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海外の都市の紹介、 その81の3 『エジプト』

2010年07月25日 | 海外の都市の紹介
スフィンクスはカフラー王のピラミッドをまるで守っているかのように真東を睨んだまま控えています。
全長57m、高さ20mあります。



ギザの3つのピラミッドとスフィンクスの位置関係は、3つのピラミッドを結んだ線と直角三角形を作る位置にあるそうです。
カフラー王のピラミッドはエジプトのピラミッドの中でも最も典型的な上神殿、参道、下神殿、そして波止場でピラミッド・コンプレックスを形成しています。



古代近東の多くの文明においてライオンをモチーフにした図像表現は太陽の象徴とされていて、同時に王権の原型としてもよく考えられています。
人面獣身で有名なスフィンクスは、アラビア語でアブル・ホール(畏怖の父)といい、ファラオや神を守る聖獣とされています。

鼻が崩れてなくなっているのは、ナポレオンがギザに侵攻した時、埋もれていたスフィンクスを試射の的にしたためだと言われてきましたが、それ以前から鼻はなくなっていたようです。
それ以前に異教徒、アラブ人の侵入により鼻が削られ、イギリスによりヒゲを盗られてしまったようです。
そのヒゲは現在大英博物館にあり、エジプト政府は返還交渉中とのことです。
そのヒゲはちょびヒゲではなく、ツタンーカメンがつけていたような、長いヒゲです。



発見当時は、砂に埋もれていたそうです。
顔はカフラー王という説もあるようですが、カフラー王以前に建造されたという説も有力視されています。
現在も風水砂熱に耐えて、体は少しづつ崩れながら永遠に存在し続けています。

新王国時代のツタンカーメンで有名な第18王朝になると、スフィンクス崇拝が盛んになり、最古のスフィンクス修復が実施されました。
実際に第18王朝のファラオ達は王位に就くときにスフィンクスの前脚の間にある礼拝所で、供物を奉納して自分達の王位を確認してもらう儀式を行っていたそうです。
古代エジプト遺跡のなかでも謎めいているスフィンクスですが、塩害&水蒸気で崩壊の危機に瀕しているようですが、いつまでも存続させて欲しいものです。



ネット情報によるギリシア神話のスフィンクス伝説です。

テュポン(またはオルトロス)とエキドナの間に生まれた「彼女」は、自然の女神ヘラの命令でテーベ(現在のエジプト中部の都市テーバイ)にやって来ます。そして、小高い丘の上に陣取り、謎かけをして、答えられないテーベの民や旅人を懲らしめるようになりました。
その謎かけとは「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足で歩く者とは、誰のことか?」というもの。テーベの王もこれに挑戦しますが、結局答えられずに殺されてしまいます。それゆえ、テーベの街では長らく王不在の時代が続きました。
そこに、勇敢な若者オイディプスが通りかかります。スフィンクスはその前に立ちはだかり、同じ謎かけを問いかけました。聡明なオイディプスは直ちに
「それは、人間だ」
とずばり答えます。実はそれが正解で、スフィンクスは恥ずかしさのあまり、丘の上から身を投げ出して死んでしまいました。なぜ人間が正解なのかと言うと、人生の朝・・・つまり赤ん坊の時には四つんばいで這い回るから4本足。人生の昼・・・つまり若い時は2本の足でしっかり歩くから2本足。人生の夜・・・つまり老人の時には杖をついて歩くようになるので3本足、というわけです。
テーベの街はこの結果に大いに沸き返り、勇敢なその若者を新たな王として迎えました。



スフィンクスは違う場所で作られたものを運んできたのではなく、元々そこにあった岩山を削って作られたようです。
ピラミッドを作るために石を切り出した岩山を利用して作られたとするのが定説となっています。



カフラー王の第2ピラミッドの参道が、スフィンクスを避けるように作られているのですが、これは石を切り出したあとの岩山を崩す事が出来なかったため、やむをえずに参道を横にそらしたと言われています。



岩山をそのままにしていくのは景観上あまりよくないということでスフィンクスを作ったという説と、岩山の残骸からスフィンクスを作ったのではなく、最初から岩山をスフィンクスとして作り上げる計画だったのではないかという説があるようです。



余談ですが、以前テレビでスフィンクスの見つめている先には何があるかという番組がありました。
スフィンクスが現在眺めているのは、このケンタッキーフライドチキンのお店です。
ちょっと笑えます。



続く........................................................................。