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とつぜん対談 第74回 タバコとの対談

 きょうの対談相手は大変にセクシーな方です。非常に魅力的な方です。ですから、このお方と一度お近づきになって、ワリない仲となると、身体にドクです。これはイカン別れようと思ってもなかなか別れられません。それほど魅力的です。ですから殿方にファンが多いのですが、ご婦人でもこの方と交際されている方もおられます。

雫石
 こんにちは。久しぶり。

タバコ
 久しぶりね。元気してた。

雫石
 はい。

タバコ
 そ。良かったね。プファ。

雫石
 ケホケホ。こっちに煙出すなよ。

タバコ
 あら、そう。あんたは昔あたしとつきあってんたじゃない。

雫石
 あんたとつきあってて、別れた人のほうが、あんたのまくケムはよけいに煙たいんよ。

タバコ
 そうかしら。あたし、ケムを出す一方だからわかんないわ。あんたも昔はあたしに首ったけだったじゃないのよ。

雫石
 確かにあんたはイイオンナだった。どこに行くにもついてきてくれた。つらい時もうれしい時も、ぼくを慰めてくれた。

タバコ
 そうよ。あたし、ずっと一生あんたに添いとげるつもりだったのよ。あんたはどうなのよ。

雫石
 ううう。

タバコ
 どうなんよ。

雫石 
 じつは、あんたとは早く手を切りたかった。でもできなかった。ズブズブといけない関係を続けてしまった。

タバコ
 あたしは情の深いオンナよ。いちどつかんだオトコは絶対に離さないわ。

雫石
 そやな。ぼくもあんたの魅力のトリコになってたな。一日中煙はいてた。

タバコ
 あたしのトリコになる快楽を覚えるとあたしから逃れられないわ。

雫石
 でも、ぼくはあんたと別れた。

タバコ
 そうね。どうやってあたしを捨てたの。

雫石
 結婚したからさ。過去の精算をしたのさ。それに新婚旅行にあんたを連れて行くわけにはいかん。ぼくたちの新婚旅行はアメリカ西海岸だった。飛行機の座席は禁煙席だった。当時のアメリカであんたとつき合う場所は少なかった。それがきっかけさ。

タバコ
 ふうん。で、もうあたしに未練はない。

雫石 
 ないね。

タバコ
 しかたないわね。奥さん、大切にね。

雫石
 あんたはこれからどうする。

タバコ
 あたしがいいってオトコがまだまだいるのよ。

雫石
 あんたはものすごく魅力的だけど、ドクなんだな。

タバコ
 そうよあたしはドクよ。いやなら、あんたみたいに、あたしと別れればいいわ。あたしはいつだって別れてあげるわよ。

雫石
 ほんとは自分と別れるのは難しいと自信があるんだろ。

タバコ
 どっかしら。なんならまた昔のよりを戻さない。プッファー。

雫石
 ケホケホ。ゴホゴホ。いやだ。

タバコ 
 そ、じゃあね。 
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