走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

論理的思考ができないで困っている君へ

2011年07月31日 23時26分12秒 | 悩める君へシリーズ
 先日、NHKのクローズアップ現代を見ていたら「大人がハマる“数学ブーム”の謎」というのをやっていた。
内容を紹介すると次のとおり。(同番組のホームページより)

 大人の“数学ブーム”が続いている。
出版界では「語りかける中学数学」がこの5年間で10万部を突破。
高等数学の世界へ誘う「オイラーの贈物」、「ガロアの群論」といった難解な数学の本もそれぞれこの1年で2万部を超える勢いだ。
カルチャーセンターや個人塾など社会人向けの数学講座はキャンセル待ちの状態も出ているという。
今、多くの大人が数学に求めるもの。
それはかつて中高時代に挫折した「何重もの論理の積み上げ」を体感したいという思いや、数学者の「ひらめきの秘密」を知りたいという気持ち。
混迷する不安定な社会にあって、確かなものに接したいという願いと、想定外の事態でも進むべき道を切り開ける強さを身につけたいというニーズがあるという。
いったい人々は数学にどのような世界を見ているのか?
ブームの謎を探りながら、一般社会人をもとりこにする数学の魅力に迫る。

 こう書きながら、世の中には数学アレルギーの人はたくさん入るのに、こんな話を受け入れられるのであろうか。
どうしても小難しい数字の羅列やわけのわからぬ方程式などを見ているだけで、頭の中がイライラ、縺(もつ)れた糸のようになるといった人はたくさんいるだろう。

 でも、この番組では数学は生活の中で、私たちの身の回りの中でさまざまな数学が存在していると紹介する。

 レンタル・ビデオ屋さんに行くと「ナンバーズ(天才数学者の事件ファイル/http://dvd.paramount.jp/numb3rs/)」というのがあるが、この物語はFBIの兄と天才数学者の弟が力を合わせて事件を解決していくという物語である。
この物語の随所に数学の理論が出てくるが、中にはそんな馬鹿なと思うようなシーンがあるが、実は最先端の数学理論を忠実に検証した上で物語の中に盛り込んである。
ただ、膨大なデータを短時間でどうやって入力したのだろうという疑問はあるが、数学をどのように使うかという点ではイメージしやすい。

 そして、物語は論理的思考方法のつけ方みたいなコツも身につけさせてくれる。

 では、なぜ論理思考が必要なのか。

 一番はリスク管理だろう。
 物事を「イエス」か「ノー」かで体系化していくだけで将来起こりうるリスクを予測し、それに対する回避策を整理していくとより成功に近づきやすくなる。
 
 そのほかにも、まさかと思われるものも数学で分析できる。
 例えば、水の波のでき方などを予測するという方法。
 水の流れと風の向き、水の成分、過去の流れのデータなど、これらのデータがたくさん集まれば集まるほど現実に近づけることができる。

 また、私自身はコミュニティやコミュニケーションについて数学的発想を行う機会が増えている。
 まさかと思われるかもしれないが、人と人のつながりの中で、より強固なつながりにしていくにはどのような変数が必要かなど、結構、応用できるものである。
そのときには、難しい方程式にするのではなく、誰にでもわかるようないたずら書きで表現する。

 数学イコール数字だと思うと頭が痛くなるが、その思考方法を学ぶだけで、しなやかな頭がつくれるのではないかという提案である。
 
 



生石公民館だより 平成23年7月号

2011年07月30日 09時21分40秒 | 地域情報/その他
 月末になると「生石公民館だより」が公民館から届く。
配布機能が公民館にないためだ。(松山市には広報委員会制度があり、地区の各広報委員さんにお願いすると、担当地区の中の班長さんを経由して回覧板として回覧してもらえるのです)

 おかげで、地域の活動が手に取るようにわかります。

 そして、この公民館だよりを角田公民館長が広報部の人たちを上手に巻き込みながら編集し、自ら執筆されておられるとのこと。
また掲載する写真も、自らが撮りに行っておられるとのこと。
(ちなみに写真が多いのでとても見やすい)
 
 驚くのはレクレーションの勝敗の結果まで掲載されています。
ということは、最後までお付き合いしているということです。(これは簡単なようでなかなか大変である)

 また、この勝敗を掲載するのには他の意図もあるのではないかと思いました。
推測するに、「うちの町内はどうなってるのか」と気にかけさせるようにしているのではないかと。
さらに、成績が悪ければ、「ここは一番私が出っ張ってやろうか」と思わせ、参加者を増やすための演出か...
深読みかもしれないが、住民参加のツボをよく心得ているような気がします。

 公民館を担当していたときに、地域の人たちから「公民館が何をしているのか見えない」と言われることがありました。
そこで、とりあえず何でもかんでも地域情報を発信することにしたのです。
中には、さまざまな理由から情報発信ができない地区もありました。

 そこで、それを補完する意味で松山市公民館連絡協議会のホームページを充実しました。
当時としては珍しかった動画も組み込んでもらいました。(当時の担当者には大変苦労をかけました)

 それでも足りないような気がしたので、このブログからも配信するようにしました。

 地域の中には、本当にその地域を愛し、その地域の人たちを愛し、地域活動に汗をかいてくれている人たちがたくさんいます。
その多くが、何の見返りも求めず、時に文句や悪口を言われても、ただ黙って人のために汗をかいてくれている人たちがたくさんいます。

 実はこういう人たちがいるからこそ、地域コミュニティは曲がりなりにも壊れないでいるのです。元気にもなれるのです。

 行政が地域コミュニティをつくっているのではなく、こういう人たちがつくっているのです。
 
 角田公民館長は、こういう人たちにスポットライトを当てるべく、この「公民館だより」を出されているような気がします...

 

力の結集

2011年07月29日 01時16分12秒 | ちょっといい話
 27日に愛大医学部で地域遠隔子育て療育相談コンシェルジュ・サービス事業の協議会が開催されるので覗いてみないかと誘われたので同席させていただきました。

 同事業は、総務省の地域ICT広域連携事業に採択されたもので、受託されたのは「NPO ラ・ファミリエ」です。

 事業の内容は、簡単に言うと子育てや療育相談をテレビ電話でやろうというもので、昔でいうと電話交換手(古い言い方ですみません。同事業ではこの水先案内人を置くことを重視していて、コンシェルジュと呼んでいます)みたいな人たちが電話の向こうにいて、日頃の悩み相談や不満などを聴く一方で、会話の中から原因を掘り起こし、適切な治療先などを進めるのだそうです。

 本事業は、NPO理事の一人でもある西条中央病院の大藤医師(有能な小児科医でもあります)が療育相談にテレビ電話が活用できるのではないかという考えを持っておられ、実現したものです。
いつもながら、大藤先生の熱意と行動力は素晴らしいものがあり、実現する力に感心させられます。

 そして、その先生に促されるかのように多くの人たちが携わってくれました。

 当初は、西条市を核に愛南町と四国中央市を結び、トライアングルで行おうという計画でしたが、現実はそれを飛び越えて、東京、新居浜、伊予市、そして松山市に在住人たちと何らかの力を借りたということでした。
これもテレビ電話がなせる業(わざ)だったのでしょうか。
参加していただいた方は延べで80人を超え、短期間の実験にもかかわらず驚くほど多くの方が参加してくれたというのです。

 本事業のユニークなところは、「相談」というひとくくりで捉えがちなものを「専門相談」、「仲間相談」、「ちょっと相談」にクラス分けしたことです。
この真意は少しでも気軽に相談できる環境を整えるという中から出てきたものだそうです。

 そして、事例発表の中で、水谷さんという「ちょっと相談」を担当されたコンシェルジュの方が苦心された部分について、まず相談者の心を解きほぐすことだったそうです。
でも、それは難しいことをしたのではなく、世間話や相談者のヘアスタイル、ファッションについて話し始めると互いの情が湧いてきて、それを積み重ねていくと信頼関係につながるのだそうです。
 次に、ちょっとした会話の中から相談者の本意を汲み取っていきながら、困っていることに適した関係機関を薦めたというのです。

 例えば、「うちの子は、年齢の割りに言葉が遅いんですよ」という話を察知し、療育センターを訪ねてはどうかというアドバイスをします。
 そして、療育センターの担当者と直接テレビ電話を介して事前に話をしてもらうことで、しり込みしていたお母さんに勇気を与えたというのです。

 また、他の事例では、過去に骨折経験を持つ子どもさんのお母さんの緊急の相談に対して、医療機関とつなげたところ大事には至っていなかったので病院へ行かなくて済んだそうです。
このことは、増え続ける小児救急を支援する一助になり、さらに医療費の軽減につながる可能性がある感じました。

 そして、なによりも感動的だったのは、野本コンシェルジュの話です。
 難聴障害をお持ちのお母さんがいて、電話に対して恐怖心に近いものを持っていたそうです。
 しかし、テレビ電話によってそれが一気に解消されたというのです。
 相談者とコンシェルジュが小さなホワイトボードをもって筆談するというものです。
 相談者は会話を楽しめるようになったのです。

 これには副次的効果もありました。
 難聴障害をお持ちの多くの親御さんの子どもさんの多くに言語の遅れが見られるのだそうです。
 そして、それによって発達障害などへとつながる割合が多く、水際で解決することが大事だというのです。
 このご家庭の子どもさんにもその傾向が見られたため、野本さんは絵本の読み聞かせやにらめっこ(?)などをしながら、子どもが自然に言葉を発する機会を増やすよう努力されたそうです。
 野本さんは、「楽しみながら訓練することを専門の方から指導を頂いたので、私なりに試してみたのです」と謙虚に言われていましたが、「すごい!」の一言です。

 改めて本事業を見てみますと、大藤先生という監督がいて、さまざまなキャストや裏方がいて、そういう人たちがそれぞれのミッションを遂行されたことに成果の秘訣があったように思いました。

 一人の力は、本当に小さなものですが、それを結集すれば新たな道を切り拓く力になると、改めて感じました。

 そして、何よりもこの取組が地域社会システムとして取り入れられ、広がり、根付くことを願っています。

 


しなやかになれない君へ

2011年07月28日 00時16分37秒 | 悩める君へシリーズ
 よくしなやかさが大事と言われる。

 では、「しなやか」とはどういう意味なのだろうか。

 辞書では、
  1 弾力があってよくしなうさま。
  2 動きやようすがなめらかで柔らかなさま。
  3 姿態などがなよなよして上品なさま。

 つまり、竹は細くて一見弱弱しく見えるが、雪の重さにも耐え、それを跳ね返す力も有している。

 松山には、名工・白鷹さんという鍛冶屋さんがいる。
 彼は、名だたるわが国の木造建築を改修するときに、それらの釘を打ち続けている。

 そして、彼が使う鉄の原料は明治以前の建物を解体するときなどに出る鉄くずだそうだ。
 その理由は、「今の鉄は不純物が限りなくなったために硬くなったが、その分粘りがなくなったために折れやすいからだ」と言う。

 人間社会も同じで、仮に純正培養だけで育った人たちだけだと、かえってウィルスに犯されやすいとも言われている。

 そして、しなやかになれないということは、その必要性を感じていないからである。

 だが人の世の中というのは、さまざまな人がいて、さまざまな考えを持っている。
 それを紋切り刀で善悪を切ってしまうと、ギスギスした世の中になってしまう。

 清濁を飲み干す度量をもてるかどうかで、地域社会システムを構築できるかどうかが決まる。

 つまり、しなやかな心をもつ必要性とは、人を一人でも幸せにする社会を作るために必要な心の力の一つであるということでもある。
 そして、そのしなやかさは「ぶれない自分」を持つことから始まる。

 

facebookからのプレゼント

2011年07月27日 01時42分53秒 | すばらしい出会い
 フェイスブックにはさまざまな機能がある。

 その中に、友達の誕生日を教えてくれるものがあり、昨日は自分の番だった。

 もらう側になると、次々と舞い込んでくる誕生日のお祝いメッセージがとても心地よいことに気づく。
 遠く離れた友たちからや、いつも会っている友達、さらには疎遠になっている友達などなど。

 この歳になっても、改めて誕生日を祝ってもらうと嬉しいものである。

 お礼の返信を送っていると、妻が「何を一生懸命やってるん?」とパソコンの画面を覗き込む。

 妻は、フェイスブックの存在を知らない。

 画面を見せながら、いろいろと知ったかぶりをする。

 そして、妻から究極の質問が飛び出す。

 「何の役に立つん?」

 そこで、図に乗った私は流暢に知ったかぶりを話し出す。

 その内容は、最近、自分の中で温めてきた「コミュニケーション論」である。

 そして、一通り話し終えたところで、「内容は半分くらいしかわからんけど、(結構考えて使っているんのは)なんとなくわかった」

 いつもながら手厳しい。

 「一言で言うたら、役に立つんやね」

 そういうことである。

 つながっていくことの凄さ!
 そして、フェイスブックを活用したアイデアを次のステージで活用しようと考えている。

55歳の誕生日

2011年07月26日 20時48分23秒 | つぶやき
 今日、55歳の誕生日を迎えた。

 とうとう50代も中間地点。
 定年も見え始めてきた。

 そろそろ第二の人生もまじめに考えないといけない歳にもなってきた。
 ただ、自分の性格からすると最後の最後まであがき続けるような気がする。

 ※「あがく」の意味:
    1 手足を振り動かしてもがく。じたばたする。
    2 活路を見いだそうとして必死になって努力する。

 こうやって意味を調べると、ちょっと使い方をまちがったような気がする。
 なぜなら、若いときのような闇雲にあがくようなことをしなくなってきたからである。
 すべてを現実として受け止められるようになってきた。

 また、活路を見出すということは、今いる自分の環境に不満があるということにもなる。
 どのような部署にいても、どのような仕事をしていても、公的な仕事というのは、楽しいし、やりがいもある。

 だから、正しく言うと最後の最後まで住民の立場に立った仕事をやりきるということである。

 きしくも、今日の新聞の占い欄にこう書いてあった。

 「己らしく行動したとの誇りあれば結果は別」

 そういうことである。

 今日は早めに風呂を済ませ、妻と娘にプレゼントされたマッサージつきクッション(なかなかの優れモノ)をあてながら眠りこんでしまう。
 妻に起こされると、バースディケーキが待っていた。

 己らしく。

 これからも己らしく...

ゆかたプロジェクト

2011年07月25日 06時47分34秒 | 東日本大震災
 農商工連携サポートセンターの大塚さんから次のようなお願いが来ています。
ご協力いただける方は、ぜひお願いします。


 福島県相馬市の大石ゆい子さんを覚えていますか?
3月末に皆様に支援の募金をお願いしました。
たくさんの募金が集まり、彼女に送られました。ありがとうございました。
「皆さんから送っていただいた募金は、お金というよりは皆さんの思い
の塊のようで。私を支えてくれているお守りのようなものとなっています。」
というのが彼女の述懐です。大石さんは被災地の状況に応じてその後、女性のための移動カフェの開催、飯舘村の全村避難の引越のお手伝い、
他地域からのボランティアなどの動きの窓口など奮闘されています。

その大石さんが8月14日に相馬市で開催される「相馬盆踊り」のため、「ゆかたプロジェクト」を募集しています。
津波などにより全てを奪われてしまった被災者の方々は、浴衣や帯がないのです。

 プロジェクトの詳細はこちら↓

  http://madeilife.jp/

 プロジェクトのチラシはこちら↓

  http://micanbako.com/imgs/blog/A4_ohisama_yukata.pdf

 皆様、浴衣、帯、下駄の寄付をどうぞよろしくお願いいたします!
 目標は1000着です。

 皆様の温かいお心をお待ちしております...


久しぶりの内子町「からり」

2011年07月23日 21時28分30秒 | 地域情報/その他
 ひさしぶりに家族三人でドライブに出かけた。

 ここのところ体調のすぐれなかった娘が珍しくドライブに出かけようと言ってくれたからである。
 車の中で流す音楽の主導権は娘にある。

 だが、今回のドライブでは「山口百恵メドレー」をチョイスしてくれた。
 娘なりにかなり気を使っていることが痛いくらいよくわかる。

 目的地は、内子町にある道の駅「からり」
 到着時刻は、既にお昼をかなり回っていたので併設する惣菜バイキングメニューがあるレストランへ直行した。

 

 お腹を満たすと少し休憩することになり、娘は珍しくスケッチを始めた。

 

 私たちはというと、手持ち無沙汰で、時折、川の方から吹いてくる風を受けながら、パン屋のある店舗を眺めていた。
 最初にここを訪れたときには、この施設は土だけだったが、すっかり屋上緑化かになっている。



 それでも間が持たないので、木漏れ日に目をやる。

 

 次に前の川で水遊びする子どもたちがいたので、のんびりと眺めていると、描くことに飽きたのか、娘が「満足した」というので帰路についた。

  

 おかげで、のんびりできた一日であった。

 

100%の社員が幸せになる会社

2011年07月22日 23時24分58秒 | びっくり
 もうすぐすると誕生日なので、眼鏡屋へ行く。
 齢とともに、目の焦点が変わってくる。
運転などには危ないので、場合によってはレンズ交換が必要になるかもしれない。
ちょうどレンズが割れていた眼鏡があったので持参する。

 入店すると、既に私の前にたくさんの客が並んでいる。
仕方がないので店舗にティスプレイしてある眼鏡を見て回った。

 驚いたことに、他店の半額並みである。

 自分の順番が来たので、受付してくれた若い店員さんに「なぜ、この店はこんなに安いの?」とたずねてみると、「儲けないからです」みたいな答が返ってきた。内心、「そんなバカな!」である。


 気になったので、帰宅してホームページでその会社を検索してみた。

 驚くことに、信じられないような経営モデルを確立してある会社だった。
以下、紹介しよう。

 メガネ21は広島を中心に全国で128店舗を持つ年商83億円のメガネチェーンです。
21の店舗では常時全ブランドを4割引きで販売しているそうなのですが、面白いのはその安さの理由です。
普通安低価格にするためには、大量仕入れや人件費のカットなどでコストを低く抑えてという方法が考えられます。
しかし、メガネ21ではそういった事はしていません。
仕入れ値は他社と同じぐらいで、原価率は70%ぐらいだと言います。
それではいったいどうやって安くしているのかと言うと、売り上げによって得た利益の半分をすべて値引きのために当てているのです。
こうする事で安い価格を維持して客を多く呼び寄せ、たくさん商品を買ってもらい、そこで得た利益でまた低価格を維持すると言う事をやっているようです。
こうやって他社よりも安い価格で売り上げを伸ばしていけば、当然利益も膨らんで行きます。
 一方、利益のもう半分はすべて社員の給料とボーナスにつぎ込まれる仕組みになっていて、それが社員のやる気を引き出します。
販売実績を上げて店舗の売り上げに貢献すればするほどそれだけ多くのボーナスを貰う事ができるので社員はみんな頑張って働く訳です。
しかも、社員は、販売ノルマは課せられていないため過剰なプレッシャーを受けずにのびのびと働く事ができます。
ただ言ってみれば、成果主義でもあるので、逆に利益が上がらない時はボーナスが減るという事になるそうです。
しかし、普通の会社なら内部留保として溜められるはずのお金をすべて商品の値下げと社員のボーナスに当てるので、売り上げが良い時はかなり高いボーナスがもらえます。
 普通、内部留保を持たない会社はやっていけなくなります。
それなのにメガネ21はどうやって内部留保なしで経営をしているのか。
内部留保とは、簡単に言うと売り上げから原価と人件費と株主への配当などを引いて後に残った利益、つまり儲けの事で、このお金は普通の会社では将来への設備投資や、何か問題が起こった時のために溜めて置きます。
特に資金繰りのお金が必要になった時、銀行からお金を借りないといけませんが、内部留保がないとそれが難しくなるためどの企業もある程度の内部留保を持っておこうとします。
しかし、メガネ21は資金が足りなくなっても銀行からは借りず、グループ内の店舗からカンパや協賛金という形でお金を集めています。
グループ内のどこかしらに余っているお金を融通してもらうい何とかしているという訳です。
 それから将来的な投資、例えば新しい店舗を作るとかいう場合にも、銀行から融資を受けたりするのではなく、社内から出資者を募ります。
これは無担保で、配当は年1回、利息は最高で10%というもので、基本的に店舗の中核を担う人が一番の出資者になるようですが、新店舗を助けたいと思った人が出資すると言います。
実際社員の多くがそういった出資をしていて、その総額は約10億円にもなるそうです。
出資をすると、人事評価が高くなり給料にもそれが反映されるため、お金のある社員は出資をし、その店舗がうまくいくように応援をします。
つまり、銀行からお金を借りなくても自分達だけでうまくやっているから内部留保を持たなくても良いと言う訳です。
これまで無借金経営の会社と言うのは聞いた事がありますが、内部留保なしというのは初めてでこの方法には本当に度肝を抜かれました。
 また、社員が出資者になる事で所謂株主と経営者と労働者による対立の構図が薄れて、経営者は出資者と労働者の両方の利益を考えた経営をするようになります。
普通の会社ですと、出資者と経営者がとにかく利益を追求する余り社員の人件費削減などに努めようとしますが、社員が同時に出資者でもあるためそういった一方的な事はできなくなります。
経営者のボスは出資者であり、社員が出資者になっているのですから当然と言えば当然です。
逆に社員の方も出資者として会社の将来に関してリスクを負っていますから、自分勝手な事はできなくなり、何が会社のためになるのかを真剣に考えて会社に貢献しようと努めるようになります。
 番組の説明だけではメガネ21の経営がどのように行なわれているのかいまいちわからない部分も多かったのですが、更にすごいと思ったのは社長が交代制で、しかも管理職がいない事です。
社長は名ばかりで、各店舗の社員が交代でやる事になっていて、判子を押すなどの社長業とされる仕事は本部にいる社員がやっているとの事でした。
それから管理職ですが、メガネ21では店舗の社員はみんな平等の立場で店舗の責任者となる人はいますが、上司になる訳ではなく管理職にあたる人は置いていません。
創業者の平本さん曰く、すべてをネットで公開すると、管理職は必要なくなるとの事でした。
例えば、仕事の悩みを上司に相談したい時も、社内ネットのページに書き込めば、他の社員の誰かがそれに答えてくれるので上司は必要ありません。
 また、物品購入などの社内稟議は、ネットに書き込んでから三日間反対意見がなければ、承認されるという仕組みになっています。
一部の誰かが決めるわけではなく社員みんなの意見を参考にして決めるため、より良い案が出てきたりして効率的だと言います。
その他にも21の社内ネットには、各店舗の経営状況から社内会議の報告、人事評価、給与明細などありとあらゆる情報が載せられていて、社員なら誰でもそれを見る事ができるようになっています。
こうやってすべてを公開する事でやましい事や悪い事はできなくなりますし、社員同士や会社に対する疑心暗鬼がなくなり、深い信頼を築く事ができます。
基本的には一部の人が勝手に物事を決めるのではなく、ネットを介してみんなの意見を聞いてから決めているので、社員みんなが情報を共有していて、ああしろ、こうしろと指導する中間管理職を置く必要がないという事だろうと思います。
 それからメガネ21は人事もかなりユニークです。
採用される人は転職者が多いそうですが、本部の人が採用面接をした後、自分が働く事になる店舗の社員による面接をパスする必要があるそうです。
こうする事で採用された人は採用してくれた店舗の先輩に対して繋がりを感じるようになります。
あと、先ほども書いたようにネット上で人事評価と給料明細がすべて公開されているため、他の人がどんな評価を受け、どれだけの給料を貰っているか知る事ができます。
そして、人と比べて自分の評価に不満がある場合には、反対意見をネット上に書き込む事ができるようになっています。
もうひとつ極めつけなのが、ギブアップ宣言と言うものがあり、職場に合わない人がいる場合は、異動を願い出る事ができるそうです。
 ここまでメガネ21の経営方法について書いてきましたが、私が斬新で画期的と言った意味が少しはわかってもらえたかと思います。
平本さんは、社員のための会社を作ろうとこの会社を立ち上げ、論語の恕の精神、簡単に言うと思いやりの精神を基に会社の経営方法を作ってきたそうです。
しかし、ただ単に思いやりと言う事ではなく、企業と社員が直面する現実をしっかり見定めて、どういったやり方をすれば、社員の力を一番引き出せるのか、どうすれば効率的な運営ができ、他社との競争に勝てるのかという事を真剣に考えた結果ではないかと思います。
まあ、一般の企業とはかけ離れた事をしてますし、業種が違えば、経営のアプローチも変わってきますので、メガネ21のやり方をそのまま取り入れるのは難しいかもしれませんが、他の企業でも参考に出来る事はたくさんあるのではと思います。

 そして、社訓(みたいなもの?)がユニークです。

 ・社長の年収は、社員の最高額を超えてはならない
 ・「怪しい会社」から「珍しい会社」に
 ・自宅と自分の職場は、自分の金でつくろう
 ・資本主義は博打だから、リスクも覚悟
 ・長期雇用が保証されている
 ・「仲間主義」と「献身主義」の会社
 ・人は厚遇されていれば、他人をとやかく言わない
 ・どこよりも安く売っていく
 ・強い共同体意識で結ばれた会社
 ・採用条件は、自分の給与を削っても、仕事をともにしたい人
 ・社長は何もしない、自分の足跡を残さない
 ・4年で社長交代を顧客に公約
 ・人間信頼の「絶対評価」、人間不信の「相対評価」
 ・親は選べなくても、上司は選べる―――上司拒否権
 ・ノーワークノーペイが原則だから、有給休暇を先に買い取る
 ・パートさんは時給正社員、取締役にもなれる
 ・サービス第一主義だから、接客こそが命
 ・「心性」が「人間の魅力だ」

 どうですか?法人税も欲しいですが、こうやると社員さんが消費して、地域経済にはメリットがたくさん出てくると思います。


愛媛版六次産業総合推進委託事業がスタート!!

2011年07月21日 03時45分36秒 | 地域情報/その他
 7月20日の愛媛新聞の経済面に「農家の所得増へ 6次産業化支援へ」という記事が掲載されていた。

 内容としては、愛媛銀行が農水省から「6次産業総合推進委託事業」の受託を受け、県内の農林水産関係者(個人、団体を問わない)に対してのサポート体制を整備し、機能させていくというものである。
この事業は、今年度からの事業で経産省が進めていた「農商工連携事業」の進化版といっていい。
 経産省と異なる点は、なによりも生産者に力点を置いているということ。
 驚いたのは、国は都道府県ごとに拠点整備を行っているが、その受託者が銀行というのは本当に珍しいと思う。(記事では全国初)
 選ばれた理由は、同行が愛媛県内の特に第一次産業関係者に対して力を入れた「ガイアファンド」なるものを開発していた実績からか...

 ただ、気になることが2つある。

 一つ目は、本当に第一次産業の生産者の視点に立っているかということ。
 それには、生産者にとって所得が向上することも大切なのだが、所得が不安定だということにも着目して欲しい。
 今お付き合いしている若い生産者の人たちは、例えば農家であれば農業が大好きなのである。
 彼らは異口同音に「私らのとりえは、今作っているものを大きくしたり、たくさん作ったり、より美味しくつくることです。それだけに、それ以外はどうも苦手です。」と言われる方が多い。
 確かに、市場の特性や消費者のニーズ、それらの動向を知って生産手法に生かすというのは大切である。
でも、彼らは加工業者や販売者になりたいわけではなく、むしろ本音は生産に専念したいというところにある。

 また地域社会は、「分業」というシステムが機能し、それぞれがなすべきことを行うことが理想である。
そして、それにより各々が適正な対価をもらうということだと私は思う。
しかし、今のやり方を見ていると、本業は横において、他分野に進出することで所得を向上させようと言っているような気がしてならない。
 問題は、流通システムの中でそれぞれの担当において適正な対価が得られているかが本質の問題であって、今のままいくと変に競争心を煽り、互いが傷つきあい、結果としてもっと不幸になるような気がする。

 生産者の仕事は自然を相手にしているということ。
 何がいいたいかと言うと、成果は自然任せなのである。
 つまり、生産量を予測できても天変地異で脆くも予測は裏切られるのである。

 そうした、不安定要素がいっぱいある中で生産者は毎日一心不乱に仕事をしている。
 優先順位は、所得向上よりも所得の安定を優先して欲しいということ。
 このことは、皆が集まり知恵を出し合えばできると思っている。

 二つ目は、この分野には農協という存在がある。
 私は、地域社会の中で実力以上の力を出すには、競争よりも連携だと思っている。
農協と銀行には、微妙な関係が存在するような気がする。
それは、金融の部分でかぶるところが多いからである。
つまり、ライバルなのである。
このことが、この事業を推進する上で障害になるような気がする。

 両方の組織が本当に生産者のことを考え、小異を捨て大同することができるならば、今までにない成果がきっと得られると思う。
そして同行がこの事業で成果を出せるかどうかは、この舵取りで決まるのではないか。

 本事業が、生産者の汗に対する対価が適正に支払われる世の中になる見本になってくれることを願っている!

 

夢を叶えるためには

2011年07月20日 23時07分42秒 | つぶやき
 なでしこジャパンのフィーバーが続く中で、彼女たちの厳しい現実が話題になっている。

 彼女たちはサッカーが大好きで、それを続けるために苦しい環境の中でもがんばり続け、世界の頂点に立った。

 おそらく、賞賛されるために、報奨金をもらうためにがんばったわけではないだろう。
 しかし、彼女たちが成し得たものは単に女子ワールドカップのトップに立っただけでなく、世界に日本という存在を強くアピールしてくれた。

 どのような苦境の中でも底力を出すことができる民族であるということを!

 そして、不死鳥のごとく羽ばたくことができる民族であることを!

 何よりも自信をなくし始めたこの国に、決して恵まれない環境の中でも夢をかなえるためにがんばれることを身をもって証明してくれた。
 そして、その努力が成果へと結びつくことを証明してくれた。
 また、その成果が観ている多くの人に感動と勇気を与えてくれることを証明してくれた。

 私たちは、この国を愛する心とプライドを持ち、がんばれば、世界の中でぶれない国を創ることができる。

 そのためには、私たち一人ひとりが自覚し、自らを信じ突き進むことだ。
 もう人のせいにするのはやめよう。
 
 現実をしっかりと受け止め、自らできることから始めよう。

 私たちは、この国に生まれ、この国で育ったのだから。
 未来が暗いのなら、明るい未来を創ろうとした先人を見習って、がんばろう。

 彼女たちの真摯な姿勢を見習って。

 世界一を目指し、世界一になった彼女たちは、浮かれていない。
 その世界一を守るために、既に始動している。

 私たちも、彼女たちを見習おう!!

心折れそうな君へ

2011年07月18日 21時21分03秒 | 悩める君へシリーズ
 なでしこジャパンの快挙で日本全体が湧き上がっている。
 日本のサッカーの歴史が三十年という長いようで短い歴史の中での快挙である。

 ワールドカップの参加国の中で最も小柄なわが国が優勝したことについて、世界のどの国も驚いたことだろう。

 どう見ても、体格もスタミナもどれをとっても劣ると思われたわが国が、優勝したのである。

 決勝戦前、誰もが内心、「よくぞここまで」、「準優勝でも上出来!」と思われたのではないだろうか。

 そして、いまだ一度も勝ったことのない米国を相手に互角以上の力を発揮した結果、世界の頂点に立った。

 そこには、日本特有の戦略戦術があったに違いない。
 監督は、前半、同点ならなんとかなると踏んでいたという。

 前半、点は動かず無得点のまま折り返したところにターニングポイントがあったと思う。
 米国は、その豊富なスタミナと恵まれた体格を活かし、なでしこジャパンにプレッシャーをかけ続けた。
 そして、プレッシャーによりパスもつながらなかったような気がする。
 そこに、米国の気の緩みが生まれたと思う。

 そして、後半、米国が先取点を取った。
 その時点で、米国は勝利を確信したに違いない。

 しかし、我がなでしこジャパンは諦めなかった。

 だからこそ、追いついた。

 延長戦でも同じような展開。

 そして、よもやのPK戦...
 
 米国のプレッシャーは尋常ではなかったろう。
 一方、我がなでしこジャパンは、円陣を組んだときの佐々木監督の笑顔が印象的だった。

 よくぞここまで戦った...
 悔いはない。
 思いっきりやれ!!

 と、言わんばかりの笑顔だった。

 いかに選手に平素の実力を出させるか。
 いかに選手をリラックスさせれるか。

 脳科学的にも、リラックスした方が実力以上のものが発揮されると言われている。
 名将・佐々木監督はそのことを熟知していたのだろう。

 人は、明らかに自分以上の力を持ったものに対局したとき、心折れ、諦めてしまうものである。

 しかし、それは時として、十分に練った戦略戦術があるとないとではちがってくる。

 何がいいたいかと言うと、「戦わずして負けている」ということである。
 それも、自分に。

 そして、戦い始めると緻密な計算と最後まで諦めない精神力が必要だということである。

 彼女たちを見ていて、東京オリンピックの「東洋の魔女」と言われた女子バレーチームを思い浮かべた。
 まだ、敗戦の傷跡が癒えていなかったあの頃、わが国に勇気を与えてくれた。
 そして、そこから高度成長期が開花し、見る見る間に世界水準まで成長した。
 その努力と勇気を持つことの大切さを教えてくれたような気がする。
 
 3・11で弱気になっていたこの日本を、彼女たちは頑張ればなんとかなるということを教えてくれた。
 古い言い方かもしれないが、努力と勇気をもてば何とかなる!

 そのことを彼女たちが身をもって教えてくれた。

好きになれない人がいる君へ

2011年07月15日 19時41分06秒 | 悩める君へシリーズ
 世の中にはどうしても好きになれない人がいる。

 なぜ好きになれないのか?

 若者風にいうならば「絶対、無理!」
 一刀両断である。

 でも、そういうあなたは、その嫌っている人のことをどれだけ知っているのだろうか?

 全否定する前に、その人としっかりと話したことがあるのだろうか?

 よくよく考えてみると、第三者から伝え聞いてイメージが刷り込まれ、仮に本人にあったとしてもそういう観念で見てしまい、それ以上深く知ろうとは思わなかったのではないか?

 中学時代、父親の前で人の悪口をいっていると、珍しく無口な父が口を開いた。
 「おい、手の平を『よし』と言うまで見ておけ」
 (父は)めずらしく怒った顔をしていたので、言われるままに、しばらく私は手の平を見ていた。
  しばらくして、
 「よし、もういい。ところで(その状態で)手の甲は見えるか」
 「見えるわけないじゃん。手の平を見ろと言ったじゃないか」と、私は憮然とした。
 父は諭すように、
 「手には、手の平と(手の)甲がある。人も同じように良いところと悪いところがある。今のお前は、悪いところだけを見て、いいところを見ようとしていない。悪いところを一つ見てしまったら、良いところを二つ探せばいい。いいか、よく覚えておけ!」

 無学な父であったが、人として何が大事か、大切かをたった17年という短い付き合いの中で凝縮して教えてくれた。
 
 少し横道にそれたが、好きになれない人を無理に好きになれとは言わないが、せめて嫌いな部分を薄めていく努力はした方がいいと思う。
 しょせんこの世の中は、人と人との関係を切れないのだから...


上司とうまくいかない君へ

2011年07月14日 20時03分23秒 | 悩める君へシリーズ
 どうしても上司とうまくいかないと思っている人は多いはずです。

 では、どうしてうまくいかないのでしょうか。
 たぶん、あなたはその上司のことが嫌いなんだと思います。

 そして、上司もあなたのことが嫌いなのかもしれません。

 でも自然の摂理の中で例えば、磁石は同極(+と+、-と-)の時に反発しあうものです。
 つまり、あなたと上司は似すぎているのかもしれません。

 「そんなことはない!」と言い切るあなたの気づかないところに、誰よりもその上司に類似している点があるのかもしれないのです。

 正確は、先天性よりも後天性の環境の影響を多く受けると言われています。
 そして、性格のほとんどは、次のような要素から成り立っていると思います。

  ・知 識
  ・経 験
  ・価値観

 ひょっとしたら、このいずれかの一部分でも話してみると似たところが発見できるかもしれません。

 つまり、仕事の話だけでなく、たまには上司と四方山話などをしてはどうかとお勧めしているのです。
そのときに大切なことは、上司から口火を切るのを待つのではなく、あなたから話しかけていくことです。
 すると、結構イイおっちゃんだったりします。

 お互いの誤解から生じる好き嫌い、そのほとんどがコミュニケーション不足だと思います。

 そして、上司のみなさん、一生懸命部下の話に耳を傾けてください。