走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

部下に辞めたいといわれた君へ(Part 2)

2011年12月11日 19時35分49秒 | 悩める君へシリーズ

 久々の「悩める君へシリーズ」である。
 一度、「部下に辞めたいといわれた君へ」というのを書いたことがあるが、今回は部下がそこまでにいたる経緯について考えてみよう。

 まず、自分が部下だったとして、仕事をどのように捉えているかである。

 「仕事が楽しい」と思っていたら、まず辞めない。
 「今の仕事はやりがいがある」と思っていたら、まず辞めない。

 例え、休みが少なくとも、残業続きでも、給料が安くともである。

 つまり、辞めたいと思うときは「楽しくない」、「やりがいがない」と思っているときである。
 ひとことで言うと「つまらない」のである。

 では、なぜそこに至ったのか?

 1. 本人が仕事の本質を見極めることが出来ず、イヤイヤ仕事を継続してやってしまったため。
 2. 本人は頑張っているつもりでも上司が適正な評価をしないため、モチベーションが低下したため。
 3. 本人の実力以下の仕事をさせられ続けたために、モチベーションが低下したため。
 4. 職場の人間関係になじめず、孤独感や焦燥感が積み重なったため。
 5. 理想と現実のギャップの大きさに気づき、その溝が広がり続けたため。
 6. 常にオーバーワークを強いられ、肉体的にも精神的にも限界に来たため。

 これらが考えられる主な要因であろうが、現実的にはこれらが複雑に絡み合っている場合の方が多いであろう。
 こうなると、率直に言って、(辞職を止めようとしても)止めても無理だと思う。

 本当に部下のことを思うなら、温かく送り出してやることだろう。


 私も早55歳。
 第二の人生を考えなければならない時期に来ている。

 若い頃から、コスト意識を持ち、コストメリットを計算し続けてきた。
 勝手な胸算用では、私がいただける生涯賃金の数百倍は貢献した自信がある。
 
 客観的に自分を見つめなおす日々が多くなった。
 組織の中でイノベーションを起こすことで、地域社会に変革を起こせると信じていた。
 ただ、社会変革(勝手に「ソーシャル・イノベーション」と読んでいる)は自らが現場に赴き、自らの手を加えないと変わらないというジレンマに陥る日々が多くなった。

 また、新たな自分に挑戦したいという思いもある。
 今まで積み上げたスキルやノウハウを活かせるフィールドが他にもあるのではないかと感じ始めてもいる。
 55歳という年齢が早すぎるのか、遅すぎるのかはわからない。
 ただ、組織に対しては充分すぎるくらい貢献したという、満足感に近い思いが正直あるのも事実である。

 組織が社員を見切るように、これからは(社員が)組織を見切る時代が来ていることに私たち上司は早く気づくべきである。 

創造と表現

2011年12月10日 21時49分25秒 | つぶやき

 今朝の愛媛新聞を見ていて「第47回愛媛広告デザイン賞」の審査委員長の浅葉克己さんの総評の中に、日本人がモノを創ったり、表現する時の姿勢に、

 1.見つめる
 2.思いつめる
 3.息をつめる
 4.根をつめる

 というのを見つけた。

 「1.見つめる」は、観察である。
 「2.思いつめる」は、思いつめてアイデアを練る。
 「3.息をつめる」は、ハッと閃(ひらめ)くものを取り押さえる。
 「4.根をつめる」は、その中心にあるものを手を動かしてカタチにしていく。

 デザイナーからの日本人観のひとつである。
 参考になる。

 このことは人生を生きていくうえでも参考になる。
 人間関係やビジネスにおいてもとにかく「観察」は大事な要素である。
 そして、「思いつめる」という情熱で何度も何度も繰り返してアイデアを出してみる。
 その生みの苦しみからある時、ある瞬間、「これや!」というものが出てくる。
 そして、それをすばやく行動に移し、形にする。

 日本人は、これができる。
 もっと自信を持つべきである。

俯瞰(ふかん)する

2011年12月09日 23時33分18秒 | つぶやき

 阿川佐和子さんをご存知だろうか?
 ビートたけしさんと「TVタックル」という番組に出ているきれいな女性である(私の好みだけかもしれないが...)

 とても小柄で、チャーミングな女性である。
 ただ、そんな華奢に見える彼女が、ときおり見せる鋭い突っ込みは心地よいものがある。
 それは、きっと本質や根本的なことをいともたやすく相手の懐に投げ返すからだろう。
 政治家先生もタジタジである。

 好みということからか、彼女が出演するトーク番組や対談記事を意識してみてしまう。
 小気味よい話の展開が好きだ。

 その彼女に「TVタックル」という番組についてインタビューをしていたので一部紹介しよう。


 (私は)自分自身、ダメな人間だから、このようなことは許してはならなぬ、と訴えるような社会派キャラにはなれなかった。

 人間の心理みたいなものがあるでしょう?
 自分が利益にあずかれないときは「許せない」と怒るけど、自分がその立場になると黙っちゃう...

 (この番組は、)正論を熱く述べるコーディネーターがいて、あまりにも興奮して眼鏡が落ちたら、そっちを面白がる。

 不義を正すよりも人の弱さやおかしさ、人間というものはかくも弱く滑稽である。


 ここまで読み進むと、山田洋二監督の映画が目に浮かぶ。
 特に、大好きな「フーテンの寅さん」の中の主人公・寅さんは阿川さんが理解している人間性をすべてわかった上で、寅さんなりにその人の身になって考え、行動する。
 だが、たいがい失敗してしまう。

 でも、私は人として大好きなキャラクターである。

ライセンス・ビジネス

2011年12月08日 23時35分52秒 | すばらしい出会い

 友人のHさんの紹介で、ライセンス・ビジネスをやっておられるIさんと食事をした。
 過去に面識は会ったのだが、名刺交換をする程度でこうやってじっくりとお話を伺うのは初めてだった。

 Iさんは、私よりも若い。
 活躍されているフィールドは全国、いや全世界かもしれない。
 但し、残念ながら松山にはそのフィールドがない。

 でも、そんなことは関係ない。

 ちがう世界の人と、こうやって知り合いになり、さまざまな裏側を含めた話を聞かせていただくだけで勉強になる。
 「へぇ~!」と、つい出てしまう。
 次に、「おもしろい」と思ってしまう。

 私らしい単純明快さ(何も考えていないといわれればそれまでなのだが...)

 あまり聴きなれない「ライセンス・ビジネス」
 そういう世界があるんだと思いながら、その手法の広がりをかってに想像する。
 ワクワク感がたまらない。

 自分の次のステージに向かって、今、吸収できることはすべて吸収しておこうと思う。
 そのためには、Hさんの受け売りではないが、自分の頭の中にあるチエやノウハウを吐き出したくってたまらない。
 そして、自分の小さな頭の中を一気に整理し、空っぽに近い状態までにしたいと思っている。

 そうでないと、新しいことを詰め込むスペースがないような気がする。

 仕事のことでも何でもエエから、誰か受け止めてくれ~!!(但し使えんかもしれませが...)
 

若き経営者の誕生

2011年12月07日 20時42分02秒 | びっくり

 今日の夕方のニュースを見ていてびっくりした。

 なんと東証マザーズに25歳1カ月という若き経営者が誕生した。
 社名はリブセンス

 その主人公の名前は、村上太一社長。
 国内市場での最年少上場記録を更新したという。
 2006年6月に東証マザーズに上場したアドウェイズの岡村陽久社長(26歳2カ月)を抜いたというのだ。

 大変失礼な言い方だが、どこか幼さが残る風貌で、同社の中でも年齢的には下から三番目という。
 どこかぎこちなく、つい「本当に大丈夫?」と疑りたくなる雰囲気である。

 リブセンスは求人サイトの運営事業者なのだそうだ。
 従来のサイトが求職者と企業を結ぶ代わりに企業から広告料という名目で収益を上げるビジネススキームなのだそうだが、一件も良縁につながらなくても企業は経費負担をしなければならなかった。
 そこで、村上社長は広告料という形ではなく、成功報酬型に切り替えたというのである。
 これによってミキハウス社等は、従来求人にかけていた経費を半分に削減できたという。
 さらに、就職が決まった人には上限2万円で祝い金が出るというのである。

 まさに、求職者も、求人企業も、リブセンスも「三方善し」である。

 こうやって説明すると、「なあ~んだ」という御仁がおられるかもしれない。
 だが、「コロンブスの卵」ではないが、誰よりも先に思いつくこと、そして誰よりも先に実行し成果を出すこと。
 口先だけの御仁には到底出来ない。
 多くの企業が自分だけを考えている中で、世の中にとっての理想形を追いかけた村上社長だったからこそ成し得たと思う。

 また、最近の上場はさまざまな面で審査が厳しくなっており、コンプライアンスや企業のアカウンタビリティーだとか、本当に難しくなっている中での上場なのだ。
 しかも、弱冠25歳の社長が成し遂げたのである。

 おそらく株式市場の低迷などで新規株式公開(IPO)の件数が伸び悩む中で、IPOを目指す若手経営者らに元気を与える素敵なニュースである。
 私たち大人(シニア層)もこのような若者に負けないよう、より精進していけば、この国の未来は明るい!

コミュニケーションの難しさ

2011年12月06日 23時40分14秒 | ちょっといい話
 建築家・安藤忠雄さんの設計事務所の記事をある雑誌で読んだ。

 驚いたことに、安藤さんの事務所ではメールは禁止なのだそうだ。
 その理由は、メールは心が伝わらないコミュニケーション・ツールだからだそうだ。
 そのせいで、安藤さん自身、海外出張が多いが完全に音信不通状態になる。
 それで大丈夫なんですかという質問に対しては、「連絡なんてものは、緊急を要する事態にしかないものですよ。でも、海外にいたら対応なんて出来ませんから、最初から諦めるしかないんですよ」とキッパリ。

 そして、設計図などの精密な資料をFAXで送ることも禁止。
 
 さらに、電話は5台。
 各スタッフの机にはなく、安藤さんの前に5台まとめて置いてあり、昔、公衆電話が連なって設置しているところに人がたかるような感じで電話をするそうだ。
 そうすることで電話のやり取りを聞き耳を立てていると、顧客とトラブっていないかどうかがわかるそうだ。

 安藤さんがいうコミュニケーションの理想とは、あくまでも直接対面して、相手の顔色を見ながら駆け引きをすることで成長するとともに、こちらの気持ちも伝わると。
 それが出来ないといするならば、一歩下がって電話だが、それ以外は認めない。

 コミュニケーションは自分の心を伝え、相手の心を読み取ること。
 改めてそう感じました。

まちづくりとは...

2011年12月05日 22時27分34秒 | つぶやき
 最近、改めてまちづくりの楽しさを感じている。

 人が私に抱くイメージとは真逆で、スロースターターだと自分ではそう思っている。
 笑わないで頂きたい。
 正直、グズでのろまなのである。

 よく猪突猛進タイプだといわれるが決してそうではない。
 「損するよなあ」と思うこともしばしば...

 でも、「まあ、いっか!」と思う自分がいる。
 そうなると、相手が描くイメージの人物像に近づけようとする自分がいる。

 話を戻すと、まちづくりをしようとしたとき、私は徹底してそのまちを歩く。
 五感に、まちの匂いや音や風全てを覚えこませていく。
 そして、「自分はこのまちが好きだ」と思えるまで徹底してそのまちを歩く。
 ひたすら歩く。

 すると、いろいろなものが見えてくる。
 例えば一生懸命、花を作って家の前にプランターを置いているおばちゃん。
 「きれいにしとるね」と声をかけた瞬間から会話が始まる。
 「あんたあ、何もんぞね?」的な顔をされているから、
 「そこの支所長です」と自己紹介。

 次からは元気なあいさつが慣例化する。
 そんな家がたくさんあることに気づかされる。
 そして、プランターの花は四季折々に変わっていることに驚かされる。

 好きでもないまちを、仕事だからと割り切って一生懸命よくしようなんてことは、私には到底出来ない。
 それほど器用ではない。
 
 次に、そのまちの人たちを好きになる。
 好きになった瞬間から、相手の心も開く。

 「まずは一献!」という言葉が出ればしめたもの。
 
 まちづくりの醍醐味とは、「人もうけ」であり、人という財産が貯まっていくこと。
 

孤独なランナー

2011年12月04日 22時29分19秒 | ちょっといい話
 今日の福岡国際マラソンに埼玉県庁勤務の公務員ランナー、川内優輝(24)さんが日本勢トップの3位に入った。
 その勇姿は、9位からの猛烈な追い上げだった。

 最後は粘って2時間9分台を残り3秒というところでキープしてゴール。
 「前の選手を追っている間に、頭の中に日の丸が浮かんだ」と川内さんは言っていたという。

 彼には、実業団のような監督も選任コーチもトレーナーもいない。
 まさに、孤独なランナーである。

 そして、実業団の選手と比べると圧倒的に練習量が少ない。
 だから、通勤も練習にあてることもしばしばだそうだ。

 なによりも、実業団の選手が大きなイベントに参加するのが年に1~2本という中で、川内さんは月1回ペースで出場するという。
 来月の東京国際マラソンにも出場予定だとか。
 おそらく、招待選手ではないシロウト・ランナー(この表現は正しくないような気がするが...)にとっては、一回一回エントリー料を払っての参加だろう。
 それでも、実践で鍛えていく大切さと圧倒的な練習量不足を補っても余りある練習方法であることを彼はよく自覚している。
 実践で磨かれた野生的な勘はますます研ぎ澄まされる。

 ゴール直後、失神するほどの倒れこむ姿。
 全力疾走をした何よりの証拠。
 その完全燃焼の姿は感動を呼び、「何もそこまで」と思わせるような同情さえ誘う。

 人間的にも真面目で、何事にも一生懸命なのが見えてくる。
 同じ公務員として、見習わなければならないと思う。
 その不屈の精神は、「前に行ければ何とかなると思っていた」という言葉通り、歯を食いしばって、前だけを見つめる後半の力走からもうかがえる。

 そして何よりも、「ロンドン五輪で走れるよりも市民マラソンで走れるほうが楽しい」と言い切る彼は、とても素敵である。

生石地区餅つき大会

2011年12月03日 19時30分16秒 | 地域情報/その他
 今日は生石小学校で行われている「持ちつき大会」を見に行ってきました。

 昨夜は大雨。
 「どこでやるのかな」と心配していたところ、なんとか(雨は)やんでくれました。

 到着するとテントが張られ、その中で学年、クラスごとに分かれ餅つきが行われていました。

 角田公民館長に聞くと、朝の五時半からスタンバイ、先生や地域の人たちは6時から来られ、テント張などの準備をされたそうです。

 昔は、年末になると各家庭から杵をつく音がしたものですが、餅つきをしたことがない子どもが増える中、この地区の子どもたちは年に一回は経験できるのです。

 改めて「この地区の大人は、子どもが好きなんだなあ」と思ってしまいました。
 

いろいろありました。

2011年12月01日 21時31分03秒 | 家族の出来事
 思えば先月は家族のことでいろいろとありました。

 前半は、娘が主人公。
 東京に居たときから付き合っていた彼のご両親が正式に挨拶に見えられた。

 彼は、娘にとってはもったいないほどの好青年である。
 終生のパートナーとして、素敵なひとを選んだと思う。
 きっと私が反面教師になったのであろう。

 私は、決して娘にとっていい父親ではなかった。
 そして、いい夫とでもなかった。

 彼のご両親は気さくな方で娘を可愛がってくれている。
 彼の上にはお姉さんがいたのだが、若くして病死をされている。
 そのことについては、お互い触れないようにしていた。

 食事の席で、その話が少しだけ出た。
 お母さんから、「うちは娘がいて、いなくなりましたが、娘の扱いは慣れていますから」という話が出た。
 ありがたかった。
 お母さんからは、終始、「嫁」という言葉ではなく「娘」だった。
 お任せしてだいじようぶだなと勝手に思い込んでしまう。

 お父さんから、「(娘さんが)いなくなったら、さびしくなりますね」といたわりにも似た言葉を受ける。

 精一杯(やせがまんをしながら)、
 「順繰りですから。いつも家内とは娘の邪魔にだけはならないようにしようと。歳をとったら二人で老人ホームにでも行きますから気にしないでください。」

 母に、ご両親が来たこと。
 そして、ご両親が心配して声をかけてくれたのだが、このように応えたと報告した。

 母は突然泣き出した。
 可愛がっていた孫がいなくなるからか...

 そして、認知症になりかけていた母が正気に戻り、突然施設(老人ホーム)に入ると言い出した。
 その理由を訊ねると、「気楽やけん」としか言わない。

 そこで、入居希望施設を見に行く。
 向かいながら、久しぶりに昔話をしていて「ハッ」とした。

 死んだ父親がよく言っていたせりふを...

 「お前が一人っ子なのはわし等のせい(責任)。ほやから、なんも気にせずにお前はお前の人生を歩け。わし等はお前の足手まといにはなりとうない。さっさと老人ホームに行くけん、気兼ねなんかせずに好きに生きたらエエけん。」

 母は、そのことを思い出したのかもしれない。
 でも、そのことを訊ねる勇気が私にはない。

 不甲斐ない息子を持ったために、母親まで苦しめている自分がいる。