風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

運動会

2010年09月21日 | 雑感
一昨日くらいから暑さがぶり返しました。
今年の暑さはどうも粘ります。
日曜日には娘の運動会で、始まる頃は曇り空だったのですが、日が照ると見物人が日陰を求めて大移動です。
何度も何度もグラウンドに出ては練習どおりの踊りやらかけっこやらをする園児たちもかわいそうでしたが、
それを見ている爺様婆様もかわいそうでした。

昼食時に娘の顔を見ますと真っ赤に上気して、最初は冷たいお茶だけを飲んで食欲もなさそうでした。
少し落ち着いたらおにぎりを3個食べましたが。
今年の夏は危険な夏です。

ところで、ぼくも障害物競走に娘と一緒に出ました。

集合場所に並んでいる娘の横に行き、昔の日本兵がかぶっていたような首を覆う形をした水色の帽子をかぶった娘の頭を、ポンと叩きました。
びっくりした顔を見上げた娘の顔に満面の笑みが広がります。
初めての運動会で、しかも炎天下で、いろいろな緊張やら集中で疲れ果てて顔は上気しています。
しゃがんでいた彼女はピョンと立ち上がり、ぼくの手を握ります。
ぼくは彼女を抱っこして「頑張って走るんだぞ」と言いますと、彼女は照れたのかぼくの頬をグーで叩きます。
彼女なりに緊張と心細さと闘っていたのでしょう、それからは娘はベタベタに甘えてきます。

いよいよ彼女の組の障害競走です。
それでも娘はぼくの膝に乗ったり、両手を掴んで踊ってみたり、彼女はよその状況には一切関心を失っています。
なんて至福のときなんだろうとぼくは思います。
そして順番が来て、スタートラインに立ちます。

ホイッスルが鳴って、ぼくらは手をつないで駆け出します。
玉を二人でコースの中間のラインまで転がします。
順調に一位です。
次は障害物です。
走りながら「ジャンプ!」と言いますと、娘は見事にジャンプします。
次の障害物も、足を緩めることなくぼくらはジャンプします。
後はあるものをあるところに運んで一位で終了でした。

あっという間に終了してしまいましたが、ぼくにとってはいろいろな意味で濃密な時間でした。

後で聞いたところ、娘はその朝には何も食べていなかったそうです。
体力的にも暑さ的にも厳しかっただろうと思うのですが、そういう生理的な苦痛を超えて彼女はとにかく懸命でした。
二人で走っている間は、まったく時間を感じることができず、だたただ瞬間がありました。
そのあたりは上手く言えません。

娘は年少組です。
年中組、年長組となるにつれて、走るフォームも様になってきます。
なんにせよ、幼稚園児の運動会のすばらしさは、その底なしの無邪気さです。
誰かとの勝ち負けにこだわるわけでもありません。
観客に媚を売るわけでもありません。
目の前にあるやるべきことを全身でやるだけという尊い運動会です。

ま、他にもいろいろ感じたことはあるのですが、このくらいで。