 自由劇場 (上演台本:広田敦郎) (保坂知寿・霧矢大夢・平体まひろ)
※ 実力派女優3人の競演は、期待通り素晴らしかった。これが決定版かも。
「My Boy Jack 」 デイヴィッド・ヘイグ作(原作:キップリング) 上村聡史演出 紀伊國屋サザンシアター (倉科カナ)
※ 忘れ難い舞台。役者がみな熱演。
「金夢島」 太陽劇団作 ムヌーシュキン演出 芸術劇場プレイハウス
※ フランス人ムヌーシュキンの主宰する劇団は、日本への愛、世界の文化への敬愛を伝えてくれる。観劇の喜びも、改めて感じさせる。
「検察側の証人」 アガサ・クリスティ作 高橋正徳演出 俳優座劇場 (采澤靖起)
※ 文句なしの最高傑作。だが、あと20年位、見ない方がいいかも。筋を忘れた頃に、また驚きたい。
だまされるのがこれほど快感だとは!人間って不思議なものだとつくづく思う。
「終わりよければすべてよし」 シェイクスピア作 鵜山仁演出 新国立劇場中劇場 (中嶋朋子・亀田佳明・岡本健一)
※ マイナーな戯曲が意外と面白いことがわかった。
*** *** ***
最優秀女優賞:倉科カナ(「My Boy Jack」 のエルシー役)
最優秀男優賞:池田成志(「新ハムレット」のポローニアス役)、采澤靖起(「検察側の証人」のレナード役)
昨年は、この他にも大勢の魅力的な役者さんたちと出会うことができました。
つたない文章を読んで下さった皆様にも、深く感謝申し上げます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。