風に吹かれすぎて

今日はどんな風が吹いているのでしょうか

子猫

2009年11月29日 | 雑感
木枯らしという感じの風が吹く一日でした。
例年より紅葉の色づき具合が濃いように思います。

店の裏に子猫が住み着きました。
ぼくはその姿をまだ見ていないのですが、スタッフによると、真っ黒な子猫だそうです。
ミルクと焼き鳥をコンビニで買って、皿に盛って置いておくと次の日にはきれいさっぱりなくなっています。

昔東京にいたころ、野良猫をアパートの部屋に住まわせました。
ある日その猫がぼくのベッドの中でいきなり出産しました。
ある朝目が覚め、布団をめくると、ぼくの右腕のすぐ横で片目の潰れた子猫と健常な子猫が二匹もぞもぞ動いていました。

丁度そのころ数日後に引越しをする予定で、厄介なことになったなと思いました。
引越し当日、荷物を運び出します。
親猫はパニックになり、まず健常な子猫をくわえ、窓から飛び出しました。
すぐに戻ってきて、片目の潰れたむくむくした真っ黒な毛に覆われている子猫をくわえて、窓からどこかへ消えました。
引越しの最中ということもあり、どこに消えたのかを詮索する余裕もありませんでした。

引越しが完了して数日後、どうにもこうにも猫たちが気になり、昔のアパートを見に行きました。
一階に住んでいましたが、小さなベランダみたいなのが張り出していました。
その下に子猫たちは住んでいました。
呼びかけても警戒して逃げてしまいました。
胸が張り裂けそうになるというのはこういうときなのでしょう。
近所のコンビニに行って、猫用の缶詰とカリカリを買ってきて、そこに置いてきました。
後ろ髪が引かれたのは言うまでもありません。

その頃ある女性と別れ、出張の多い仕事に就き始めました。
猫の家族に向ける情と気力に欠けました。
なぜか健常に生まれた子猫のことは記憶からすっぽり抜け落ちています。
片目が膿みたいなものに覆われた、むくむくした真っ黒な毛に覆われた子猫の姿ばかりが目に焼きついています。