TOPPO WORLD

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トッポパパのメランコリー、 その24 『退院1ヶ月、.............今、考えること』

2009年08月31日 | トッポパパの後縦靱帯骨化症(OPLL)闘病記
会社に復帰して首はどうなるのか少し心配しましたが、多少以前よりも疲れはありますが大丈夫なようです。
週末は選挙もあり、ゆっくり自宅でリハビリに専念しました。



ヘルニアではないと最初の病院で聞いたときから、不安と負けてはいけないという気持ちが交錯した日々を送ってきました。
まだ運があったのでしょう、信頼できるドクターにも出会うことができ、頚髄も筋肉も損傷することがなく無事退院できました。
軽快度は50%前後と聞かされていたので、トッポパパの場合の軽快度はもっと良いようです。

トッポ、『遊ぼう!』
トッポパパ、『ちょっと、待っててね!』



手術して、あっという間に1ヶ月が経ちました。
この病気は個人差があり、またそれによって手術方法、術後症状、術後経過もいろいろであることを知らされましたが、落ち着いてこの病期を振り返ってみると、今を喜んでいていいのかという、漠然とした不安感が頭から離れないようです。
だから難病疾患なのでしょう。

靭帯の骨化は30-50%の確率で進行する。
そして進行のスピードは個人差があると知っていても、骨化の原因が分からない限り、進行を止める薬などもないのでしょう。
あるデータによると、術後の追跡調査では職場復帰率は30%以下、条件付職場復帰率20%強、他復帰不可とある。 
何年後のデータなのかは分かりませんが、これがこの病期を難病疾患と認定されている原因なのでしょう。

トッポ、『待ってるんだけど! あまり考えないほうがいいよ!』



この病期の怖さを伝える、大学病院のデータをインターネットから抜粋してみました。

『後縦靱帯骨化症による進行性の脊髄症状に対し,手術が施行された後も骨化が進展し神経症状が再燃することがあるため,術後の骨化進展を正確に評価することは重要である。
しかし,骨化進展と術後成績との相関を厳密に調査した研究は少ない。
その理由として骨化進展の判定基準や骨化巣の大きさを正確に計測する方法がないことが挙げられる。
今回,われわれが開発したコンピュータを活用した骨化巣計測法を用いて本症術後の骨化進展出現率を調査した。
対象は,全国13施設で後縦靱帯骨化症に対して後方除圧術を受け,術後2年以上の経過観察が可能であった患者のうち,術直後,1年後,2年後の頚椎単純側面X線が入手可能な131名である。
独立した判定委員会にて各時点のX線計測ならびに骨化進展の判定を行った。
術直後のX線に比し, 
1)長軸,前後方向のいずれかで2.0mm以上の骨化進展が1カ所でもあった場合, 
2)長軸,前後方向のいずれかで2.0mm以上の骨化巣が新たに出現した場合,
3)分節あるいは混合型の骨化巣が進展により連続化した場合,骨化進展ありと判断した。
骨化進展出現率は術後1年で38.9%,術後2年で56.5%であった。
若い年齢層ほど術後1年時に有意に高い骨化進展出現率を示した。
また,混合型は分節型と比べ術後2年時に有意に高い骨化進展出現率を示した。
本研究は信頼性が確認された新しい骨化巣計測法を用いて術後骨化進展出現率を調査した初めての全国規模多施設共同研究である。
今回の調査で得られた骨化進展出現率は従来の報告とも矛盾せず,今後,骨化進展と術後成績の相関を検討する際の基礎的データとなり得る。』

トッポ、『もういい!、自分で遊ぶ!』



続きがありました。

『骨化巣を薬物治療で自在に縮小されることが究極の目標であるが、そのような方法はまだ存在しない。
本疾患の発症のメカニズムが解明されていないため、有効な予防法がない。治療手段としては、保存的治療と外科的治療に大別できる。
軽微な1本の指のしびれ程度では日常生活指導(階段の使用を控える、パソコン使用時や洗濯物をほす時に頚部過伸展を避ける、など。
消炎鎮痛剤による対症的薬物治療、軽度頚椎前屈位での頸椎装具使用などで経過を見ることが多い。

無症状の時点でたまたま大きな後縦靭帯骨化がみつかった場合に、将来的にどれくらいの割合で重症化するかはまだ正確な数値での回答がない。
麻痺症状がはっきりしている場合に手術により麻痺症状の進行が止められ、なにがしかの改善があることが多いが、改善度には個人差がある。
経過の長い場合に、しびれが完全にとれることは多くはない。』

患者にとっては、嬉しくないデータですね。
トッポパパも、もう一度性根をすえてこの病期に向き合わねばならないようです。
つまり、『手術で終わったのではなくこれからが戦いなのだと....』

でも、トッポパパは負けません。 
意地でも死ぬ時は他の病気で死んでやる。(笑)
これって、開き直りですけど、なんとなくこの病気には負けたくない!
頑張って健常者と同じように生活できる人が多くなれば、ほかの患者さんにも多少なりとも安心感が広がるでしょう。
これは、もう一度ギアを入れなおして頑張るしかないと思う、術後1ヶ月の感想です。
多くのOPLLの患者さんからも連絡をいただきました。
同病者の皆さん、こんな病気に負けないで頑張りましょう!