いじめが発生するメカニズムを考えたことがあるであろうか。
わかりやすく火事に例えていうと次のような感じであろうか。
1. まず焦げ臭いにおいがする
2. 煙が見える
3. 火の手が上がる
4. 大炎上する
5. 鎮火する
これらを踏まえながらいじめに当てはめると
1. いつもの雰囲気とちがう子どもがいる
2. 一人でいる機会が多くなった子どもがいる
3. 休みがちになった子どもがいる
4. 学校に来なくなった若しくはいじめが顕在化した
5. 学年の終了若しくは卒業が来た(これは鎮火とはいわないかもしれない)
上記の各ステップで私たち大人はどのような行動をとっているのだろうか。
消防局の人たちなら、次のような行動をとる
1. 徹底した予防活動に努める
2. 火災報知機の取り付け義務を付した法律をつくり、普及に努める
3. 消火器を常備させるとともに使い方についての講習会を開催する
4. 迅速に消防自動車を呼べる仕組みづくりと短時間で消し止める環境整備を行う
5. 火災の原因追求をし、再発防止に努めるための措置を講じる
これに対して、いじめに対する行動は5の大炎上してからの対応からしかとっていないような気がする。
そして、最後は時間切れまで待つといった感じか...(無責任な言い方をしてすみません)
大切なことは、できるだけ発生しないよう予防すること。
次に少しでも早く初期消火に努めること。
そうすれば消防自動車を呼ばなくてもすみます。
スウェーデンでは、予防に対しては、子どもたちのスキンシップを増やすことで、相手に対しての愛情が深まるような取り組みをしています。
(※これを活用したのが本市で導入した「キッズ・タクティール」です。)
また、学校内に巡視スタッフがいて、休み時間に巡視活動をしながら、「いじめの芽」の早期発見に努めています。
そして、見つけた場合は当事者同志で話し合いをさせ、再発しないよう努めるのです。
それでも解決しない場合は、お互いの親を呼び、当事者を交えて話し合い根絶に努めます。
かつてわが国でも先生たちが休み時間でも教室に残り、何か仕事をしていたような気がします。
そうすることで抑止効果にもなったし、先生自身も子どもたちの変化を読み取っていたような気がします。
今は、先生たちにそういったゆとりがなくなってきたような気がします。
しかし、先生たちの授業以外の事務量が増えてきています。
関係ない話かもしれないが、この事務負担を減らす工夫からはじめないと根本的な解決にはならないような気がします。
それには、教育現場の業務のIT化を進める必要もあるでしょう。
つまり、先生がもっと子どもたちと向き合う時間をつくる必要があると思います。
また、スウェーデンのように学校内に巡視スタッフを配置する時機に来ているのかもしれません。