鳥キチ日記

北海道・十勝で海鳥・海獣を中心に野生生物の調査や執筆、撮影、ガイド等を行っています。

140201 東十勝ロングトレイル

2014-02-04 22:14:36 | ゼニガタアザラシ・海獣
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All Photos by Chishima, J.
海岸に打ち上がった氷 以下すべて 2014年2月 北海道中川郡豊頃町)


 「東十勝ロングトレイル海のルート 雪原スキーと野鳥観察ツアー」(東十勝ロングトレイル事務局主催)にガイドとして呼んでいただき、行って参りました。8時20分、30名以上の参加者を乗せて帯広を出発したバスが目的地の豊北海岸を目指す間、十勝川の鳥を中心に、エピソードを交えながらお話しさせていただきました。到着直前、500羽前後のベニヒワが時折襲来するハイイロチュウヒに乱舞する姿に圧倒されました。
 豊北海岸に着いて、ここから約3,5km離れた十勝川河口を目指します。例年ですとほとんどの方がスキーで雪上やトイトッキ沼の氷上を駆け、私は歩きで河口を目指す少数の方と一緒に行くのですが、今年は雪が少なく、数日前の暖気で沼の氷も緩んでいて危険ということで大部分のお客さんが徒歩で河口へ向かいました。鳥がほとんど出ず、キツネの足跡や河口から流れ出て打ち上がった氷を観察しながらの道中でした。氷は例年より少なめで、大きいのは砂で汚れていましたが、波打ち際に漂着したごく小さな新しい氷が陽を受けて輝き、宝石のようでした。河口では氷縁にいた6頭のゴマフアザラシをじっくり観察でき、ここぞとばかりにアザラシについて語り、アザラシを齧っておいて良かったと心から思いました。そうしている内にオジロワシの幼鳥が頭上を旋回し、皆で集合写真を撮って復路へ。体もすっかり冷え切って戻った始点で、地元有志の方々の努力の賜物である「屋外ストーブ」に当たりながら熱々の豚汁を頂き、生き返った心地でした。
 その後は近くの漁港でクロガモ等の海鳥を観察し、沖合の海鳥の魅力もちゃっかり宣伝し、「十勝の海の動物たち」も何冊かお買い上げいただきました。ありがたいことです。豊頃市街でスイーツめぐりの後、まっすぐ帯広へ戻る予定でしたが、鳥の出がイマイチだったのでやや回り道をしてみたところ、オオワシ、オジロワシが待っていてくれ(?)、盛況のうちに終えることができました。
 参加いただいた皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。


ベニヒワ
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海岸の祠とトーチカ跡
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(2014年2月1日   千嶋 淳)


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