あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

滑川のつらら

2023-02-04 01:26:51 | 山登り・里山歩き
 ほぼ1年ぶり(11か月)山ばーばが集まりました。場所は、先日偵察してきた滑川渓谷。水曜日、太極拳の帰りにもう一度偵察してくるからね、と伝えて、行ってみたところ
 
 相変わらずの雪景色。でも、前の偵察から6日たっていて、ここは渓谷入り口まで200mの地点です。(前回は入り口まで800mの地点)それだけ雪は溶けていたということです。ラインで写真を送って
 土、日なら駐車場まで行けそうだけど、どうしますか?
 週末はだめ、木、金ならいけます。
 少し歩くけどいいですか?
 OKよ。
 寒いけどお昼はどうする?さすがにおにぎりは食べる場所がない・・・
 どこかで食べて行きましょう。
 
 偵察したその夜連絡して即決、翌日には実行、とまあ、こういうことは話が早いです。何しろ冬の短い愛媛では、このタイミングを逃したら来年まで見られない景色ですから。
 
 翌日、木曜日、早めのお昼を食べて出発です。3人で外食するのも11か月ぶり。3人ともそれぞれ入院したり新型コロナにかかったりで、そろって行動することができませんでした。 本来は各自現地集合が原則ですが(高齢者なので人を乗せて運転はしたくない)今回は「なめがわ清流の森」に車を置いて私の車で行きました。
 上の写真の場所は1日でかなり溶けていました。雪がシャーベット状になっている道端に、滑りながら車を止め靴に滑り止めをつけて歩きだしました。去年よりも雪が多いからつららもきっと大きいにちがいない、と期待していったのですが
 
 あらら、
 
 思った以上につららが小さかったのです。
 


 
 最初の見どころ。大きくえぐれた岩の下にもぐって内側からつららを眺められる場所ですが、ちょっと迫力に欠けるかな。 去年はこんな感じでした

 
 去年はうっすら氷が張っていたところも溶けて水量が多かったです。


 
 けど、流れる水と、ところどころに見られるつららもいいんじゃない? 何よりこのすがすがしい空気。
 
 
 


 
 そして、三人で歩くと、それぞれ違った感想や気づきがあって、また新たな目で景色を見直したりしました。
 例えば、竜の腹と名付けられた岩。

 
 手前の上の方に竜の角らしいものがあり、あれが頭なんねと言われて、初めて頭があったのかと気が付きました。体はずうっと遠くまで長く長く伸びています。三人でしげしげと眺めました。こうまで長かったとは! 何回もここに来たのに、初めて気が付いたのです。
 地質の違った層が幾重にも積み重なり、地層の勉強にはもってこいの岩でした。大昔、ここはどんな地形だったのだろう。上の方の礫岩層には小石がまじっており、よく探したら貝なんかが混じっているのではないかと思えました。実際そうだったらおもしろいのに。
 というのも、この渓谷のすぐそばの集落は「海上ーかいしょ」というところです。もとは海だったことを思わせる名前だと思いませんか。 岩陰には縄文人が暮らしていたりしてー
 太古の景色に思いを馳せました。
 
 
 やがて、去年凍った道に阻まれて行くことのできなかった奥の滝に到着しました。去年は、右にせり出したカーブ、ほんの2メートルほどが歩けなかったのです。それに比べると、今年はまだ暖かいのかも。渓谷に入って、 時間にして30分ほどの所でした。
 
 
 渓谷はここで行き止まりです。

 巨大な岩に囲まれた空間。 小さな滝が流れ落ちています。
 
 
 岩の上には森が広がっています。きっと土の層は薄いだろうに、木々はよく頑張っているなと思いました。

 
 帰り道、ここのつららはちょっと危険。頭の真上に落ちてきそうで、大急ぎで通りました。

 すでに大きなつららがおちて折り重なっていました。

 
 びらびらのついたかんざしのように美しいつらら。



 
 この日の朝、娘に言われたのです。 「今日はマヤ暦の大みそかなんだって。大みそかは新しい年につながる日だから、一年間の良かったことだけを思い出して、前向きな気持ちで新しい年を迎えるんだって。だから、今年あったよかったことを思い出すといいよ。」と。
 言われるまでもなく、この景色の中で嫌なことなど思い出すもんですか。初めて冬にここに来た友人たちは大喜びだし、来てよかったなと思いました。そして、去年一年を振り返ってみると、唐岬の滝に始まって、孫たちと、あるいは一人で、たくさん山歩きをして、友人と京都へ行って・・・元気でいろいろなところへ行けたことを感謝したのでした。
 
コメント (4)
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