All Photos by Chishima, J.
(雪の中のオジロワシ幼鳥 以下すべて 2015年1月 北海道十勝川中流域)
先週末の17日、一部区間では荒天のため18日に実施したワシ調査の集計が終わりました。NPO法人日本野鳥の会十勝支部、浦幌野鳥倶楽部が担当した十勝地方の10区間では、オオワシ成鳥27羽・幼鳥12羽、オジロワシ成鳥17羽・幼鳥15羽の計71羽が記録されました。前回(12月21日)より19羽少ないものの、吹雪での視界不良による見落としを考慮すれば良いデータが取れたかと思います。
私の担当した十勝川中流域は朝から雪が降り続き、一時は視界が200mを切る悪条件。晴れの予報が出ている翌日への延期も考えましたが、土日は河川敷の除雪がされないので入れない可能性もあることを鑑み、愛車パジェロイオの機動力を信じながら決行しました。
千代田新水路周辺を中心にオオワシ16羽、オジロワシ12羽の計28羽の海ワシ類を確認できました。視界不良による見落としも相当あると思われる中、この時期にこれだけの数が十勝川中流域に残っているとは少々意外でした。例年、年明け以降はサケを食べ尽くしたワシが各地へ分散して、確認数は激減するからです。サケの遡上量が多かったことが効いている可能性があります。
十勝川中流域に依然として4割のワシが集中する一方、広尾海岸部や足寄・陸別の山間部等への分散傾向も顕著になってきました。
オジロワシ成鳥がオオワシ成鳥より少なめになっていますが、餌のある場所に集中するオオワシに対してオジロワシの特に成鳥はつがいや個体単位で分散し、戸蔦別川(14日の観察会でも出現)などより上流・内陸部(=未調査区間)にも分布する傾向を反映しているのかもしれません。
荒天の下で調査を担当された皆様、どうもお疲れ様でした。
護岸上の流木に止まるオオワシ
(2015年1月21日 千嶋 淳)
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