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トッポパパの日本気まぐれ紹介、 その175 『兼六園』 その3

2017年01月20日 | トッポパパのディスカバー・ジャパン
歴代藩主に受け継がれ、それぞれの時代や好みを反映して造られた兼六園ですが、ひとつの一貫した作庭思想があります。
それが『神仙思想』です。



こちらの写真のほうが『蓬莱島』がわかりやすいと思います。
兼六園の場合は、霞ヶ池を大海として、『蓬莱島』が浮かぶ島、『神仙島』です。
『神仙思想』は中国から伝わった考え方で、『史記』によると、遠い海のかなたに三つの神山があり、ここには神仙人が住み、不老不死の霊薬があって、この薬を飲むと未来永劫の繁栄が約束されるという。
この『神仙島』を庭に移し、不老不死と永遠の繁栄を願って作庭されたのが、神仙思想による庭園であると説明されています。



2008年の雪の日に『唐崎松』を少し離れて撮った写真です。



『明治紀念之標(めいじきねんのひょう)』です。
1880年(明治13年)に建てられた、身長5.5mの日本最古の銅像で、西南の役で戦死した郷土軍人の霊を祀り記念するために建てられました。



中央の日本武尊(やまとたけるのみこと)像の両脇に植えられた赤松は『手向松(たむけまつ)』と呼ばれ、当時、京都の東西両本願寺の門跡から移されたものです。



曲水・辰巳用水(きょくすい・たつみようすい)の雪被りの写真です。
辰巳用水は兼六園が造営される以前、1631年寛永8年の大火の翌年、3代藩主前田利常が、金沢城の防火用水として築造を命じたものです。



雪の写真もまた、違った趣があります。
小立野台地にある兼六園へは、犀川の上流約10kmから引いている辰巳用水が利用されてます。



兼六園の美を演出しているのは、辰巳用水の水路(曲水)です。
現在は、辰巳用水の途中で、地下に「兼六園専用管」を敷設し、そこから水を引いているそうです。



辰巳用水は、金沢城から10キロ離れた犀川上流で取水し、兼六園を通り低い場所へ落ちた水を逆サイフォンの原理で引き上げ、有事の場合は金沢城のお堀まで流す設計です。



『瓢池』の日本最古の噴水です。
藩政末期、金沢城内の二ノ丸に水を引くため試作されたものと伝えられています。噴水より高い位置にある霞ヶ池を水源とし、池の水面との高低差を利用した自然の水圧で吹き上がっています。
水の高さは通常約3.5mあり、霞ヶ池の水位の変化によって変わります。



金沢城の向かい側の瓢池とその周辺を『蓮池庭(れんちてい)』と呼んでいます。
兼六園の作庭は、このあたりから始まったと言われています。



続く...................................................。

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