走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

ガス抜きの仕方

2007年01月30日 23時53分21秒 | その他
☆☆☆ 小さいけれど、新たな取り組み

 どのブロックでも毎週火曜日と金曜日に「朝会」を開催していますが、全体の「朝会」は開催されていません。
 しかし、素鵞公民館の谷本公民館主事から、「主事同士の連携がとれにくいのは全体会議がないからではないですか。」と指摘されました。
「フムフム、なるほど」であります。
全体の「飲みにケーション」をしても、最後はブロック単位で集まってしまう状況です。 
 現状では、ブロック内の情報交換や共有はできているのだけれど、全体としては機能していないのではないかと薄々感じていた理由が、ここにあると思ったからです。
過去には、そういう会議があったそうですが、ブロック制の導入や現場の事務の効率性などの理由からやらなくなったというのです。

 そこで月に1回だけですが、全体朝会を開催することにしました。
些細なこと、小さなことを大切にすることが、実は、大きな変革のパワーにつながると感じたからです。

 ご理解をいただきました公民館長さん、ありがとうございました。


☆☆★ モチベーションアップより優先すべきもの

 上記の全体朝会が始めて開催されるということもあり、叱咤激励を含めた挨拶をさせていただいた。

 すると、ある部下から、最近、モチベーションが上がらない、どうしたらいいのかという相談メールを受けました。
 これも、早速の効果かと思いながら、次のようなメールを返しました。

 彼はまじめですから、やらないといけないという強迫観念に似たところから、自分を追い込んでいるような気がしました。

 時には、モチベーションアップより、休むことも必要と思います。
 「健全な肉体に、健全な精神が宿る」という言葉もありますからね。


☆★★ 部下へのメール

 □□君へ

  お疲れ様。
  いつでも帰っておいで。

  疲れたときは、休むのもいいんじゃないですか。
  身体や心が悲鳴をあげる前に、自分で上手に息抜きをしてみてはどうですか。

  一日だけでも、温泉に入って、マッサージしてもらったらどうですか。
  何もかんも忘れてね。

  できたら、笑えることがイイと思います。
  例えば、コメディ映画を見たり。
  私の最近はまってるのは枝雀の落語CD。
  その前にはまってたのが、植木等の昔のサラリーマンシリーズのビデオ。
  それから、「寅さん」のビデオ。
  とにかく何もかんも忘れてひたすら笑う。

  そして、勇気づけられる歴史書。
  それもできるだけ、ダイナミックなやつ。
  ビジネスに置き換えると参考になることもあります。
  自分の生き方と照らし合わせて共鳴することがあります。
  そしてモチベーションアップにつながるビジネス書。
  私は、いまだに本を読みながら、ヘェと思うことがありますからね。

  最近は、映画「蝉しぐれ」のBGMが入ったCDを仕事しているときに
  流しています。
  モーツアルトなんかの音楽もイイですよ。
 
  誰しも、みんなわがままです。
  でも、我々はどんなときにも、自らの命よりも、そんな人も含めて、
  その人の命を助けないといけない立場なのです。
  これが、公務員になった我々の責務であり、使命であり、宿命です。
 
  でも、疲れるときは誰にでもあります。
  そんなときは、下がったり、立ち止まったり、座り込んだらいいですよ。
 
  まあ、いつでもいいですから、帰ってきなさい。
  楽しみに君が帰ってくるのを待ってますから。    

訓覇さんの教え Ⅳ

2007年01月29日 07時15分46秒 | その他
★★☆ 『感性のある人』とは?

 訓覇さんは、『感性』と『品性』という言葉をよく使われます。
 『品性』は、生まれながらに有するものだけれども、それは立場や職業ではないと言われます。
おそらく、生き方やいき様、生きる姿勢みたいなものから漲(みなぎ)る凛とした姿勢や行動のことかなと、私は理解するのですが間違っていたらごめんなさい。

 では、『感性のある人』とは、反芻(はんすう)能力を継続的に養成できる人のことを指すと言われていました。
訓覇さんに言わせると
 「例え、能力が高くとも、この反芻する力がない人は、感性があるとは言えないわね。」と一言であります。
 「そういう意味では、あなたはアカデミック(学術的)ではないけれど、感性はあるわね。それと、ダイナミックなところとね。」

 最上級のお褒めの言葉をいただきました。
 より精進させていただきます。 

訓覇さんの教え Ⅲ

2007年01月29日 07時09分47秒 | その他
★☆★ モデル事業について

 最近、さまざまな分野で「○○モデル事業」とか「○○実証実験」といった行政手法が大流行であります。
 訓覇さんは、このことについても警鐘を鳴らしておられます。
 
 それは、それぞれの成果をモデル事業期間中だけに設定し、その是非で成果だと勘違いしていないかということであります。
もう少し説明すると実態経済にそぐわない成果を、「是」と評価していないかということです。

 スウェーデンでは、モデル事業なり、実証実験なりを行うときには、必ず現実を見据えたものにしていくそうです。
仮想社会で機能するものなど必要ないという裏返しでもあります。

 そこで、スウェーデンでは、例えモデル事業でも市場経済の原理を踏まえた『擬似市場』を創設し、その中で果たして通用するかどうかを推し量るのです。
日本の行政手法には、実はこの『擬似市場』を創設するということが抜けていると指摘します。

 当然、その中には人的資源が必要となりますから、その育成手法等についてもあわせて考えていく必要があります。
これはⅠでも述べましたように、政策・経済・教育を結ぶトライアングルが必要だという根拠なのです。
 つまり、このトライアングルのノウハウを有する人が、はじめて成しえる行政手法なのです。
 そして、これができないと地域社会システムを構築したとは言えないのです。

 みなさん、理解できます? 私は、理解するのにたくさんの時間を要しました。

訓覇さんの教え Ⅱ

2007年01月29日 06時30分55秒 | その他
★★★ PDSの限界

 一時、行政の評価体質のなさについて大ブーイングが起こり、都市経営手法のにおけるPDS(Plan(計画),Do(実行),See(評価))の重要性が説かれた。
しかしながら、何か足りないものがあるような気がしていた。

 それが何かに気づいたのは、スウェーデンの介護ケア施設を訪問したときのことであります。
女性マネージャが、A4版のごっついチェーブ・ファイルを小脇に抱えて出てきました。
私は、福祉部門の経験がなかったので専門的なことについて何を質問していいのか困ったなと思ったのですが、何か質問をしないといけないと思い、
 「ここは入居者にとって快適なのですか?」という不躾な質問から入りました。
彼女は、ニコッと微笑み、
 「私たちは常にそうあるべきだと思っているし、そうなるよう改善を怠っていないと思います。」という答えが返ってきました。
 「では、どのようにしているのですか?」と聞き返すと、
彼女は手元のファイルを開け、
 「これは個人カルテのようなものです。そして、一人ひとりに提供するサービスを3カ月おきに評価し、修正を加えています。」
続いて、次のような質問をしてみました。
 「3カ月おきに評価していたら、大変ではないですか?」
 「なぜ?評価をするということは当然のことなので大変と感じたことはないわ。」
 「では、評価・改善を繰り返しているうちに、180度違うことになったりしないのですか?」
 「可能性はあるわ。でも、顧客に対して改善することがなぜいけないの。状況は常に変化しているでしょう。」

 なるほど、であります。

 PLDにK(改善)がプラスされることが重要であり、評価から改善せずに計画へリターンするということは、結果的には評価していないと同じことになるということを学びました。
 そして、その結果、まったく異なる方向にいったとしても、きちんと説明しながら進めていけば大丈夫なんだということも学びました。

訓覇さんの教え Ⅰ

2007年01月29日 05時58分15秒 | その他
☆☆ 「学ぶ」ということ

 訓覇さんから教わった「学ぶ」ということ。

 人には同じ場面にいても学ぶ内容や量が人それぞれちがうという。なぜそのようなことが起こるのか。
 そのことを女史は次のように説明する。

  ①何を学びたいかということをしっかりと自分で整理できているか?
  ②学ぼうという強い意志と姿勢があるか?

 そうでなければ、何を聞いても入ってこないし、成長しないと訓覇さんは言う。


★★ 「ダイナミック」な行政マンになるためには

 日本の行政マンに欠けていることの一つに「ダイナミック」な視野やビジョンを有していないことをあげられる。
 では、「ダイナミック」な視野を有するためには、どのような能力(スキル)を必要とするのか。
 訓覇さんは、次の3つを頂点としたトライアングルが構成されることであり、そのトライアングルがバランスのよいものでなくてはならないという。

 ①法制執務能力に裏打ちされた政策立案能力
 ②市場原理に裏打ちされたマクロからの経済展望能力
 ③地域社会システム構築に不可欠な人的資源の教育能力

 私たちの組織が利益追求をしない組織体であるということは、反面、こういった能力を有し、ダイナミックなまちづくりをしなさいということなのであります。
そして、運よく私はこの三番目を学べる職場にいます。

 神に感謝です。 

キイチゴのジャム

2007年01月27日 21時04分57秒 | その他
 久しぶりに、スウェーデン在住の訓覇訓子(くるべのりこ)氏とお話をする機会を得た。
女史はもともと福祉分野の仕事を目指しておられたが、挫折して(本人の弁)さまざまな経験をされ、最後は都倉大使についてスウェーデン大使館で仕事をし、そのままスウェーデンに居ついて(?)しまった人である。
そして、今は複数の大学で教鞭をとられている学者(この表現をあまり好まれない)である。
 女史は、おそらく日本の福祉とスウェーデン福祉の比較論やスウェーデン福祉については第一人者といっていい。
学者ゆえの気難しさはあるものの(こんなことを平気で言わせてもらえるのは私だけかもしれない。)、物事の本質や理論を明確かつ端的に伝授いただけるという点では、私の師匠である。(女史には何の許可も得ず、勝手に弟子と思っている。)
正直言って、苦手意識をもったこともある。
 しかし、今日は不思議と自然体で女史に向き合える自分がいた。
会話の中で、女史から「なぜ、意思の疎通が図れない時があったのかしら?あなたのことは狸だとはわかっているけれど、なぜかしらね。」
「そうですね、多分、訓覇さんの言っていたことが十分理解できていなかったせいではないでしょうか。物事には、『理論』があってそれを形にするための『応用』という行動が必要です。訓覇さんは、常に『理論』の大切さを語っておられました。そのことは、頭で理解していたのですが、果たして私の中では十分に理解できていなかったと思います。」
「なぜ、それが理解できるようになったのかしら?」
「スウェーデンから帰ってきて、自分なりに学んできたさまざまなことを昇華(しょうか)しようといろいろと取り組んでみました。でも、それは、自分の穿(うが)った思い上がりに近いものだと気づきました。何でもわかってやろうという、(知識に対する)貪欲な自分がいましたが、わからんことはわからんと割り切れるようになりました。そして、大事なことは、そのわからないことを忘れ去るのではなく、いつかわかる時まで温めておこうと思える自分を発見してから、ものごとが非常に理解できるようになりました。そして、そう考えると、訓覇さんの言うことは、その場ではわかっていると思っていたのですが、本当は理解できなかったんだろうと。訓覇さんの理論は、単純明快に説明されるから、スッーと入ってくるんだけれども、それを応用に移すと、これが結構厄介なのです。なぜだろうと、すごく悩み、ジレンマで押しつぶされそうになったこともあります。なぜか、その答は冷静に考えると簡単でした。訓覇さんが言われる理論は、本当に奥深く、そのロジックを組み立てるだけでも半端なことじゃないと悟ったのです。そして、それを実現するためには、人的資源やタイミングが必要なんだと。そして、政治的な活動も含めて、さまざまなことを屈指しながら、的確な状況判断能力がないと形にはできないと。このことに至るまでに、私はすごく時間をかけたような気がします。」
「ふ~ん、成長したんだね。でも、私が言っていることって、そんなに難しい。」
「難しいですよ。恐らく、訓覇さんの言うことを表面的に理解できても、その裏にあるもの、つまり理論構築に裏打ちされた言葉が、実は含蓄のある言葉であると理解できる人は、そんなにいませんから。」
「そうかしら、でも、あなたもその分、引き出しが増えたんだから、よかったじゃない。でも、私も理論構築はできるけど、応用できないと思ったから学者になったのよ。」

 私は、こんな訓覇さんの洒脱なセリフが好きである。そして、小難しい本を書くかと思ったら、スウェーデンの四季を折々に紹介したエッセイも書かれる。その文章も好きである。

 ランチミーティングは、3時間あまり続いた。内容について、大変有意義な話を聞かせていただいたので、別に記すことにする。

 そして、別れ際に写真のようなキイチゴのジャムをいただいた。
恐らく手づくりだろう。忙しいのに、よくつくれる時間があるものだと感心する。
ジャムを作るためには、どれだけたくさんのキイチゴを採ってくれたのだろう。
そして、ジャム作りがどれだけ手間隙かけてつくられるものか、その裏に隠れているものすべてを語らず、いとも簡単に『ハイ』と手渡される女史のジャムは、なんだか女史が説明いただくいつもの『理論』のように思えた。

ちなみに、スウェーデンは肉料理などのソースにもジャムを使う。

時代を変えるということ

2007年01月26日 22時51分26秒 | その他
 今日、東京の友人がやってきました。
今度、長年勤めた会社を退職し、新たな道を歩むことになり、その挨拶にわざわざ、松山まで来てくれたのです。
 彼は、勤めていた会社の実績を恐らく過去最高まで高めた立役者の一人であります。
その当時の辣腕ぶりは、すごいものがありました。

 彼は、外から見ていても組織の中ではアウトサイダーだったような気がします。
時代を切り拓いたり、物事を変革する人たちに言える共通項は、「アウトサイダー」じゃないのかなと思う時があります。

プレジデント 2007.2.12号の柳井 正(ユニクロ代表)と孫 正義(ソフトバンク代表)の対談の中で、レイ・クロック(マクドナルドの創始者)の印象的な言葉として、次のようなものを紹介していました。

 「Be daring(勇気を持って) Be first(誰よりも先に) Be different(人と違ったことをする)」

 両人は、この言葉を手帳に書き写したそうです。
そして、こう続けています。
「アウトサイダーとしての客観的な目で事業の将来性に注目した。」
なるほどであります。
アウトサイダーにしかない視点というものがあります。
その視点が、「勇気を持ち、誰よりも先に、人と違ったことをする。」
でも、アウトサイダーは、時として組織からはみ出してしまったり、疎まれることがあります。

 私の友人は、ちがう道を歩みだすことに決めたようです。
 どうか、この気持ちを忘れず、新しい道を歩んでいただきたい。
 あなたなら、きっとできます。
 頑張って!!

縁の下の...

2007年01月18日 20時15分29秒 | その他
 今度の日曜日は、いよいよ愛媛県知事選挙です。
報道の予想を見ていると無風選挙の可能性が高く、投票率も低迷しそうだとのこと。

 私は、選挙管理委員会事務局(以下「選管」)のOBですので、当日は投開票事務のお手伝いです。私の職員生活の半分は選管だったので、選挙事務が身体にしみこんでいるような気がしますが、公職選挙法も改正され、ついていけない部分もあります。

 しかし、選管の仕事は本当に地味な仕事で、人知れずやる仕事なのです。
本当にスポットライトが当たらないというか、「民主主義の縁の下の力持ち」的役回りですので表には出にくい仕事なのです。
 でも、仕事をしている職員は活き活きしていて、さまざまな苦情(選挙は権利の主張なので日頃の鬱憤が一気に噴出し、その苦情は半端でないのです。)にも負けず、ひたすらがんばるのです。
 私も現役のときに、先輩から「100%が当たり前でそれ以上を目指せ!!」などと叱咤激励をされたものであります。(内心100%以上ってどんなこと?などと疑問を抱きながら)

 そして、さまざまな突発的アクシデントに対しては、いかに迅速に対応できるかがポイントでした。
これは、選挙執行日が明確に定められていたため、事務処理のスピードが重要なファクターとなっています。

 一方では、間に合いそうもなければ、「どうにか見繕え!!」などと檄が飛び、本当に帳尻あわせだけはうまくなりました。(「帳尻あわせのタケ」と言われる所以です。)

 選管の職員は、本当によく働きます。
 それは、一人でも多くの民意を正確に伝えるのが使命であるとわかっているからです。
ですから、彼らにとって投票率が下がることは何よりもさびしいことなのです。

 どうか、
     1月21日(日)愛媛県知事選挙

              には、こぞって投票に行ってください。


円結びプロジェクト発進!

2007年01月17日 14時29分54秒 | その他
 久しぶりの円(縁)結びプロジェクトの報告です。
 先週13日(土)に今年初めての会議が行われました。
 この会議では、実際の裁断紙が持ち込まれ、どのような商品化があるのか、またそれをどのようにして売るのかというマーケティングチームと雇用や経営方法について協議するマネージメントチームに分かれ、会議が進行しました。
 私の方からは、裁断紙をきちんと格納できる施設の紹介と書道用の和紙作りを薦めました。
書道用和紙の製作を薦めたのは、関西の女流書道家のチームがあり、そことコラボレーションすることで東京やイタリアで商品販売できる可能性が出てきたからであります。
早速、サンプルづくりをお願いしました。
 この日は、本当にたくさんの方に参加いただき、なんだかうれしさがこみ上げてきました。
これもユニクリの代表をつとめる佐伯くんのあきらめない姿勢が、輪を確実に広めていった証なのだろうなと改めて思いました。

 そして、今日、その佐伯くんと一緒にバックヤードの施設を提供してくださる松山市小中学校PTA連合会の角田会長を尋ねました。
場所もよく、また大家の角田会長から即答で許可をいただきました。
本当にありがとうございます。感謝します。
このような協力が、きっとスウェーデンのサムハルのような企業を目指す原動力になるのだろうと思ったのは、私だけでしょうか。

(注釈)
  「円(縁)結びプロジェクト」とは、ハンディキャップ・スーパーマン
  (NPOユニバーサル・クリエート(略して「ユニクリ」という。)の
  メンバーは、身体の不自由でも頑張って自立しようとしている人たちを
  こう呼んでいます。)たちに、日本銀行券のシュレッダーごみをリサイ
  クルし、商品化することで就労機会を増やそうというプロジェクトです。

親子の暗黙の了解

2007年01月17日 14時09分21秒 | その他
 実は、5日にお袋が心不全で病院に運ばれました。
 ひょっとしてと、つい考えてしまいました。
 お袋は、広島出身で原爆被爆者なのです。
そのせいか、身体は決して丈夫とは言えず、私が中学一年の時に、胆嚢(たんのう)を切除するまでは、おそらく私のそれまでの人生の半分くらいは入院していたと思います。
そのため、親父と二人きりの生活を随分長くすごしたような気がします。(現実には、17歳の時に親父は仕事中の事故で死んだため、総合すると他の親子よりは短い付き合いなのですが...)
 また、家にお袋がいた時は、本当に厳しいお袋のイメージしかないのです。
家の掃除から庭掃除、雑巾がけ、洗濯物の取り込みや片付け(当然、折りたたんでです。)を小学校の低学年からさせられました。
その厳しさは半端でなく、掃除の仕方が悪いとほうきで叩かれ、洗濯物のたたみ方が悪いと放り投げられ、最初からやり直しです。
子供心に本当の親ではないと思ったくらいです。
 そして、入院中は家事を親父と担当をわけ、食事係も私がつとめました。
つまり、家事全般のほとんどを私がやるのです。
そのせいか、料理を失敗しても親父は文句を言わず食べてくれていたような気がします。
 その厳しさが役に立つことに気づくのは、親元を離れ一人暮らしをはじめて、生活に不自由を感じない自分がいることではじめて気づくのです。
「なるほど、そういうことか。」と。

 また、お袋は、きっと親父よりに先に逝くと思っていました。
でも、現実は、親父が死んで33年が過ぎてもお袋は元気です。
しかし、今回はひょっとしてと思いつつ、先週の土曜日、病室で親子二人きりになったときに、「検査でバイパス手術をすれば治ると言われたらどうする?」と聞くと、「ほうやなあ、これ以上身体を切り刻むのはなあ...。」
我々親子は、決して仲のいい親子とはいえませんが、それだけでわかります。

 そして、今日、精密検査があり、手術まではしなくていいことがわかりました。
ベットに座っているお袋の背中をさすりながら、痩せた背中の背骨がやけに出ていることに気づきました。

地域ICT化の第二ステージ

2007年01月16日 23時10分47秒 | その他
 本日、四国総合通信局で「第二回 四国における地域コンテンツ利活用に関する懇談会 設立準備会」が開催されました。
本準備会は、ブロードバンド網が整備された後の利活用について、どのようなコンテンツを流通させるかといったことを議論する懇談会を立ち上げるための準備会であります。
 新年度から正式に懇談会が立ち上がると、有識者等から現状把握分析や各分野のコンテンツ事例を聞き取り、その中からヒントが掴めます。
いわゆる高速道路ができたので、その上を走る車はどのような車が走り、また経済や文化交流などの発展につなげるために、分野ごとに車を分類し、その可能性を探っていこうというものです。
実は、ICT化の流れの中で一番問題になっているのは、このコンテンツ探しなのです。
そして、砂糖になりうるコンテンツを見出すことで、そこに群がってくる民間事業者を集めることができれば、経済が活性化され雇用が拡大されることになるのです。

 いまさらながら、ついにここまできたのかというのが正直な気持ちです。
「ブロードバンド」という言葉が一般的でなかったときから、その必要性を説き続け、さまざまなご批判をいただきました。
「君の個人的な思い込みじゃないのか」、「そんなもので何が変わる。」、「大事な税金をそんなものに使うなんて。」等など。
風説や中傷誹謗まで飛び出し、内心くやしい思いをしたことがありますが、一言も言い訳しまいと決めていました。
おそらく自分のなしていることの評価は、今の時代の人ではなく、次の時代の人たちが評価してくれるだろうと。
 「お前の思いつきにみんなが振り回されるのは、迷惑じゃ。」
でも、「思いつき」では成功の確率が限りなくゼロに近いということを誰よりも理解しているつもりです。
「思いつき」のように見えるものが、実はそのために見えない部分で努力しているということを誰かわかってくれないかなあ....

危機管理について

2007年01月15日 22時12分01秒 | その他
 今日、あることで指摘を受けることがありました。
 早速、関係者を集め、危機管理について話をしました。
事故が起こる根底には、組織体質や風土までさかのぼらなければならない。
組織風土に、危機管理を駆るんじる体質があると、事故を誘発させる小さな原因因子が泡のように発生します。
その時に気をつけなければならないのは、その原因因子がすべて同じものではないということです。
そして、その原因因子の数や組み合わせによって、事故の程度が変わってくるということを理解しておく必要があります。
では、どうすれば危機を回避できるかということですが、
 ①組織風土改革から着手し、事故は絶対に起こさないという意識向上を図る。
 ②どのような因子が原因因子かを把握しておく。
 ③次に原因因子の組み合わせ方でどのような事故が発生するかを把握して
  おく。
 ④上記の②と③を導き出すためには、常に事故が発生した時にその原因解明と
  二度と起こらない対処方法を導き出す。
 ⑤原因因子が発生した時点ですばやく対処する仕組みづくりを行う。
 ⑥それには、風通しのいい組織づくりと常に危機管理を心がける組織風土の
  構築が必要。

 どうですか、某お菓子屋さん。

なぜ生まれてきたのか?

2007年01月09日 22時46分41秒 | その他
 ある住宅メーカーのトップの人と話す機会がありました。
そのトップの方が、全国展開をしている、ある医療法人の入社式に呼ばれたときの話であります。
その医療法人は、毎年100名の医師を採用しているそうで、患者さんにはすこぶる評判のいい医療法人なのだそうです。
その時のトップの挨拶が印象深かったそうで、その話を聴いた新採医師は現場できっと身を粉にして働くことでしょうと言われていた。
 その話というのが次のようなものでした。
 「君たちは、なぜ生まれてきたのか考えたことがありますか?
  わかる人は手を挙げて。」
  皆、顔を見合わせるだけで誰も手を挙げない。
  トップは続けて
 「教えてあげよう。君たちは人のためになることをするために
  生まれてきたのです。
  では、続いて、君たちはなぜ医師になったのか考えたことが
  ありますか?」
  これも、既に医師になっている自分たちに、今更何を聞くのかと
  言わんばかりの顔をしていたそうです。
 「教えてあげましょう。君たちは患者の命を助けるために医師に
  なったのです。ですから、君たちはひたすら患者の命をいかに
  助けるべきかだけを考えつづけなさい。
  ひたすら患者のために身を粉にして働きなさい。」

 この話を聴いた医師たちは、本当によく働くそうです。
 そして、どこの病院よりも患者のために身を粉にして働くそうです。

 私たちは、なぜこの世に生を受けたのでしょう。
 私たちは、なぜ公務員になったのでしょう。
 この話を聴いて自問自答してしまいました。