あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

キュウリのハウス栽培

2007-12-21 00:01:17 | 植物

 我が家はキュウリ栽培農家です。 わたしもキュウリの収穫を手伝っています。

 朝、ハウスの中にはいると、気温は18度前後、湿度は85パーセントから99パーセントもあります。 めがねがさあーっと曇ります。 

 向こうまで見るとこんな感じ。 今のところキュウリは元気です。 今のところというのは、キュウリがたくさんできだすとだんだん木が弱ってきたり、病気になったりするのです。 なぜかキュウリを、「木」と言っています。

 空へ向かって競争するように伸びています。

 キュウリの花。 よく見るととてもかわいいです。

 やがて花の元に小さなキュウリがつきます。

 小さなキュウリといえば、忘れられない思い出があります。 
 わたしが小学6年生の時、家庭科でサンドイッチを作ったのですが、そのときのキュウリがとても小さかったのです。 それもそのはず、サンドイッチ作りは3学期に行われました。 担任の先生は男の先生で、ふだんは家庭科も担任の先生が教えてくれていたのですが、そのときは女の先生がいっしょでした。 そしてその先生が言われるには、「今は冬で、キュウリがどこにも売ってないのです。 少ししかありませんがしかたがないのでこれで作ります。」
 キュウリは、15センチくらいの本当に小さなものでした。 教科書にキュウリを使っているから無理をして準備してくれたのだと思いますが、教師になって考えたことは、あのサンドイッチ作りは夏頃学習する教材だったのではないかということ。 どうして3学期にしたのかは疑問です。 先生はいったいどこであのキュウリを手に入れたのでしょう。 べつにキュウリでなくてもよかったんじゃないかと思いますがね。
  
 今だといつでもキュウリは手に入ります。 そしてサンドイッチ作りの授業は3学期も終わり頃、卒業のお祝いの会食のためにすることが多いです。 

 そのハウス栽培が今、ピンチです。 11月末から1ヶ月足らずの間に、暖房機用の重油の見積もりが3回訂正されて送られてきました。 もちろん原油高のためです。  農産物には、生産コストの概念がありません。 キュウリの価格は、市場での需要と供給の関係で決まります。 これっておかしいんじゃない?と夫に言ってみてもしょうがないのですが。 
 

 重油が高くても赤字にはならないと思いますが、生活できるほどの利益があがるんだろうか? 温室みかんは採算がとれずすでに栽培をやめているそうです。 キュウリ農家の中には、暖房費の少ないトマトなどへ切り替えたところもあるらしいです。
子どもの頃サンドイッチの材料が手に入りにくかったのは不便と言えば不便だったのでしょうが、冬にキュウリがなくても、トマトがなくても、いちごがなくても十分暮らしていけたことを考えると、いつでも何でも手に入る現代は、ずいぶん贅沢なものだと思います。 地球規模で考えたとき、 暖房してまで欲しいものを欲しいときに手に入れるような生活は改めていかなければならないのではないかと思いますが、うちはそれで生活しているわけですから、なかなか複雑な心境なのですよ。 
 とりあえず、すきま風を防ぐためにビニールを貼り直し、すこしでも暖房費を節約しているところです。

コメント (2)
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