走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

移住者と地元の人

2011年08月27日 22時47分02秒 | すばらしい出会い
 昼前のNHKの新日本紀行を振り返る番組「新日本紀行ふたたび」は、40年前にとり上げた鹿児島県・宝島の話だった。
 内容は、鹿児島県トカラ列島の「宝島」が舞台。
人口110の小さな島だ。
かつて新日本紀行では、素朴な暮らしの様子と離島ブームでやってきた若者たちを取材していた。
それから40年。
今、村を支え始めているのは、都会から移住してきた家族たちだ。
農業や漁業を島の人たちから教わりながら絆を深めている。
豊かな自然に恵まれて暮らす宝島の人々を見つめる...と言ったものだ。

 そして、離島ブームでやってきた若者たちを地元の人たちはやさしく受け入れていた。
「農業」のまったくのシロウトの彼らに対して地元の人が、「シロウトだから、きちんと教えるのは当たり前。教えてもらったらそれを学んで、実行していく。それが農業よ」と温かく包み込む。

 それから、夕方、「人生の楽園」という番組で岡山県の蒜山(ひるぜん)高原で脱サラしてペンションを初めたが、地元に良質の蕎麦ができることから、10割蕎麦にこだわり「蕎麦屋」になった人の話があった。
この人の周りにも彼らを温かく見守る地元の人たちが映し出される。

 映像にはないが、実は、移住者が地元の人たちに溶け込めないためにその地を離れる人の方が、ひょっとしたら多いのかもしれない。
それは、日本固有の村意識みたいなものが、「よそ者を受け入れない」風土にしてしまっているのかもしれない。

 だがよくよく見れば、上手くいっている場合は、移住者の方から地元に歩み寄っている場合が多いような気がする。
きっかけは、まず自分の弱さやできないことを相手に素直に伝えること。
そして、なによりも「教わる」という姿勢と、謙虚さを兼ねそろえることだと思う。

 相手が警戒心を解くきっかけは、「この人、イイ人かも...」と思わせることではないかと思う。

 そのイイ人の基準は、何よりも自分の話を熱心に聞いて、それを真似しようとしている姿である。

 それを見ると、人はもっと教えたくなるはずである。

 この積み上げが良質な人間関係を構築するのではないかと

 だから、人間関係の作り方を難しく考えるのではなく、
 「すみません、わからないので教えていただけませんか?」の一言から始めればいいのである。