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鳥キチ日記

北海道・十勝で海鳥・海獣を中心に野生生物の調査や執筆、撮影、ガイドを行っていた千嶋淳(2018年没)の記録

150608 霧多布沖

2015-07-16 09:26:41 | 海鳥

All Photos by Chishima, J.
ベタ凪の青い海 以下すべて 2015年6月 北海道厚岸郡浜中町霧多布沖)


 NPO法人エトピリカ基金の調査で、霧多布沖に出ました。残念ながら海鳥は少なめ。種類は一通り出てエトピリカやエトロフウミスズメも確認できたのですが、とにかく群れがおらず、少数が散発的に現れるだけ。特にミズナギドリ類。数年前までこの時期に見られたハイイロミズナギドリなどの大群はどこに行ってしまったのでしょう。
 一方で従来は7月以降に現れていたカンムリウミスズメが2羽観察されたり、7~9月に多いクロアシアホウドリが多く出たりしました。カンムリウミスズメは去年も5月下旬に十勝沖で確認しています。どうもこの2、3年で道東太平洋の海が変わりつつあるのではないかと、仲間たちとは話しています。
 稀に見るベタ凪の海は、時に白い雲を映しながらたいへん綺麗でした。

確認種:ドバト シロエリオオハム コアホウドリ クロアシアホウドリ フルマカモメ ハイイロミズナギドリ ハシボソミズナギドリ ヒメウ ウミウ アマツバメ アカエリヒレアシシギ ハイイロヒレアシシギ ミツユビカモメ ウミネコ オオセグロカモメ クロトウゾクカモメ ハシブトウミガラス ケイマフリ ウミスズメ カンムリウミスズメ エトロフウミスズメ ウトウ エトピリカ ハシボソガラス ハシブトガラス 海獣類:ミンククジラ イシイルカ キタオットセイ ゼニガタアザラシ


ウトウ(夏羽)


(2015年6月9日   千嶋 淳)

150516 博物館講座「発見!十勝沖の海鳥たち」

2015-06-27 16:44:59 | 海鳥


 帯広百年記念館での博物館講座「発見!十勝沖の海鳥たち」、無事(?)終了。マイナーな海鳥だし、10人も入れば良いと思っていたら、椅子を追加するほど多くの人に入っていただき感謝感激。緊張で脳も舌もガチガチでしたが、十勝沖の魅力を少しでもお伝えできたなら幸いです。

(2015年5月16日   千嶋 淳)

 16日の博物館講座の記事が、今日の道新十勝面に掲載されていました。約80名も来て下さったのね~。そりゃ緊張するわ。記事を拝見すると、伝えたかったことは概ね伝わったようです。十勝沖の海鳥・海獣たちの価値を、多くの地元の方々に知っていただければ幸いです。
 このような貴重な機会を設けていただいた帯広百年記念館の皆さん、記事にしていただいた北海道新聞さんには改めて深く感謝いたします。もちろん会場に足を運んで下さった多くの方々にも。

(2015年5月19日   千嶋 淳)

150508 霧多布小ワークショップ

2015-06-19 17:24:59 | 海鳥


沖合の海鳥・海獣についての授業 2015年5月 北海道厚岸郡浜中町 撮影:青木 則幸)


 NPO法人エトピリカ基金の活動で、霧多布小学校6年生対象の海鳥ワークショップに参加して来ました。片岡理事長によるエトピリカ、ケイマフリの説明後に、沖合の海鳥や海獣について写真で紹介させていただきました。

 座学の後はエトピリカ、ケイマフリのデコイの色塗り。個人情報の問題もあって写真をアップできないのが残念ですが、色塗りをする子どもたちの真剣な眼差しには毎年、「今年も頑張らねば」と気を引き締められます。


オオソリハシシギ
2015年5月 北海道厚岸郡浜中町 撮影:千嶋 淳
現地入りした前日の夕方、酒を買いに行ったついでに浜を覗いたらいた。


(2015年5月8日   千嶋 淳)

浦幌町のエトピリカ標本

2015-02-23 15:27:38 | 海鳥

 昨年7月に浦幌町の海岸に漂着してその後落鳥したエトピリカが、標本となって地元に戻って来ました。落鳥したのは残念だけれど、地域の海にこんな鳥がいることを多くの人に知っていただけたらと思います。専門機関への搬送や地元への譲り受けに際して、少しだけお手伝いさせていただきました。


141226 歯舞パノラマクルーズ

2015-01-22 15:52:38 | 海鳥

All Photos by Chishima, J.
ウミバト 以下すべて 2014年12月 北海道根室市)

 1泊2日の道東出張のついでに、一緒にお仕事させていただいた關野さんと歯舞漁協のパノラマクルーズに乗船してきました。
 やや波風があり、時折飛沫を被ることはあったものの船が大きいので、納沙布岬や歯舞群島を背に快適な海鳥観察を楽しめました。ウミスズメやケイマフリにくわえ、ウミバトも5~6羽観察できました。冒頭写真のような頭部や体上面の黒っぽい個体が多く、かなり近付かないとケイマフリとの識別は難しかったです。黒っぽい個体は総じて雨覆の白色部も不明瞭か、ほとんどありませんでした。陸からしか見る手段のなかった頃には、おそらく見逃していたでしょう。国内でこれほど簡単に、かつ近距離でウミバトを観察できる時代が来るとは、かつては想像もできませんでした。


ウミバト
冒頭写真と同一個体。雨覆は大雨覆1枚の羽先が白く、小、中雨覆の一部の羽先が淡褐色なだけ。



 道東探鳥の際にはおすすめのクルーズです。案内してくれる船頭さん方のトークも面白いです。

観察種:スズガモ シノリガモ クロガモ コオリガモ ミミカイツブリ アビ シロエリオオハム ヒメウ ユリカモメ カモメ ワシカモメ シロカモメ オオセグロカモメ ウミバト ケイマフリ ウミスズメ トビ オジロワシ オオワシ ハシボソガラス ハシブトガラス ハクセキレイ


ウミスズメ



(2014年12月27日   千嶋 淳)