goo

ワイルド・ギース


監督 アンドリュー・V・マクラグレン
出演 リチャード・バートン、ロジャー・ムーア、リチャード・ハリス

 なにか事を成すのに、一芸に秀でたプロが集まって、困難な仕事を成す。こういう話はエンタティメント映画の定番かつ王道。「七人の侍」「プロフッショナル」「ナバロンの要塞」などなど、いずれも大変に面白い映画だ。本作もその手の映画である。
 こういう映画は、3度楽しめる。メンバーがそろうまで。メンバーがそろってからの準備段階。そして実行。本作はそのいずれの段階でもムダのない展開、てきぱきとしたストーリー、的確なキャラクターの表現、映画として上質なモノに仕上がっている。
 元傭兵のフォークナー大佐が投資家マターソン卿から仕事を依頼された。アフリカの銅鉱山の利権がらみで、クーデターで失脚囚われの身になっているアフリカ某国の元大統領を救出してほしい。その国はいまは独裁政権が牛耳っている。
 フォークナーは昔の傭兵仲間を誘い、兵を募集して、50人の部隊を編成して、くだんのアフリカ某国にパラシュートで降下。敵基地に侵入、なんとか元大統領を救出。病人の元大統領を背負い、わずか50人で敵だらけのアフリカを行く。
 平安な生活よりも、好んで戦場へと行く男たち。男というものは不思議でどうしようもない生き物であることか。
 大佐が最初に声をかけた作戦参謀レイファーは、子供と二人暮らし。子供は父親と過ごすクリスマス休暇をとても楽しみにしている。
 兵の訓練を担当したサンディ曹長はベテランの下士官だが、今は引退してバラをいじりながら妻と平穏な生活。妻は大佐を見ると実にイヤな顔をする。
 二人は結局、大佐の誘いに応じて戦場に行く。映画では具体的な描写はないが、ようするに彼らは戦うことが好きなんだ。
 こういう具合に戦うことが好き、また金目当て、また故郷のアフリカに帰りたい。こうして集まった傭兵たち。作戦が終わったら50人が11人になっていた。映画のラスト、大佐はレイファーの子供に会う。お父さんの話をするために。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )