走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

第一回 たな卸し

2012年02月29日 23時12分35秒 | 職場の出来事

 今日、また悲しい別れが訪れた。
 職場のアイドル的存在だった臨時職員のMさんが任期を迎え、今日で退職となった。

 別れがつらいのか、きちんとしたあいさつをメールで送ってきた。
 娘と同い年である。
 しっかりとしたあいさつがつづられていた。

 最後に花束を贈って見送った。

 そして残された(?)のは野郎が4人...

 だが、明日からもがんばろうということで職場環境の改善作業を行うことにした。

 まず、お客様から見て「汚らしい!」というイメージを払拭すべく整理しようということになった。

 こういうときには、やはりK君。
 一番若いということもあり、期待する。

 整理しながら、いつものボヤキとも取れる独り言。
 よく聴くと、「整理整頓、やっぱり大事やなあ~。オヤジもいよったなあ、『整理整頓できん人間はイカン!!』と」(オヤッさん、まだ元気やろう!)」

 その横で、「まず一年間まったく見なかった資料は捨てる勇気を持とう!複数ある資料はまとめて一冊だけ残そう!今日はスペースを作ることだけに徹そう!次回は、効率性を高めるための動線を確保するために機器の配置に取り組むからなあ」

 一番片付けができない私が一番偉そうに指図する。(本当に大きなお世話である)

 そして一時間半で、紙ゴミが山のように出てしまった...

 

Facebook つながり?

2012年02月28日 23時37分11秒 | すばらしい出会い
 皆さんは、「㈱コナカ」という会社をご存知であろうか?
 私はつい最近まで知らなかった。

 「スーツ・セレクト」という紳士服中心の販売店ならご存知であろうか。

 実は、明日から四国で初めて、この「スーツ・セレクト」が松山市の銀天街にオープンする。
若者を意識した、スタイリッシュなセンスのいいその店舗のデザイナーは誰なのだろうかと思っていたら、今最も注目されている佐藤可士和さんプロデュースであった。

 たまたま同社社長の湖中謙介さんと知己を得た。
 大変失礼ながらとってもユニークな社長さんである。

 なぜなら、なぜ四国の最初の出店に松山を選んでくれた理由を尋ねたところ、「この地を協力に進めてくれたFacebook仲間がいたからです」という回答が返ってきた。

 「Facebook(フェイスブック)?」
 あの「Facebook?」

 失礼だが、ソーシャルネットワークをやっておられるとは思わなかった。(本当に失礼だが)
 よくよく聴くと、フェイスブックつながりの友人を手繰っていって、リアルな人間関係へとつながり、出店が決まったというのである。
 もっと驚くことは、同社は短時間で出店を実現しておられるのだが、すべてフェイスブックつながりで決めているというのである。

 私は企業誘致も担当したことがあるのだが、内心「やられた!」である。

 企業にとっては、何を信じるかである。
 耳障りのいい私たちの営業トークを聴いても真実は見えてこないのかもしれない。
 むしろ、そこに住み、働き、その地を愛する人たちがどれだけいるか、そんなことを見ておられるのではないかと勝手に思ってしまった。

 どんなに高度なマーケッティング・コンサルタントをお願いしても成功するとは限らない。
どうせ失敗するなら、自分で見極めようと思っておられるのかもしれない。
外観は、とても穏やかであるが、ユーモアのセンスもよく、一方で心のうちは熱き血潮でいっぱいなのかもしれない。

 初対面だが、とても素敵な会社だと思った。

 ただ、商品はスタイリッシュで若者対象のように見受けられ、「私のような体型は対象外ですよね」と意地悪な質問をしたところ、「すみません、一万円ほど追加いただければ身体にフィットしたスーツをお仕立てできますよ」と返ってきた...

 場所 松山市湊町4丁目8-5(銀天街)

 2月29日オープン!!

  営業時間は、 10:00~20:00
 

地域通貨

2012年02月27日 20時34分14秒 | つぶやき

 先週土曜日朝の「ガイヤの夜明け」を観ていて、改めて地方分権と地域通貨について考えてみた。

 まず、今、国際的な問題になったギリシャから端を発する欧州危機である。
 EUという欧州の国々を経済圏として一体化することで更なる発展を目指したわけであるが、その理想と現実のギャップにより打ち砕かれた。
 しかし、それにいたる手法は目覚しいものがあり、米国自体は内心「やられた!」感があったのではないか。
 なにしろ基軸通貨である「ドル」を脅かす「ユーロ」が誕生したのだから

 そもそも論からすると、EU構想は、前々からあったものであろう。
 ただ、具体的に進みだしたのは何よりも1989年の「ベルリンの壁の崩壊」からではなかったか。

 そして、統合といっても国の違いだけでなく歴史や文化、宗教、国家に対する価値観などなど、さまざまなイデオロギーやイズムがあり、それらを統合するには土台無理がある。
 しかし、それらを無理強いしてまでも貫き通そうとして生まれたのが「統一通貨」ではなかったのか。
 つまり、異なる価値観さえも乗り越えられるのが「通貨」だと宣言に近いものを主張した結果ではなかったか。

 そして、冒頭の「ガイヤの夜明け」に話を戻そう。
 
 秩父に「みやのかわ商店街」というところがある。
 決して都会の華やかな商店街ではない。
 むしろ、失礼だが田舎の昔よくあった商店街である。
 ただ異なる点は、シャッターが降りていない商店街なのである。
 若い後継者も次から次に生まれている。

 では、他の商店街と異なる点はというと、その商店街には「愛」がある。
 常にお客様を大切にするという「愛」があるのである。
 
 例えば、お客様が来てくれないので困っている。どうすればいいのかひたすら悩んでいる商店街が多い中で、この商店街は中山間地域の「買物難民」という人たちのために、輪番制で定期的に「出張商店街」を開催している。
 つまり、自らが出向いていっているのである。
 恐らく、このことで赤字になっても黒字にはならないであろう。
 では、その赤字分をどのように補填(ほてん)しているのか?

 もう一つのユニークな事業をみてみよう。
 お年寄り向けサービスとしての「お助け隊」の設置である。
 お年寄りが困った時に気軽に何でも「お助け隊」に頼めるのである。
 概念的には有償サービスなので、頼むお年よりも気兼ねなく頼める。

 流れ的にはこうだ。
 お年よりは、1枚800円のサービスチケットを商店街の事務局から購入する。
 そして、サービスを「お助け隊」に依頼し、一時間当たり1枚のチケットを支払うのである。
 そして、後日、「お助け隊」の人たちは商店街の事務局に商店街でしか使えない地域通貨と換金してもらうのである。
 このときに事務局経費として1枚あたり300円分が差し引かれるのである。
 300円も差し引くのかというと、恐らくその大半が先に紹介した「出張商店街」事業に当てられるのである。
 つまり、お年寄りに還元されるのである。
 また、この地域通貨の考え方は本当に理想形である。

 なぜなら「通貨」は、その前提に「信用性」が極めて高くなければならない。
 そして、経済学者で同志社大学大学院ビジネス研究科 の 浜 矩子 教授の言葉を借りるなら、「通用性」にかかっている。
 「通用性」は、「購買力」のことで、「この通貨なら受け取っても大丈夫だろう、もっていれば幅広く使えるだろう」と、多くの人に認識してもらうのが重要だという。
 この商店街が発行する地域通貨は、サービス受給者であるお年よりは気軽で便利なサービスだと喜び、商店街の人たちは地域の中で消費されると喜び、お助け隊の人たちはやりがいを見つけたと喜ぶ、「三方善し」のスキームとなっている。

 地域通貨を発行するときのチエや工夫が凝縮されている。

 そして、先の浜教授は地方分権を実現するためには地域通貨が鍵だとも言われている。
 私自身も、このことに関心を持ち、地方分権後の地域通貨の有り様についてアイデアを思いついている。
 本当に勝手な想像だがワクワクするようなアイデアである。

 誰か、このアイデア使ってくれ~!!(それまで内緒!?)
 

100万閲覧を突破!!

2012年02月27日 03時58分24秒 | うれしい

 ついに、2,350日目に閲覧の部が100万を超えました。
 ゆっくりとした地道な「歩み」でしたが、「継続は宝なり」であります。

 本当に、駄文に長くお付き合いいただき、心からお礼申し上げます。
 どこまで続けられるのか自信はありませんが、もうしばらくお付き合いいただければと思います。

 このブログを読んでいただいた皆さんに心からお礼申し上げます。
 

グローバルな人材育成

2012年02月26日 23時37分17秒 | つぶやき

 小学校の授業に英会話が正式に導入されてほぼ一年が過ぎようとしている。
 導入された理由は、国際社会の中で英会話ができる人材が人口割合からするとあまりにも少ないからである。

 また、企業側も今一番欲しがっているのは、海外で喧嘩してでも仕事を遂行できる人材なのだそうだ。
 おそらく、この流れが主流になり、拡大の一方であろう。

 では、求められるグローバルな人材とはどんな人材か。
 英会話ができればいいか、そんな単純なものではないと思う。
 英会話はあくまでも手段、手法であります。
 英会話ができるということを前提として、次のような人材が必要なのである。

 1.主体的に物事を考え

 2.多様なバックグラウンドを持つ同僚、取引先、顧客などに
   自分の考えをわかりやすく伝え

 3.文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や
   特性の差異を乗り越えて

 4.相手の立場に立って互いを理解し

 5.さらにはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して
   活用し、相乗効果を生み出して

 6.新しい価値を生み出すことができる人材

 上記の条件を満たすためには英会話教育だけでなく、地理や歴史、国際文学、国際民俗学、宗教さらには表現手法、折衝術、コミュニケーション力など、さまざまな知識を詰め込まなければならないということである。
 これら多様な教育を義務教育だけで、本当にできるのであろうか...

 


 

 
 

木村興農社

2012年02月24日 02時30分22秒 | すばらしい出会い

 昨夜、知人の紹介で(「奇跡のりんご」の)木村秋則さんが興された木村興農社(http://www.akinorikimura.net/about)の熊田さんにお会いしました。

 初対面ではなかった(名刺交換程度)のですが、じっくりお話をさせていただいたのは今回が初めてでした。
 自然栽培の伝道師として、木村さんの片腕の役割をしている方です。

 さまざまなお話をさせていただきました。
 共感するところが多く、大盛り上がりでした。
 同質の価値観をもつ人と出会えるとうれしくなります。

 とても短い時間でしたが、充実した時間を過ごすことができました。
 そして、次にお会いすることを硬く約束をして別れました。

 近いうちにまた会えるといいなあ...

起承転結

2012年02月23日 20時12分55秒 | つぶやき

 地元地方新聞の4コマ漫画の話である。

 漫画世代として育った私としてはほとんど欠かさず5面の4コマ漫画を愛読している。
 そして、最近、漫画家が交代した。
 新しい漫画は、これも愛読書の一つである隔週に発行される漫画雑誌に掲載されている漫画家の作品である。
 なじみのある雑誌の作品はほのぼのとしたタッチで、心癒され、長く連載されている。

 そして、この作者は、4コマの中にそれを表現されようと苦心されておられる。
 時に理解に苦しむ作品もある。
 だが、長く愛読しているので、その知識がある分だけ何とか理解できる。
 この作者の作品を知らない人たちにとっては、「どういう意味?」みたいな感じで捉えられることもあろう。

 一方、前任の漫画家は、4コマ漫画の本質を理解していたような気がする。
 私の勝手な思い込みであろうが、4コマ漫画は究極の「起承転結」を表現した漫画だと思うからである。

 起承転結で有名な話は、前にも紹介したことがあるのだが大阪で適塾(てきじゅく)を開いていた緒方洪庵(おがたこうあん)の話である。
 彼は、塾生に起承転結の文体について説明する時に次のような都々逸(どどいつ)を紹介した。

  大阪本町、糸屋の娘

  姉は十七、妹は十五

  諸国諸大名は、弓矢で射(ころ)す

  糸屋の娘は、目で射す

 秀逸である。意味はこうである。

  (起)大阪の本町というところに糸屋というお店があったそうな

  (承)そこに、姉が十七歳、妹が十五歳の姉妹がおりました(関心ごと:きれいな姉妹なの?)

  (転)(急に話を変えて)諸国諸大名は戦で敵を弓矢で射殺します(はあ??)

  (結)糸屋の姉妹は、目で射す(なるほど、魅力的で別嬪(べっぴん)さんか...)

 どうです?凄いと思いませんか?
 そして、4コマ漫画はこの並びで構成されている時は、つい笑ってしまったり、感心したりするものです。
 時に作者は、この並びを代えたり、変則な組み合わせにしたりと挑戦していたような気がしますが、少なくとも私はそういう時、違和感がありました。

 まあ、4コマ漫画でこんな理屈(屁理屈?)を並び立てるのは私くらいなものでしょうが...

学ぶということ。

2012年02月20日 23時32分59秒 | 職場の出来事

先週の金曜日のOJT(職場内研修)を受け、K君から以下のようなメールが届きました。
小さな職場の中で他人行儀のようなものですが、直接言うには少し照れくさいのでしょうか、メールで頂きました。
本人に無断で紹介するので、ばれてから謝りたいと思います。(K君、ごめんなさい)
でも、こんなに返りがあるとは、海綿体のような吸収力だなと驚いています。

おはようございます。
18日子供の買いものに付き合って、エミフルに行きました。
その日は、子供グッズのセールス期間の中日で開店から3時頃まで行列がとぎれませんでした。(入店制限していたため)
それに伴ってか昼食時も大勢の人でにぎわっていました・・・というか殺気立っていました。
待ち時間が長くて自分もイライラしそうになった・・・その瞬間「あっ!」と思いつき、T所長の真似をして、その間、人間ウォチングをしてみました。
ランチフロアーで感じたことは、人が並びかけた頃は、お店の人の笑顔や挨拶でお客さんも快く待っていったのですが、10分、15分と待たされているうちに、お客さんの待っている雰囲気が変わり始め、20分経過(大行列)していくと、最初は笑顔で対応していたお店の人も、待っているお客さんの殺気にその笑顔が打ち消されてきました。
接客業務で笑顔や挨拶は必要不可欠ですが、お客の人数に合わせて、笑顔や挨拶優先からスピード優先(処理優先)に切り替え(もちろん笑顔や挨拶抜きではありませんが)ないとお客さんは快く帰ってはくれないと感じました。
T所長が人の流れを話していたとおり、川の流れが止まるとゴミが溜まるのと同様に人の流れが止まる、そして待たされることでお客様のストレスが溜まることに気付きました。
このことを、窓口業務に活かしたいと思っています。

学びはどこにでもある。
何気ない身の回りが、ほんのちょっとだけ気に留めるだけでこのように学びの場になります。
そして、「聴く耳」を持つだけで、周りのすべての人が先生になります...

支えあうとは...

2012年02月17日 22時25分04秒 | 職場の出来事

年度末が近づき出先機関である支所は、引越しシーズンとともに忙しくなる。
そのため、ゆっくりと職場内研修(OJT)ができる環境でなくなるので、来年度の窓口サービスの対応を含めて、しっかりとした研修を行った。
事前に私からは、「気持ちのいい窓口づくりとは...」というテーマを投げかけていた。
前にも紹介したが、私の職場は6人。
そのうちの一人、Sさんが今週の月曜日から産休に入ったために5人になってしまった。
そして、チャーミングだけど芯の強く、お客様にとてもやさしかった臨時職員のMさんの任期が来てしまう。
かなりの戦力ダウンである。
危機感が増してきたところだったので、OJTにはいいタイミングではあった。

小さいがゆえにあまり発言がないだろうと思っていた。
口火は、
「3月1日に増員がされない場合の業務処理方法と、仮に来てもスキルのない増員の場合を想定してほしい。しかし一方では、お客様に対して『気持ちのいい窓口』を作りたい。矛盾していることはわかっているが、ここはチエと工夫で乗り越えたい。」と
驚いたことに、このことに彼らはしっかりと受け止めてくれていた。
事前に、T君とS君で話し合って「窓口業務・対応も心も、待ち時間ゼロ作戦」というキャッチコピーをつけて、提案書を作ってくれていた。

その提案書にしたがって、話し合いをしていく。
私は、すべて頷くだけ。
時に、感心し、一つ一つ確認をしながら押さえ込んでいく。
すべて部下たちの提案である。

そして、今月末までに迅速に動けるように事務所内のレイアウトを見直し、整理整頓するように決めた。
切羽詰った状態で、支所長の私と用務員のSさんはフロアーマネージャーをおおせつかった。
さらに、「笑顔あいさつリーダー」なるものを新設し、毎朝の練習計画を作ってもらうことにした。
当然、リーダーはK君。
頼んだよ、K君。

まちを愛するということ

2012年02月14日 21時11分39秒 | つぶやき

 私の仕事は、市の出先機関という役割を担っている。
 主な仕事は、住民票や戸籍謄本、印鑑証明の交付、さらには税金などの収納業務などである。

 市民サービスの観点からすると、住んでいるところや職場の近くにあることで利便性が図れている。
 どの業務も正確性と迅速性が求められ、それだけを追求するという仕事のやり方もある。

 しかし、果たしてそれだけでいいのか...

 自問自答した末に、まずは所管するエリアを散策するところから始める。
 まったくお気楽な支所長である。
 困るのは部下たちである。
 まるで糸の切れた凧なのだから...

 それでも、堪(こら)えてくれる。
 というよりも、諦めてくれている。

 部下に全幅の信頼を置く。
 
 先人が残してくれた郷土史のようなものを携えて歩き回る。
 時に驚き、時に軽い失望をしながら、でも先人たちがなぜこのような史跡を残し続けてきたのか考える。

 地元の人たちが集まった会のときに、自分が見て回った史跡などを紹介する。
 役員の人たちでも知らないことがあるんだと気付かされる。

 すごいのは、他の会のときにその人がその史跡の話をしている。
 見に行っているのである。
 驚きである。
 それとも、よそ者(そこに住んでいないとそういわれることがある)に教えられ、悔しかったのか...

 自慢げに話す表情がとってもイイ。
 こうやって、このまちをより深く愛するようになってくれる。

 遠回りのようだが、こういう人たちを地道に増やしていくことが大切だと思っている。
 まちを愛する人が増えることで、そのまちを大事にし、そこに住む人たちを大切にしてくれるのではないかと思っている。

 このまちの匂いや風の心地よさ、まちの音、すべてが心地よい。
 このまちで仕事できることを本当に誇りに思える。

コミュニケーションとは

2012年02月13日 00時00分27秒 | つぶやき

 確か土光さんが言われたと記憶しているのだが、コミュニケーションを例えて「電磁層だ」と言われたことがある。

 その理由は、コミュニケーションはさまざまなシーンで、その伝わり方が変わるというのである。

 伝言ゲームを想像していただくと、わかりやすい。
 最初の話が最後の所ではまったく違う内容になることがある。
 伝えている方は正確に伝えていると思っているのだが、聞き手の方は意に反して自分の都合のいいように解釈し、咀嚼して自分の言葉に代えて伝えてしまう。
 最初はわずかなひずみなのだが、それが増幅され、結果的には最初の人の意図とは大きく異なるということになる。

 これを前提に、土光さんは上から下へのコミュニケーションは誇張され増幅すると、そして下から上へのコミュニケーションは分断され、横へのコミュニケーションは収縮していくと。
 土光さんならではの洞察力である。

 そして、こう続ける。
 電磁層となる犯人探しをしてみたら、自分だったということはよくある話である。(チャンチャン)

生石地区タウンミーティング

2012年02月10日 23時05分10秒 | 地域情報/その他
 今夜、生石地区のタウンミーティングが開催されました。

 寒い中、120名程度の地域の人たちが参加してくれました。
 このようにたくさんの人が集まってくれたのは、案内文を持って回るときに、「生(なま)市長がみれますよ」といいながら回った私とちがって、「まちづくりをこれをきっかけに考えようではありませんか」と語りかけた角田公民館長の集客力の賜物であります。

 今回のタウンミーティングでたくさんの地元の方とお話しをすることができました。
 うれしかったのは、参加人数よりも、来てほしかった障がい施設の方や幼稚園、保育園の代表者、包括支援センターの皆さんでした。

 そして、この方々を含めて多くのことを望まれていないことに気づきました。
 その優先順位は、

 ・(交通事故や災害などから)命を守ること

 ・子どもたちの未来を輝かしいものにすること

 ・障がい者や高齢者など社会的に弱い立場にある人たちが安心して自立した生活が送れること。

 この3つを強く望まれているのです。

 これから立ち上げようとしているまちづくりの参考になりました。

 


危機感

2012年02月09日 19時21分26秒 | つぶやき
 明日は、この生石地区で野志市長を交えたタウンミーティングが19時から生石公民館で開催される。

 時間のあるときに、案内文をもって回ってみる。
 主だったとこしか回れないが、それでもこれを機会にさまざまな人たちとこの地区のまちづくりについて話をしてみる。
 異口同音、共通したテーマがいくつかあった。
 その中でも一番多かったのは災害対策である。

 昨年の東日本大震災のような大地震が来た時に、仙台空港に押し寄せたような津波がきたら同じような状況がこの地区でも発生する。
 さらに、もともと土壌的には脆弱なため、液状化現象も発生する可能性がある。
 液状化が起こった時に一番怖いのは、人が逃げ惑う中、電柱がバタバタと倒れること。
 倒れて人に倒れ掛かるだけでなく、道を遮断する可能性もある。
 電気、通信などのインフラが機能しなくなる可能性もある。
 
 そんな時に誰が助けてくれるのか...

 あまり知られていないが、自衛隊のヘリはアメリカ大統領の許可がなければ松山空港にはすぐに降りられないことをご存知だろうか。
 恐らく自衛隊よりも岩国基地から来てくれるであろう米国のヘリの方が早い可能性がある。

 きしくも岩国基地への米国海兵隊の移設の話が起こっている。
 災害時最も迅速に機能するのは自衛隊よりも米軍の方のような気がする。
 地元には申し訳ないが応援部隊は少しでも多いほうがいい。

 この地区には、未就学児童が800人もおり、その半数が空港の近くにいる。
 その施設を経営するN代表とお話した時に、災害に備え施設を3階建てにしたり、避難訓練をやっているが、東日本のような大災害に巻き込まれたときには対応しきれないのではないかと危惧されていた。
 その時に、周辺地域の人たちが駆けつけて、子どもたちを脇に抱えて走って逃げてもらう訓練を平素からやっておく必要がある。
 そのための連携強化のためならば、地区のまちづくりにも積極的に参加したいとも言ってくれた。

 まちづくりは、その地域の人たちのためだけでなく、事業所や団体なども含めて考えていくことが重要だと考えている。
 その人たちが望むことや希望することをかなえるだけでなく、もしものことをさまざまな予測し、その対処方法を平素から準備しておくこと。

 例えば、N代表から帰り際に言われた「施設の前の横断歩道が消えかかっているので何とかならないか」という依頼を受け、帰りに現場を見てみる。
 確かに見えにくい。
 でも見なくもない。
 勝手に判断し、そのままなおざりにすることもできる。
 しかし、なぜ、それを望まれるのかを自分の中で咀嚼(そしゃく)してみる。
 横断歩道は、単に渡るだけでなく、遠くから認識できるので人が渡る可能性があることを認識させられるという効果があることに気付く。
 ならば他はどうか。
 小学校の前の横断歩道も同じような状況であった。
 セットにすれば個人的なお願いから地域のお願いにできる。
 所管は、本市の道路管理課だと思って連絡すると警察の管轄と教えてもらう。
 ただ、警察も予算がないはずだからどう切り出すか迷っていた。
 前任のM支所長(既に定年)に相談してみる。
 「地域の中の交通安全協会や青パトの団体は警察にいっぱい貸しがあるから、そちらから頼むのがいい」とアドバイスをもらう。
 早速、青パトのF代表に相談すると、快く快諾してくれたが、作文をしたものが欲しいといわれたので写真つきの依頼文を私の方で準備することにした。
 「子どもたちの命を守る」その切り口で活路を見出す。

 こんなことが現場では繰り返されている。
 

チームワーク

2012年02月08日 23時45分27秒 | すばらしい出会い
 私の職場は、私を入れて6人しかいない。
 内訳は、支所長の私に、窓口担当が4人、そのほかに用務員さんが1人。

 主な業務は、窓口業務。
 窓口担当が2人休むとたちまちお客様に迷惑をおかけする事態に陥る。
 そんな時には、近くの三津浜支所にヘルプ(応援職員のこと)依頼をする。

 昨年度まではわからないが、三津浜支所のM支所長は大変な無理をしてヘルプを出してくれる。
 いつも突発的なお願いなのに、かなり無理だなと思いつつ厚顔無恥にお願いをしてみる。
 助けてもらえる。
 よくよく考えれば、未だ一度も断られていない。
 このことは凄いことである。
 決して余裕があるわけではない。
 なぜなら、直接お礼を言った時に、窓口にひっきりなしにお客様が来られ、どう見ても余裕があるとは思えない。
 でも、助けてくれる。
 きっとM支所長は過去にも小さな支所で仕事をされた経験があり、その時の苦労をよくご存知だからだろう。

 本市では地域ごとに4つのブロックに支所をくくっており、私たちのいる支所は西ブロックである。
 そのリーダー的立場がM支所長だ。
 平素から助けてもらっているので、M支所長には一目も二目も置いている。
 「持ちつ持たれつ」というよりも「持たれつ持たれつ」とお返しするものがない。
 申し訳なさでいっぱいである。
 同じブロックの他の支所長もユニークで個性派集団である。
 でも、一緒にいて楽しい。
 飲み会などをするとおお盛り上がり(?!)

 一方、内の職場に眼を向けると同時に二人は休めない状況である。
 しかし、病気や研修などで不測の事態が起こる。
 場合によっては、研修を急遽振り替えてもらうなどの無理な対応をお願いする。

 小さいながらも、チームワークで頑張ってきた。
 私が来て、あと一ヶ月と20日で一年がこようとしている。
 アットホームな雰囲気で、できればこのメンバーでずっと仕事をしたいと思っていた。

 しかし、女性職員のSさんが出産を控え、来週から産休・育休と長期休暇に入る。
 また女性の臨時職員のMさんは今月いっぱいで任期切れとなる。
 つまり、このメンバーで仕事ができるのは、あと2日。

 もう永遠にこのメンバーで仕事をすることはない。
 そう思うと切なくも寂しくなる。
 どのメンバーもよく頑張ってくれている。
 少し大きな声を出すお客様がきても女性職員を含めて怯まない。
 冷静かつ丁寧に応対してくれる。
 なにか問題や課題が発生してもすぐに共有し、解決策を見出そうとしてくれる。
 その時の主役は、たいていK君。
 そしていぶし銀のように火を消してくれるのがT君。
 用務員さんという立場だが、地域の人に私以上に信頼されているSさん。

 彼や彼女たちは、私の自慢の部下である。
 この職場で仕事ができることを誇りに思う。
 あと二日、このメンバーで最善を尽くす。