走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

第12回 全国紙芝居まつり松山大会 終わる!

2011年08月08日 23時55分50秒 | 夢紙芝居事業
 今日、「第12回 全国紙芝居まつり松山大会」が無事終了した。

 午前中、近くの生石公民館も会場になっているというのでチャリンコを踏みながら覗きに行く。
入るときに近くの保育園の子どもたちとすれ違う。
とてもちっちゃい子どもたちばかり。
引率の先生は、制御不可能な子どもたちを上手にコントロールする。
ちょうど、帰るところだったのである。
満足そうな笑みを見て、面白かったんだなと感じる。

 会場となっている大会議室に入ると、たくさんの子どもや大人たちでいっぱいだ。
 ときおり起こる子どもたちの爆笑。

 この事業を陰で支えてきた地域学習振興課の山本彰一君の顔が見えた。

 思えば、NPOのぼ~るの佐伯代表が創られた「正岡子規」の紙芝居からの出会いからすべてが始まった。
佐伯代表が演じる「正岡子規」を見ながら、鳥肌が立つのを覚える。
代表は、2つのことを胸に抱いていた。

 この紙芝居を一人でも多くの子どもたちに見てもらいたい。
そして、全国紙芝居まつりをこの地・松山で開催したい。
でも、私たちだけでは実現できそうもないというのである。

 この感動を形にしなければならないといった、使命感にも似たようなものを感じる。
傍らに目をやると山本彰一君がいた。

 彼に一言、「なんとかして!」

 そこで、まず事業名称を何にするかの会議に入る。
ああでもない、こうでもないと言いながら、最後に残ったのが「夢紙芝居事業」である。
※事業名称が、カラオケの曲「夢芝居」からきているのだが、予算化するまでこのことは一切口にしなかった。

 ベクトルとして指示したのは、まず受け皿となる組織づくり。
きちんと自覚をもち、自己責任としてしっかり受け止められるメンバーをそろえること。
そして、全国紙芝居までやりきる情熱をもった人たちを集めること。
さらには、裾野を広げるための人材育成プログラムをつくり、定期的に研修会を行うこと。
このことで、受け皿となる組織に人を育てる大切さを身につけてもらいたかったのと、持続可能な組織に仕立てるには後継者が育つ仕組みを組み込む必要があったからだ。
そして、研修を受講するにあたって一部助成しても原則受益者負担にすること。
この理由は、都会の方では子どもの誕生会に呼ばれて紙芝居を披露するコミュニティビジネスがはやり始めており、その時給が夜のお仕事よりよかったからである。

 次に、当時の市長さんが推し進めていた「坂の上の雲のまちづくり」にひっかけて観光と上手に絡めることができれば、認知度と実績を積み重ね、そこから貢献度が高まると考えたからである。
 そこで、道後温泉駅近くのからくり時計広場で、月一回定期的に観光客向けに紙芝居を上演してもらった。
そこに引き続いて、坂の上の雲のドラマ館でも定期上演が決まった。(これは地域学習振興課のOBのA君がこの事業を追いかけてくれていて彼の骨折りで実現した)

 これにより、松山に来られた観光客が、紙芝居を見ながら正岡子規の生き様と子どものころの郷愁を感じ取ってもらえれば、松山に対するイメージががらっと変わるのではないかと考えた。
実は、これからの観光施策は形のないものをどれだけ売れるかが都市間競争の中で勝ち残れる要素だと思っていたからである。
しかも、そのときに高い水あめを売りつけた。
でも、その水あめが高い理由は、チャレンジドの子どもたちがラッピングしていたからである。
つまり、アトリエ(作業所)の収益向上につながったのである。

 後日談だが、佐伯代表がこのアトリエの作業を見てみたいというのでお連れした。
帰りの車の中で、「好きなことをしながら、あの子たちの役に立つんですね」と言われながら、目を潤ませていたのが印象に残った。

 これらをすべて形にしたのは山本君をはじめ、それに関係してくれたたくさんの人たち。
特に、山本君には無茶振りをした。苦労をかけた。

 でも、それらすべてをやってのけた。
前例のあることなら誰にでもできる。

 本当に苦労したと思う。
だが、弱音をはかなかった。

 そして、今日、それが結実した。
 本当にご苦労様でした。

 心から、感謝いたします。

 

水あめ商品づくり

2010年02月04日 20時46分42秒 | 夢紙芝居事業
 今日は、紙芝居につきものの水あめをパッケージングしてくれている地域活動支援センター「作業所 ころころ(http://www.heartfullplaza.jp/p_korokoro.html)」に出かけてきました。

 今、本市では夢・紙芝居事業を展開していますが、将来、紙芝居の団体が自立してもらうためには経済的な自立が背景にないと難しいと考えています。
そのためには、どのようにして自立していくかを今からいっしょに考えていた方がいいかなと思い、そのヒントとして水あめの販売を思いついたわけです。

 なぜ、水あめかというと、既製の水あめを見ていて味気ないなと思ったからです。
 しかも、観光客に買ってもらおうとすると、松山で買ったという思い出とデザイン性が高くなければ購買意欲を高めることができないんじゃないかとも。

 デザインコンセプトは「三丁目の夕日」。
 松山に来て街頭紙芝居を見ながら、水あめをしゃぶる...
 子どもの頃の思い出と郷愁みたいなものを感じてもらい、「松山ってええよねぇ」と感じてもらえば、リピーターになるかも...

 そして、なによりもチャレンジドの就労の機会と紙芝居の活動団体の資金になるという一石三鳥の欲張ったしかけ。
今後は、ミニ紙芝居をつけたゴージャスな観光土産に進化させて、お土産売り場で取り扱っていただくとうれしいなと思っています。

 ぜひ、このシールが貼った水あめを見つけたら買ってください。
 それだけで、あなたはチャレンジドの就労機会をつくり、紙芝居関係団体の応援をすることになりますから...

        

作業工程を分解して、流れ作業で商品を作ってくれていました。
チャレンジドの皆さんには、作業を始める前に、紙芝居の話やドコで売るのか、みんなが喜んで買ってくれていることなどを説明してから始めてもらいました。

支局長からの手紙:伝えたい /愛媛

2010年01月13日 18時49分20秒 | 夢紙芝居事業
 毎日新聞松山支局長の小泉健一さんが次のような記事を書いてくれましたので紹介します。ありがとうございました。


支局長からの手紙:伝えたい /愛媛

 松山出身の俳人、正岡子規(1867~1902)の紙芝居を見ました。郷土の偉人の子規を子どもたちにもわかりやすく伝えたい。その思いで集まった松山市西長戸町の佐伯(さいき)美与子さんらが、手作りしたものです。没後100年の2002年に勉強会から始めました。市立子規記念博物館の元館長や児童文学者らの意見も入れ、事実に忠実な内容にしています。市内の学校や老人会などで演じ、感想を基に手直しをしました。

 上演を重ねるごとに「貸してほしい」と評判を呼び昨年春、松山市の「坂の上の雲」フィールドミュージアム活動支援事業になりました。500部印刷し市内の小中学校などに配りました。

 生涯を12枚にまとめています。最も興味深かったのは、亡くなる約1年前の1901年9月28日の食事内容です。3食分の絵が画面に並んでいます。

 【朝食】ご飯、ハゼの佃煮(つくだに)、なら漬け、牛乳、菓子パン【昼食】マグロの刺し身、おかゆ、みそ汁、アミの佃煮、エビの佃煮、ナシ、ブドウ20粒【おやつ】牛乳、菓子パン、せんべい、パインの缶詰、リンゴ1個【夕食】カレイ1匹、おかゆ、焼きナス、アミの佃煮、ブドウ1房、焼き芋。

 「生きることは食べることだとでもいうように」と佐伯さんが書いた脚本にうなずきました。死期が迫る弱々しい印象とは、別人のようです。

 佐伯さんたちは昨年9月、えひめ紙芝居研究会のぼーるを設立しました。野球好きだった子規のペンネーム、野球(のぼーる)にちなみます。今後は民話などを紙芝居にしたり、各施設で演じられる読み手の育成などに取り組みます。来年8月に松山市で開く紙芝居の全国大会の準備も進めています。

 活動の一環として今月18日、松山市築山町の市青少年センターで講演会「紙芝居の魅力とひろがり」と題する講演会を開きます。講師は滋賀県守山市の児童文学作家、今関信子さん。毎日新聞の連載童話で「プレゼント猫」を掲載したほか、福祉イベントを題材にした「命をつなぐ250キロメートル」(童心社)などの作品を発表しています。私には約30年前に初任地で出会った懐かしい人です。

 今関さんは地元で10年前から、55~80歳を対象に紙芝居作りの講習会の講師をしています。地域の自然や歴史、祭りなどを調べ、それぞれが紙芝居にします。学校や老人クラブ、認知症のデイケア施設などに出掛け、作者が自ら上演します。絵の裏の脚本をただ読むだけではありません。反応を見ながらストーリーを変えたり即興で歌や踊りも入れ、聞き手も踊り出したり合唱して盛り上がることもあります。講習会の卒業生が多くなるにつれ、自主的な活動機会も増えています。

 「本の読み聞かせと違い演じる要素も入るので、読み手と聞き手が一緒に会場の空気を作り、仲間と感じられる劇場的魅力があります」と今関さんは解説します。「紙芝居は伝えたいことを伝えやすい方法です。そのために、第二次世界大戦中は戦意高揚のために利用されたこともあります。でも今は地元の文化を大事に伝え、地域を元気にする手段としてどんどん活用してほしい」と呼び掛けています。

 松山での講演会は午前10時~正午。定員120人。入場無料。事前申し込みは不要です。問い合わせは佐伯さん(089・922・1908)。

 新年が始まりました。今年もいろいろな出会いが楽しみです。
                       【松山支局長・小泉健一】

 koizumi‐ke@mainichi.co.jp

 毎日新聞 2010年1月12日 地方版


夢・紙芝居 1月上演会

2010年01月10日 23時07分28秒 | 夢紙芝居事業
 成人式を終え、現場に着くと越知主幹がお客さんの呼び込みをしていました。

 今日は成人式でしたので、成人式帰りの着物の新成人を見かけました。

 結婚式の前撮りのカップルがからくり時計前で写真撮影

三連休中日ということと初子祭が重なり人出はかなりありました。
  

  

夢・紙芝居 2回目公演

2009年12月13日 19時14分16秒 | 夢紙芝居事業
 今日は道後・からくり時計広場での「夢・紙芝居」の2回目公演がありました。
今回からは、水あめも有料(200円)になり売れるかどうか心配でしたが、少しは売れたようです。
 この水あめは、障がい者就労の支援をしているNPOユニバーサルクリエートが製作し、紙芝居集団「のぼ~る」が販売するものです。
売上からは、チャレンジドの就労支援活動に充てられるとともに、紙芝居集団の皆さんの自立のための活動資金に当てられます。
 特に、「のぼーる」では2011年8月に「紙芝居全国大会」を誘致したり、地元の民話などを紙芝居にしたいようで、その活動費のきっかけくらいにはなるのではないかと思っています。
 今後、この水あめに紙芝居をつけたお土産を商品として開発し、さまざまなところで販売できるようお手伝いしたいと思っています。
 そして、そのことでチャレンジドの就労の機会創出とNPO団体の自立の一石二鳥のこのアイデアがうまくいくようにがんばります。

 この紙芝居の絵を描いていただいた大野さんも来られていて、現在、「秋山好古」の製作に取り掛かっているとのこと。うれしい報告でした。

 なにやらやってるみたい、叔母ちゃんたちも興味津々

 呼び込みはプロのような越知主幹。お客さんがたくさん寄ってくれます。

  
演じ手が替れば、またちがった味の紙芝居になります。
お客さんが座っている椅子は、今日出来上がったばかりのホヤホヤで、コンパクトで軽く、しかも頑丈に仕立てていただきました。
製作者の心配りと温かい気持ちが伝わる椅子に仕上がっています。

夢・紙芝居事業のお披露目

2009年11月30日 20時16分21秒 | 夢紙芝居事業
 今日からいよいよNHK超大河ドラマ「坂の上の雲」が始まりました。
それに呼応するように、私たちの「夢・紙芝居事業」も今日から一般観衆の前でデビューしました。
 場所は、伊予鉄道・道後駅前のからくり時計(放生園)横で14時と15時に実施しました。

 少し肌寒い中、実行委員会の関係者や当課の担当者たちが準備をし、盛況の内に終了することができました。
 この事業に関わってくれた関係者の皆さんや部下たちのご家族、元部下とそのご家族、本当に心温まるご支援をいただきありがとうございました。

 この場を借りて心からお礼申し上げます。
 また、何よりも実現に最大限の力を発揮いただきました実行委員会の皆様にも心から感謝申し上げます。

 そして何よりもうれしかったのは、担当課員以外も駆けつけてくれて手伝ってくれたこともチームワーク力を確認でき、うれしかったです。

◆準備作業中のスタッフです。
 今日実現できたのは、彼らのがんばりです。
   

 

◆14時からは佐伯代表が読み手として立たれました。
 聞き手は作品に吸い込まれるように聞きほれていました。
   

◆選手交替で15時からは浜本さんが読み手になりました。
  

◆同じ作品でも読み手が替ると趣がまったくかわります。
  

免許皆伝紙芝居人材養成講座

2009年11月28日 18時02分46秒 | 夢紙芝居事業
 今日から、夢紙芝居事業の中で演じ手をつくる目的から「免許皆伝紙芝居人材養成講座」がスタートしました。

 今日は、その第一ステップである正岡子規ゆかりの地をめぐるバスツアーがありました。
紙芝居「正岡子規」を演じるためには、正岡子規の生まれ育ったところや息吹がわかる場所をめぐり、そこから正岡子規になりきってもらおうという趣旨です。






















第一回 夢・紙芝居実行委員会

2009年11月12日 17時20分27秒 | 夢紙芝居事業
 本日、夢・紙芝居事業の立上げとして実行委員会が開催されました。
 構成は、紙芝居サークルや読み聞かせの会、民話の会など17団体70名ですが、今回はそれらの団体の代表にご参加いただきました。

 会場では、紙芝居用の自転車の第一号が披露され、たくさんの意見(?)をいただきました。
そして、第一回の披露は11月29日の14時と15時の2回、道後のからくり時計前広場で披露することが決まりました。

  

紙芝居、はじまりはじまり

2009年11月11日 22時21分26秒 | 夢紙芝居事業
 テレビがまだまだ普及していなかった頃、子どもたちの楽しみは自転車の後ろに積んだ紙芝居のおじさんがやってくることでした。
そして、そのおじさんが売る「水あめ」や「わらび餅」、「型ぬき」などが楽しみでたまりませんでした。(これらを買わないと紙芝居が見れませんでした)
 でも、それも毎日買える家庭環境ではなく、隠れてそっと紙芝居を見ていた記憶が頭をよぎります。

 今回、そんな思い出や郷愁を呼び起こす事業として、愛媛県松山市で「夢・紙芝居事業」がスタートします。











奥が深い~紙芝居

2009年11月05日 12時31分23秒 | 夢紙芝居事業
 今日、紙芝居「エプロンでショー」のブンちゃんこと荒木文子さんが茨城県古河市から来られ、松山市立三津浜幼稚園で紙芝居をされるというのを聞いたので観にいきました。

 通常の紙芝居のほかに人形劇やエプロンを使った紙芝居が披露され、改めて紙芝居のバリエーションの広さや奥深さを知りました。
 そして何よりも、子どもたちの吸い込まれるような表情や笑顔、驚きの顔を見ていると、とっても温かい気持ちになりました。

 通常の紙芝居も迫真の演技で子どもたち同様に吸い込まれるようでした。

 人形が一体でくるくる変わるやり方は子どもたちの目を輝かせていました。

  エプロンが紙芝居!?驚きでした。

 この子どもたちの真剣な目。かけがえのないものです。