ロビンの観劇日記

芝居やオペラの感想を書いています。シェイクスピアが何より好きです💖

ミュージカル「スリル・ミー」

2013-04-06 16:53:53 | ミュージカル
3月15日天王洲 銀河劇場で、ミュージカル「スリル・ミー」をみた(原作・脚本・音楽:ステファン・ドルギノフ、
演出:栗山民也)。

この日は小西遼生と良知真次の組み合わせ。

刑務所での囚人の仮釈放審議委員会。審議官に問われ、「私」(良知真治)は34年前に犯した罪を語り始める。「私」と
「彼」(小西遼生)はなぜ子供を殺したのか。二人に何が起きたのか・・。ニーチェを崇拝する「彼」は、犯罪によってしか
自分を満たせず、「私」はそんな「彼」を愛するがゆえに、求められるまま犯罪に手を貸してゆく。より深い束縛を求める
二人は、互いの要求すべてに応えるという契約書を作る。裏切りが許されない二人の犯罪は次第にエスカレートしていき・・。

1920年代に実際に起きた事件をもとにした「少年二人の究極の愛の物語」だというが。

愛は「私」の側にしかない。「彼」は友人の愛を利用して自分の欲望を満たそうと企むだけ。親の愛が弟にのみ注がれてきた
ため彼の心は憎しみで一杯なのだ。

ミュージカルとは言いながら、普通のセリフも多いし、特に歌である必然性も感じられない。それに二人とも特に歌が
うまいわけでもない。ただピアノ(朴勝哲)はうまかった。

最後に二人の関係が劇的に逆転するところが面白い。

遥か昔、少女マンガで一世を風靡したボーイズラブの世界を懐かしく思い出した。
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